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高校生がAIで描く「未来の東京」 小池都知事と直接議論、動画を公開 観光、防災、行政、高齢者支援など12人が提案

 東京都は、次世代を担う若者と知事が都政課題について意見交換を行うイベント「知事と議論する会」の動画を公開した。4回目となる今年度は「AIなどのデジタルで叶えたい『未来の東京』」をテーマに、都内4校12人の高校生が小池百合子知事に向けて政策アイデアを提案した。

 同イベントは、知事が若者から直接意見を聞き、都政運営に反映させることを目的に毎年開催されている。今回の収録は2025年12月25日に都庁で行われ、AIを活用した観光支援、防災対策、行政手続きの簡素化、高齢者見守りサービスなど、多岐にわたる提案が発表された。

 具体的には、都立新宿山吹高校のチームが、スマートグラスを用いて市町村や島しょ地域の観光を支援する構想を提示。渋谷教育学園渋谷高校は、外国人駐在員向けに行政・医療・教育手続きを一体化するアプリ構想を提案した。東京電機大学高校は、浸水検知器と降雨データを組み合わせ、AIが内水氾濫の発生確率を算出する防災モデルを紹介。東京学芸大学附属国際中等教育学校は、高齢者の孤立を防ぐAI介護ロボットの活用を提案した。

 プレゼンテーション後には、小池知事が各チームに質問し、高校生が自らの考えを説明。会場では、ファシリテーターを務めたハリー杉山さんらを交えたクロストークも行われ、世代を超えた議論が展開された。

 東京都によると、昨年度公開された同イベントの動画は40万回以上再生され、学生や保護者世代を中心に高い関心を集めたという。今回公開された動画は、東京都公式動画チャンネル「東京動画」で2027年3月31日まで配信される。視聴後のアンケート回答者の中から抽選で20人に東京ポイント500ポイントを進呈する企画も用意されている。

 参加した高校生からは、「同世代の多様なアイデアに触れ、考えが深まった」「調査や準備を通じて知見が広がった」といった声が寄せられた。

 本取り組みは、若者が社会を変える主体となることを掲げる「2050東京戦略」の一環。東京都は今後も、中高生を含む若い世代の意見を都政に反映させる機会を継続していくとしている。

教育無償化を巡り国と地方が協議

高校教育支援と給食費負担軽減、令和8年度実施へ意見交換

 政府は12月19日、いわゆる教育無償化を巡り、国と地方団体による協議の場を開催した。松本大臣は、高橋総務副大臣、舞立財務副大臣とともに出席し、全国知事会、全国市長会、全国町村会の代表者と意見交換を行った。

 本協議は、これまでの三党合意を踏まえ、「高校教育の振興方策」および「学校給食費の抜本的な負担軽減(いわゆる給食無償化)」を令和8年度から円滑に実施することを目的に、制度設計や運用の在り方について国と地方が協議する場として設けられた。

 政府側からは、三党合意に基づく教育無償化に向けた対応方針を説明し、制度の実施に当たっては、現場を担う地方自治体との連携が不可欠であるとの認識を示した。その上で、地方団体から改めて意見を聴取した。

 地方団体からは、①丁寧な協議プロセスの確保、②国の責任による安定的な財源確保、③地域や学校現場の実情に即した柔軟な制度設計、④給食費支援の基準額に物価動向を適切に反映させること、⑤「学校給食費の抜本的な負担軽減」の趣旨を正確に周知する必要性――などの要望が示された。

 協議終了後、松本大臣は、年末の予算編成を控えた多忙な時期に限られた時間での協議となったことについて率直に謝意を示した上で、政府として提示した対応方針に沿い、令和8年度からの円滑な実施に向け全力で取り組む考えを表明した。

 文部科学省は今後も、地方側の意見を十分に尊重しつつ、三党合意に基づく教育無償化の対応方針に沿って、各制度・事業の具体的な設計を進めていくとしている。

令和8年度予算案で大臣折衝 国立大学運営費交付金を188億円増額

「生活文化」分野で人間国宝認定拡大へ

 政府は12月24日、令和8年度予算案を巡り、教育、科学技術・学術、文化芸術分野について大臣折衝を行った。松本大臣は同日、片山財務大臣と協議し、国立大学法人運営費交付金の増額や重要無形文化財保存制度の拡充について合意した。

 国立大学法人運営費交付金については、物価上昇が続く中でも大学の基盤機能を維持・強化するため、前年度比188億円の増額を決定した。基礎研究の充実や文理融合の推進に加え、学長主導による経営改革や自己収入確保策の強化を後押しする。増額幅は、平成16年度以降、実質的に過去最大となる。

 松本大臣は、令和7年度補正予算も含め、必要な予算確保を最重要課題として取り組んできたとした上で、今回の増額は「極めて大きな意味を持つ」と強調。あわせて、今後の大学進学者数の減少を見据え、国立大学の定員見直しや私立大学の再編・統合など、高等教育機関全体の規模の適正化に向けた取り組みを進めることを確認した。大学教育の質向上に向け、大学側と連携して改革を進める考えを示した。

 一方、文化政策では、重要無形文化財保存特別助成金について、令和8年度交付分として10名分の予算を追加措置することで合意した。対象は、食文化を含む「生活文化」分野で、いわゆる「人間国宝」の認定拡大を見据えたもの。重要無形文化財の対象分野が拡大されるのは、昭和29年の制度創設以来、初めてとなる。

 松本大臣は、「生活文化」の分野において卓越した「わざ」を持つ人々のモチベーション向上を図るとともに、伝統技術を広く社会に周知し、後世への保存・継承につなげたいと述べた。教育・研究基盤の強化と文化の継承を両輪とする予算方針が、令和8年度に向けて具体化した形だ。

アジア高校生架け橋プロジェクト+第3期修了 99人が成果発表、日本と世界をつなぐ人材へ

 文部科学省は12月15日、文部科学省講堂において「アジア高校生架け橋プロジェクト+(プラス)」第3期の修了証授与式を開催し、アジア諸国およびG7各国から招へいされた高校生99名に修了証を授与した。同事業は、日本語を学ぶ優秀な高校生を全国の高校に招へいし、日本の高校生との交流を通じて、将来、日本と世界をつなぐ架け橋となる人材を育成することを目的としている。

 式典では、約4か月間にわたり日本の高校に通った修了生代表が、日本語で滞在中の学びや経験を発表。「ホームシックを感じた時もあったが、ホストファミリーや学校の先生、友人の支えによって乗り越えることができた」と、感謝の言葉とともに日本での成長を振り返った。

 また、招へい高校生と日本の高校生が参加した国際交流キャンプの成果発表も行われた。今年のテーマは「未来への夢が世界を動かす」。生徒たちは自己分析を通じて「帰国後に達成したい夢」を言語化し、「世界中の人と協力して夢を実現するために必要なこと」について議論。その結果、「理解・共感・機会・受容・尊重・平等を追求し続けることが不可欠」との結論を導き、英語と日本語を交えて発表した。

 さらに、「日本で努力する姿を見た友人が留学に挑戦することを決めた」という報告もあり、同事業が日本の高校生にも国際志向を広げている様子がうかがえた。

 橋爪淳文部科学省大臣官房審議官は、「日本での経験を生かし、将来は母国と日本、そして世界をつなぐリーダーとして活躍してほしい」と修了生を激励。文部科学省は今後も、国際社会で活躍できる次世代人材の育成に取り組むとしている。

全国知事会、高校無償化を契機とした教育改革を要望 高校・大学一体で人材育成強化へ

 全国知事会は12月11日、文部科学省において、松本大臣に対し「いわゆる高校無償化を契機とした高校・大学等の改革による人材育成の強化について」と題する提言を手交した。少子化や地域産業の担い手不足が深刻化する中、高校から大学・高専までを一体で捉えた教育改革を進め、地方創生や産業活性化を支える人材育成を強化する狙いがある。

 要望書を手渡した全国知事会文教・スポーツ常任委員会委員長の大村愛知県知事は、いわゆる高校無償化を大きな転換点と位置付け、「制度導入をきっかけに、教育の質を高める改革を同時に進めることが不可欠だ」と強調。産業界との密接な連携のもと、高校から大学等まで一貫した人材育成の仕組みを構築する必要性を訴えた。

 具体的な要望項目としては、公立高校に対する施設整備やICT活用などハード・ソフト両面での支援拡充、いわゆる高校無償化制度についての早期かつ明確な制度設計と、保護者や学校現場に向けた分かりやすい情報提供を求めた。また、物価や人件費の上昇を踏まえ、大学等の教育研究基盤を支える経費への支援拡充も盛り込まれている。

 さらに、成長分野を担う人材育成に向け、大学学部の理系転換の推進や、地域人材育成に取り組む大学への重点支援、公立高等専門学校の新設に関する支援の充実も要望。加えて、各地域における人材育成の方向性を産学官で議論する「地域構想推進プラットフォーム」の仕組みを全国的に推進することを求めた。

 これに対し松本大臣は、全国知事会による文部科学行政への継続的な協力に謝意を示した上で、「今後、国が示す高校教育改革のグランドデザインを踏まえ、各都道府県において実効性ある計画を策定してほしい」と要請。教育の質向上と地域課題の解決につながる改革を、国と地方が連携して進めていく考えを示した。

 文部科学省は今後、公立高校や専門高校への支援拡充などを通じ、高校から大学までを通貫した人材育成の具体化をスピード感を持って進めるとしている。教育制度改革と地域人材育成をどう両立させるかが、今後の重要な論点となりそうだ。

東京都、子どもの万引き防止へ連絡協議会開催低年齢化に歯止め、オンラインで第28回会合

 東京都は、子どもの万引き防止対策を協議する「第28回 子供に万引きをさせない連絡協議会」を、12月15日にオンライン形式で開催する。都内では、万引きで検挙・補導された少年の数が令和5年に増加へ転じ、令和6年も前年から192人増の1,253人となり、依然として深刻な状況が続いている。

 特に小学生による万引きは435人と高水準で推移しており、低年齢層からの予防的な取り組みが急務となっている。万引きは「非行の入口」とも指摘され、将来的な犯罪やトラブルに巻き込まれるリスクを高めることから、早期介入と啓発の重要性が強調されている。

 同協議会は、子どもの非行防止と健全育成を目的に、都が平成18年度から設置している。今回は、東京都や警視庁による現状報告のほか、文教大学人間科学部の須藤明教授が「万引き防止の理解と対応」をテーマに講演を行う予定だ。

 協議では、子どもの万引き防止を目的とした啓発リーフレットやデジタル教材、子どもたちが制作した防止作品を活用した啓発物の展開について意見交換を行う。また、健全育成を目的とした音楽劇の活用についても議論する。

 東京都は今後も、関係機関と連携しながら、子どもが万引きに及ぶ前段階での気づきや支援を重視し、非行防止に向けた取り組みを進めていくとしている。

障害者の生涯学習支援に功績 文科大臣表彰式で51個人・団体を顕彰

 文部科学省は12月9日、令和7年度「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰式を開催し、長年にわたり障害のある人の学びを支えてきた個人・団体51件を表彰した。本表彰は、障害者の生涯学習の普及・発展に寄与してきた優れた取り組みを顕彰し、その意義を社会に広く発信することを目的としている。

 当日は、被表彰者を代表し、小松市手をつなぐ育成会「こぶし青年教室」(石川県)の中野晴美会長に、松本大臣から表彰状が手渡された。中野会長は代表挨拶で、時代や社会環境の変化に応じて活動の形を柔軟に変えながら継続してきた同教室の歩みを紹介。「新しいことを学び、挑戦する中で見せる参加者一人ひとりの目の輝きや笑顔が、人生をより豊かにしていると信じている」と述べ、今後も当事者と共に歩みながら活動を発展させていく決意を示した。

 松本大臣は挨拶の中で、被表彰者の長年にわたる尽力に深い敬意と感謝を表明。その上で、学校基本調査における大学進学率算出に際し、特別支援学校の生徒のデータが含まれていなかった点について言及し、関係者へのお詫びとともに、再発防止に向けた速やかな見直しを進める考えを示した。

 また松本大臣は、「障害の有無にかかわらず、共に学び、生きる共生社会の実現が重要だ」と強調。福祉分野をはじめとする多様な主体と連携しながら、学校卒業後も継続して学べる場づくりを進めていることを説明し、「今後も皆さまの協力を得ながら、障害者の生涯学習を一層推進していきたい」と述べた。

 障害者の生涯学習は、自己実現や社会参加の促進にとどまらず、地域共生社会の基盤づくりにもつながる。今回の表彰は、教育・福祉の現場で積み重ねられてきた実践の価値を改めて示すとともに、今後の支援体制強化に向けた重要な節目となった。

文部科学省で新旧大臣・副大臣・政務官の引継式

 文部科学省は10月22日と23日、新旧の大臣、副大臣、政務官の引継式を行った。
 22日には、あべ俊子前文部科学大臣から松本洋平新大臣への引継ぎが実施された。式後の職員への挨拶で、あべ前大臣は「この大変な国会を皆様と共に乗り切らせていただきました。今後もまたご一緒に頑張ってまいりたい」と感謝を述べた。
 これを受けて松本新大臣は、「課題解決や文部科学行政の推進に全力を尽くす。私たちの仕事は文部科学省のためではなく、国民のためにあるという基本を胸に刻み、取り組んでいきたい」と決意を語った。
 翌23日には、副大臣および大臣政務官の引継式が行われ、武部新・野中厚両前副大臣から中村裕之・小林茂樹両新副大臣へ、また金城泰邦・赤松健両前大臣政務官から清水真人・福田かおる両新大臣政務官へと職務が引き継がれた。

トランスコスモス、教員の働き方改革への取り組みとして文部科学省「学校における保護者等への対応の高度化事業」に採択

 トランスコスモスは、学校現場における保護者等対応に関する課題解決に向けた実証事業(文部科学省「学校における保護者等への対応の高度化事業(学校における保護者等対応の高度化のための調査研究)」)の事業者に採択された。本年6月より、静岡県裾野市教育委員会と連携し、保護者や地域住民からの学校への問い合わせ業務に関する実証事業(以下、本事業)を開始している。

 この事業では、保護者や地域住民からのさまざまな学校への問い合わせを、トランスコスモスのコンタクトセンターで受付し、一義的な対応を行うことで学校教職員の負担を軽減し、保護者や地域住民との円滑な連携をはかるよう取り組みを行う。裾野市教育委員会および裾野市立小中学校13校を実証フィールドとして、学校のさまざまな課題に関する専門家と連携し、教職員の負担軽減や保護者の満足度向上に加え学校現場対応の高度化・効率化を目指す。

 近年保護者や地域からの過剰な苦情や不当な要求など、学校だけでは解決が難しい事案が学校運営上の大きな課題になっており、さまざまな専門家と連携した行政による支援が必要な状況になっている。また、学校現場における電話等による相談・苦情等の連絡対応が、必要以上に教職員の負担になっているとの指摘もあり、学校における働き方改革を加速させる観点からも、案件を外部の機関が一度整理することが教職員の負担軽減や保護者等対応の質の向上へどのように影響するのかを明らかにすることが求められている。


■実証スケジュール及び今後の展開
令和7年6月1日(日)から令和8年1月31日(土)の間での実証を予定しており、今回の実証の結果得られた知見を広く共有していくことを目指す。

教育政策 2033年までに外国人留学生40万人目指す

 2024年5月、日本国内の外国人留学生数が約33万6,000人に達し、政府の旧目標「2020年までに30万人」を大きく上回った。これを受けて文部科学省は、新たに2033年までに40万人の受け入れを目標とする国際教育戦略を打ち出した。

主な施策は、留学生受け入れ体制の強化(ビザ簡素化、住居支援など)、英語・多言語による授業提供拡大(特に大学・大学院)、留学ポータルサイトの刷新や海外広報の強化、留学生の就職支援・日本語教育の充実。などがある。
 近年の円安進行も追い風となり、日本は「コストパフォーマンスが高く、安全な学習環境」としてアジアやアフリカを中心に人気が高まっている。
 一方で、「地方大学への分散受け入れ」や「卒業後の定着支援」など、持続可能性への課題も指摘されている。