Archive for: 8月 2024

熊本県高校入試 2027年度から新しい制度を導入 前期と後期選抜を「A日程」に統合 二次募集は「B日程」に

 熊本県教育委員会は7月31日、2027年度(令和9年度)から実施される新たな熊本県立高等学校入学者選抜制度の概要を公表した。現行の前期(特色)選抜と後期(一般)選抜を統合した「A日程」と、現在の二次募集を「B日程」とする新しい制度が導入されることになる。

 新制度の主な特徴は、これまで分かれていた前期選抜と後期選抜を「A日程」として一度に実施し、すべての県立高校の学科・コースで「特色選抜」と「一般選抜」を行う点だ。「A日程」では、全受検生が5教科(国語、社会、数学、理科、英語)の学力検査を受け、志望する学科・コースに応じて面接や実技検査などの独自検査も実施される。1日目に学力検査が行われ、2日目には各高校独自の検査が実施される予定。
 特に注目すべき点として、現行では多くの普通科で前期選抜が行われていないが、新制度では全学科・コースで特色選抜が行われることが挙げられる。特色選抜の独自検査には、面接や小論文、実技検査、実験、自己表現、総合的な学習の時間の成果の発表などが含まれ、各高校が独自に選定する。ただし、特色選抜と一般選抜で異なる高校に出願することは認められていない。
 また、A日程の選抜で定員に満たなかった学科・コースについては、現在の二次募集に相当する「B日程」で追加募集が行われる。
 熊本県教育委員会は、中学生に対して「新しい入試制度でも、学力検査の点数だけでなく、中学校での活動の成果も評価しますので、学校生活にしっかり取り組んでください」と呼びかけた。また、受検先の選択に役立つ「熊本県立高校検索ガイド」の活用を促し、今後もWebサイトを通じて、各学科・コースの情報を積極的に提供していくとした。

群馬県教育委員会 25年度公立高校入試の選抜方法を発表 各校の募集人員や選抜基準を公開

 群馬県教育委員会は8月6日、2025年度(令和7年度)公立高等学校入学者選抜に関する各高等学校の「選抜方法等」を公表した。県内の公立高校が求める人物像や募集人員、選抜基準、検査項目、当日の日程を明らかにした。

 今回の発表は、全日制課程、フレックススクール、定時制課程、連携型選抜の4つの入試区分に分かれており、それぞれの高校ごとに、どのような生徒を求めているかや、学力検査や面接などの選抜方法について詳細にまとめられている。
 例えば、群馬県立前橋高等学校の普通科では、男子280名を募集する。同校が求める生徒像として、「理想を追求し、未来を切り拓くために着実に努力できる人」などが挙げられている。選抜は、学力検査、面接、調査書の内容に基づいて行われ、一次選抜では学力検査の結果を重視する「総合型選抜」により、合格者の80%を決定する。さらに、二次選抜では、特別活動や部活動の記録を考慮した「特色型選抜」により合格者の15%が決定され、最後に三次選抜で残りの5%が決められる。
 各高校の詳細な選抜方法については、群馬県教育委員会の公式Webサイトで確認することができる。
 2025年度の群馬県公立高等学校入学者選抜は、2025年2月3日と4日に願書受付を行い、志願先の変更は2月7日と13日に実施。学力検査は2月20日と21日に実施され、定時制課程は20日のみ。感染症や事故などで当日受験ができなかった場合の追検査は、2月27日に行われる予定。合格発表は3月5日。

「第3回兵庫統一模試」 自宅受験と会場受験の二通りで実施 創造学園と神戸新聞社

 創造学園と神戸新聞社は、2024年度の「第3回兵庫統一模試」を8月下旬に開催する。模試は、公立高校入試を想定した内容で、中学3年生を対象に国語、数学、社会、理科、英語(リスニングを含む)の5科目で構成される。
 受験方式は、自宅受験と会場受験の2つのパターンから選べる。自宅受験は8月22日から25日の間に行い、会場受験は8月24日に淡路、加古川、姫路市で、8月25日に神戸、尼崎市で実施される。ただし、神戸会場は既に定員に達しているため、他の会場を検討する必要がある。会場受験は、午前9時10分に受付を開始し、午後3時半に終了する予定。

 受験料は税込み4400円で、第2回までの模試を受験した生徒は4180円となっている。申し込みは8月18日までに兵庫統一模試の公式サイトで行える。問い合わせは、模試実行委員会(TEL:078-321-4140、平日午前10時~午後4時)まで。

高校生が企業にプレゼン 関東第一高等学校生による探究学習成果発表会

 江戸川区の企業と連携し探究学習を行っている学校法人 守屋育英学園 関東第一高等学校(東京・江戸川
区)は、2024年9月11日(水)、株式会社ポポラマーマ(東京・江戸川区)、株式会社Study Valley(東京・江戸川区)とともに探究学習成果発表会を実施する。文部科学省が推奨する「チームとしての学校」の実践事例として、地域・企業ぐるみの新しい教育の成果が注目されている。
 
探究成果発表会の開催概要
日時:2024年9月11日(水)
会場:関東第一高校
内容:関東第一高校の生徒が探究学習として取り組んできたポポラマーマの企業課題に対する成果を、ポポラ
マーマ社員やStudy Valley社員に対して発表する関東第一高校は、2023年4月からStudy Valleyが提供する探究学習サポートプラットフォーム「TimeTact」を通し、ポポラマーマが提供する「リーズナブルな新商品の開発」「食品ロス対策と顧客満足度の理想的なバランスとは?」といった実際に地元企業や産業が抱えるリアルな課題に挑戦している。
 今回の探究学習成果発表会は、生徒たちが取り組んできた学習の集大成として開催される。探究学習の成果を
ポポラマーマ社員やStudy Valley社員に対して発表し、社員からのフィードバックを得る。

兵庫県川西市 川西市制70周年と文化財資料館開館30周年記念の特別展を開催

 兵庫県川西市では、令和6年に市制施行70周年を、また、川西市文化財資料館が開館30周年を迎えていることから、同文化財資料館(川西市南花屋敷2)で、記念の特別展を10月14日(祝)まで開催している。
 今回のテーマは「阪神地域の横穴式石室めぐり」で、阪神地域の横穴式石室から出土した副葬品の展示や横穴式石室のVR体験などを行っている。
 今回の特別展では、阪神地域の横穴式石室から見つかった豊富な資料の展示と、勝福寺古墳(川西市・県指定史跡)をはじめ、青石古墳(西宮市・市指定史跡)、関西学院構内古墳(西宮市・市指定史跡)、中山荘園古墳(宝塚市・国指定史跡)、中筋山手東古墳群2号墳(宝塚市・市指定史跡)といった古墳の石室のVRによる疑似見学を通して、阪神地域の古墳の魅力に迫る。

 また、今後、関連講座として、8月31日(土)には「川西市文化財講座」を川西市アステホール(栄町25-1)で行う。
 テーマは「古墳時代後期の阪神地域」で、最新調査成果などを踏まえて、阪神地域の古墳の魅力に迫る。
 9月7日と28日には「文化財資料館考古学講座」を市文化財資料館で行う。テーマはそれぞれ「阪神地域の横穴式石室をめぐる」と「勝福寺古墳の被葬者を探る」で、7日は特別展の概要や展示品の見どころを解説し、28日は石室・副葬品や地域性を総合して被葬者像を考える。
 < 川西市文化財資料館特別展 >
  日時  8月1日(木)~ 10月14日(月)午前9時半~午後5時
  場所  川西市文化財資料館 ※ 月曜日休館(月曜日が祝日の場合は翌平日)
  費用  無料 ※ 疑似見学にはスマホが必要なため、持参
※ 関連講座
 < 川西市文化財講座 >
  日時 8月31日(土)午後1時半~午後5時 ※ 午後1時開場
  場所 川西市アステホール
  内容 報告① 「阪神地域の横穴式石室石材」(講師:朝井琢也(川西市生涯学習課))
     報告② 「津門大塚町遺跡の発掘調査成果について-渡来系遺物からみる古墳時代中~後期の阪神地域-」(講師:池田旭さん(兵庫県まちづくり技術センター))
     基調講演「猪名川流域の後期古墳文化」(講師:福永伸哉さん(大阪大学大学院教授)
  費用 無料
  定員 250人 ※ 事前申込不要、当日先着順
 
 < 川西市文化財資料館考古学講座 >
  ① 「阪神地域の横穴式石室をめぐる」(講師:朝井琢也(川西市生涯学習課))
   日時 9月7日(土) 午前10時~11時半 / 午後1時半~午後3時 ※ 同一内容
   場所 川西市文化財資料館
   費用 無料
   定員 各30人 ※ 同資料館へ電話申込要、先着順
  ② 「勝福寺古墳の被葬者を探る」(講師:岡野慶隆さん(元川西市教育委員会文化財専門職員))
   日時 9月28日(土) 午前10時~11時半 / 午後1時半から午後3時 ※ 同一内容
   場所 川西市文化財資料館
   費用 無料
   定員 各30人 ※ 9月3日(火)午前9時半から同資料館へ電話申込要、先着順

英語外部検定利用 9割超が「英検」を選択 旺文社教育情報センター調査

 旺文社教育情報センターは8月5日、「2024年度一般選抜における英語外部検定の利用状況」に関する調査結果を公表した。それによると、2024年度の大学入試において受験生が選んだ英語の外部検定のうち、「英検」が91・6%と圧倒的なシェアを占めたことが明らかになった。これは過去の傾向と同様であり、英検の優位性が引き続き際立つ結果となった。

 調査は2024年4月から5月にかけて、全国の国公私立大学282校を対象に実施され、そのうち171校(回答率60・6%)から回答が得られた。英検に次ぐ検定としては「TEAP」5・6%、「GTEC」1・7%、「IELTS」0・7%、「TOEFL」0・1%、「ケンブリッジ」0・1%、「TOEIC」0・1%と続くが、いずれも英検と比べると利用者は少数派にとどまっている。

 調査結果は、特に東京の私立大学で外部検定利用者が他地域に比べて非常に多いことも指摘している。旺文社教育情報センターは、この地域差が受験生の居住地や経済状況に影響されている可能性があると指摘し、今後の対応が求められるとしている。

 公表データでは、回答のあった大学の外検ごとの利用率も一覧で紹介している。英検以外の利用率が比較的高い大学をみると、国立では金沢大学が「英検」87・5%、「GTEC」10・4%、「TEAP」1・4%など。公立では叡啓大学が「英検」75・0%、「GTEC」6・3%、「IELTS」6・3%など。私立は、上智大学が「英検」55・5%、「TEAP」39・9%、「GTEC」1・6%、「IELTS」1・7%など。中には、共愛学園前橋国際大学や岐阜協立大学などのように「英検」0%、「GTEC」100%の大学もある。

 詳細な調査結果や大学ごとの利用率は、旺文社教育情報センターのWebサイトで公開されている。

エイコサペンタエン酸が心筋細胞の機能を正常化させる仕組みを発見

 近畿⼤学農学部(奈良県奈良市)⾷品栄養学科准教授 森島真幸、近畿⼤学⼤学院農学研究科(奈良県奈良市)博⼠後期課程1年 堀井鴻佑、⼤分⼤学(⼤分県⼤分市)名誉教授 ⼩野克重(⼤分下郡病院 副院⻑)、徳島⼤学先端研究推進センター(徳島県徳島市)教授 堀川⼀樹らの研究グループは、⿂油に豊富に含まれる多価不飽和脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)が、⼼筋細胞の機能を正常化させることを発⾒した。また、EPAには、⾼脂肪⾷などに含まれる飽和脂肪酸によって⼼筋細胞に⽣じた酸化ストレスを除去する作⽤があることも明らかにした。この研究成果により、⾷事によって不整脈を予防する⼿法の確⽴に繋がると期待される。本件に関する論⽂が、令和6年(2024年)7⽉10⽇(⽔)に、欧⽶の基礎医学研究の学術雑誌である“International Journal of Molecular Sciences(インターナショナル ジャーナル オブ モレキュラー サイエンス)”に掲載された。

ポイント
● ⿂油に含まれる多価不飽和脂肪酸であるEPAが、⼼筋細胞の拍動を正常化させることを発⾒
● EPAは、⼼筋細胞内の酸化ストレスを除去するとともに、⼼筋の電気活動を担う因⼦の発現を正常化させることを明らかに
● 本研究成果は、⾼脂肪⾷の過剰摂取などにより誘発される不整脈を、⾷事により予防する⽅法の開発に繋がると期待

東京都教育庁「ジョブキャンプ2024」都立高校生の職場体験会を開催

 パーソルテンプスタッフ株式会社は、東京都教育庁が主催する都立高校生を対象にした職業体験「ジョブキャンプ2024」において、夏休み期間中の2024年7月30日(火)・31日(水)の2日間、同社本社(新宿マインズタワー)にて都立高校生の職場体験会を開催した。

 東京都教育庁が主催するジョブキャンプは「高校卒業後の進路先(大学等)において学びを深めたり、実社会でさまざまな課題に接したりする際に必要となる力を身に付けるため、都内企業等を受入先とする職場体験を実施することで、社会的実践力を持つ次代の東京を担う人材を育成すること」を目的としている。
 同社は2024年4月1日付で東京都教育庁より「令和6年度職場体験を通した企業人とのコミュニケーションスキル講座運営業務」を受託しており、同社においても職場体験会で都立高校生4名の受け入れを行った。
 今回の職場体験会では、パーソルテンプスタッフの企業広報の仕事体験を通じて、さまざまな社員と出会い、はたらく楽しさやキャリア選択についての理解を深めた。具体的には、社内ではたらく社員(人事担当、秘書、人材派遣の営業担当、求職者への仕事紹介やマッチングを行うコーディネーター)を取材し、イントラネットに社員紹介の記事を作成した。質問項目を話し合い、インタビューを実施、記事のレイアウトや写真の編集などを経て、社内報の記事を完成させた。

高校生の開発した進路指導AI「しろちゃん」 LINEで自分の興味や関心から進路の提案

 高校生と大学生によるビジネスコミュニティ「First off Projects」は、高校生がLINEで進路指導を受けられるAI「しろちゃん」を公開した。
■しろちゃん
https://shirochan.studymeter.jp/
■LINE友達登録
https://lin.ee/e1t1cIO
進路相談ができるLINEチャットボット

「しろちゃん」は、ただおすすめの学校や職業を紹介するだけでなく、ユーザーの興味や価値観をヒアリングしながら、一人で自己分析を行うよりも幅広い可能性を提案する。「しろちゃん」とLINEで友達になることで、誰でも無料で進路相談を受けられます。このAIは、開発した高校生自身の「こんな進路相談が欲しい」という希望をもとに作られている。従来の進路指導サービスは、特定の企業や学校を紹介することが目的だが、「しろちゃん」はユーザーの興味や関心を探り、自己分析をサポートすることを目指している。これにより、自分の将来について考え、一人では気づかない進路の可能性に出会えるようになる。

「しろちゃん」は、高校生自身が利用するだけでなく、学校の先生の進路指導をサポートするツールとしても活用できる。進路選択の多様化により先生の負荷が増大していますが、進路指導に「しろちゃん」を併用することで、先生の負担を軽減しながら、幅広い進路に対応した指導が可能となる。

 First off Projects は、高校生と大学生のためのビジネスコミュニティ。法人向けIT研修サービスを提供するスタディメーター株式会社の研究機関としての役割を担い、メンバーは資金や学習機会の援助を受ける代わりに、本人の関心に基づいたサービスの開発や学習レポートの作成を行い、新技術に関する知見や新規事業創出の事例を同社に還元している。

Raspberry Pi財団、独自開発の最新マイコン「RP2350」と「Raspberry Pi® Pico 2」を発表

 Raspberry Pi財団は、高性能かつセキュアに進化した同財団独自開発の最新マイコン「RP2350」と「RP2350」を搭載した開発ボード「Raspberry Pi® Pico 2」を発表した。

 株式会社スイッチサイエンス(東京・新宿区、金本茂 代表取締役)は、「Raspberry Pi® Pico 2」を近く販売開始するほか、「RP2350」や、スイッチサイエンスで開発中の「RP2350」搭載開発ボードシリーズ「Picossci 2」についても、準備が整い次第販売開始の予定。

「RP2350」はCortex-M用のArm TrustZoneを中心に、署名付きブート、キーストレージ用の 8 KBのアンチヒューズOTP、SHA-256アクセラレーター、ハードウェアTRNG、高速グリッチ検出器を組み込んだ、包括的なセキュリティアーキテクチャ。セキュアブートROMを含むこれらの機能は、広範囲にドキュメント化されており、すべてのユーザーが制限なく利用できる。この透明性の高いアプローチは、従来のベンダーが提供する「隠ぺいによるセキュリティ(STO)」とは対照的であり、量産設計者は「RP2350」、「Raspberry Pi® Pico 2」を自信を持って製品に組み込むことができる。

「Raspberry Pi® Pico 2」は、旧来のPicoシリーズと比べてコアクロックが向上し、SRAMとオンボードフラッシュが倍に、強力になったArmコアとオプションのRISC-Vコアを搭載し、新しいセキュリティ機能やインタフェースのアップグレードを実現。ハードウェア・ソフトウェアの互換性を保ちつつ、性能と機能を向上した。RP2350独自のデュアルコア、デュアルアーキテクチャ機能により、ユーザーは業界標準のArm Cortex-M33コアのペアと、オープンハードウェアのHazard3 RISC-Vコアのペアから選択できる。C/C++およびPythonでプログラム可能で、詳細なドキュメントが付属する「Raspberry Pi® Pico 2」は、メイカーにもプロの開発者にも理想的なマイコンボードとなっている。