Archive for: 3月 2016

和歌山大、ドーム型ドラマ制作

和歌山大観光学部(和歌山市)はドーム全体に映し出す実写ドラマを国内で初めて制作し、キャンパス内のデジタルドームシアターで上映する。特注の魚眼レンズを装着した研究用カメラで撮った10分の短編で「ドームドラマ」と名付けた。登場人物が真上から客席を見下ろしたり、後方から手を伸ばしたりと、360度の展望を生かした演出をしている。監督や出演者はすべて大学の教員と学生が務めた。ドームドラマはプラネタリウムに代表されるドームシアターの用途を広げる試みで、2020年東京五輪の生中継も目指している。

三重大にイルカ繁殖研究施設

三重大(津市)は、イルカの繁殖を研究する「鯨類研究センター」(仮称)を新年度に国内の大学として初めて設置する。センターは学内に設置。鯨類が専門の吉岡基教授(同大副学長)が中心で、外部の研究者も招き、協力を得られた水族館で研究を進める。昨年5月に日本動物園水族館協会(JAZA)が追い込み漁によるイルカの導入を禁止したことを受け、国内で課題となっている安定した繁殖技術の確立をめざす。

共産「大学学費を半額に」若者向け政策

共産党の志位和夫委員長は3月17日の記者会見で、18歳選挙権をにらんだ若者向け政策を発表した。大学の学費を10年後までに今の半額にするほか、国が返済不要な給付奨学金を新設、月3万円を支給する。必要な予算は学費値下げが10年後に年1兆1000億円程度で、給付奨学金は70万人を対象に年2500億円程度。志位氏は「野党共通の方向になれば」と語った。

貿易黒字2カ月ぶり、2月2428億円 原油安影響

財務省が3月17日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を引いた2月の貿易収支は2428億円の黒字だった。黒字は2カ月ぶり。原油安で液化天然ガス(LNG)などの価格が下がり、輸入額が前年同月比で14.2%減ったことが影響した。輸出額も4.0%減った。輸入額は5兆4606億円で、14カ月連続の減少。中東やインドなどからの燃料の輸入価格が全体を押し下げた。前年同月比ではLNGが43.5%、原油は33.3%、石油製品は31.8%それぞれ減った。数量ベースでも2.3%減った。

代理出産や卵子提供は「産んだ女性が母」 特例法案了承

自民党の法務・厚生労働の合同部会は3月16日、第三者の卵子や精子を使った生殖補助医療で生まれた子どもの親子関係を定める民法の特例法案を了承した。特例法案では、産んだ女性が母親と規定。ただ、代理出産については、依頼した夫婦と生まれた子で、親子関係が成立できるような制度を考えていくという。夫以外の男性から精子の提供を受けて妻が出産した場合、その提供に同意した夫は自分の子ではないと主張できないとした。

熊本大薬用資源エコフロンティアセンター

熊本大学の薬用資源エコフロンティアセンターには、1300種類以上の薬用植物が栽培されている。旧細川藩の薬草園に由来するセンターは薬学部の組織だ。約7000平方メートルの敷地には、国内外の薬用植物のほか、阿蘇やその周辺に育つ在来種などが栽培されている。センターは植物の成分を分析し、医薬品の開発や健康維持に役立つ物質を探す研究に取り組む。こうした植物を産業に応用したり、地域の活性化につなげたりするのが狙いだ。

千葉商科大の健康志向チョコレート

千葉商科大学商経学部の学生が山形県立米沢商業高校、ロック製菓(東京・千代田)と共同で健康志向のチョコレートを開発した。砂糖の代わりに甘味料のパラチノースを用いてカロリーを抑え、健康食品として人気のあるシリアル「グラノーラ」を混ぜた。開発にあたりロック製菓から製造方法などの助言を受け、米沢商業高の生徒からはパッケージデザインなどについて意見を聞いた。商品名は「SANUS(サーヌス)チョコレート」(32グラム)で価格は税別220円。3月中に発売する。

富山大入試に新幹線効果

北陸新幹線の開業後初めて迎えた今年の富山大の入試で、新幹線沿線の東京、埼玉、長野の各都県からの志願者が急増した。前期日程では、一昨年、昨年と50人台だった東京都からの志願者が、今年は前年比50%増の約80人となった。大宮駅がある埼玉県からの志願者は約60人で昨年の2倍以上に。関東1都6県全体では同35%増の約330人だった。東京、埼玉と同様、富山からのアクセスが改善した長野県からは同30%増の約290人。一昨年、昨年と210人台だったが、大きく伸びた。

北陸新幹線開業1年 鉄道旅客3倍

北陸新幹線の長野―金沢開業から1年、新幹線で首都圏と北陸の間を行き来した人は前年の在来線特急に比べ3倍の900万人近くに達した。一方、空路の利用者は約4割減少し、全日本空輸は27日の夏ダイヤから、富山・小松と羽田を結ぶ便を2往復ずつ減らし4往復にする。富山―羽田で6対4だった鉄道と航空のシェアを9対1にするといった東日本旅客鉄道(JR東日本)の目標は、開業1年目でほぼ達成したようだ。観光面では富山や福井を含む北陸全体に波及効果がでている。

名城大、法科大学院の学生募集停止へ

名城大学(名古屋市)が法務研究科(法科大学院)の学生募集を2017年度から停止することがわかった。大学がホームページで公表した。大学によると、10年度から入学者の定員割れが続き、15年度は定員25人に対し、入学者は6人だった。在学生と16年度に入学する学生、修了生への支援は維持していくという。法科大学院の募集停止は全国で相次ぎ、愛知学院大と中京大も16年度から募集を停止した。