渋谷教育学園渋谷高校、PDA高校生即興型英語ディベート全国大会でチーム優勝

一般社団法人パーラメンタリーディベート人財育成協会(PDA)主催の「第3回 PDA高校生即興型英語ディベート全国大会」が、昨年12月23日、24日の2日間、東京大学生産技術研究所で開催された。全国から59校64チームの参加校が集った。
 PDAは、グローバルに活躍する人財育成のひとつの手法として、英語での発信力、論理的思考力、幅広い知識・考え方、プレゼンテーション力、コミュニケーション力など複数の力を効果的に訓練できる即興型英語ディベート(パーラメンタリーディベート)を推進している。
 今大会は、高校生たちが日々の即興型英語ディベートの取り組みの成果を試す場として設けられた。
 チーム戦は3人一組のチームで行われた。論題に対して、賛成、反対の立場に分かれ、主張・考察を論理的に組み立て、英語で意見を述べる。論題は、毎回ディベート開始15分前にはじめて発表された。
 決勝戦の論題は、『Development of AI weapons should be banned.(AI兵器の開発を禁止すべきだ)』。決勝戦に勝ち上がってきた渋谷教育学園渋谷高等学校と浅野高等学校が意見をぶつけあった。
 PDAのユニークな試みとして評価方法があげられる。ディベーターへの評価だけでなく、生徒も勝敗を決めるジャッジのコメントに対して、いかに納得できたか、また次への学習意欲を高めることができたかの観点で点数をつける。平均点が高かった22名の先生も表彰された。
 また、次のディベートまでの準備時間の間には、これまでの論題についてそれぞれの専門家によるキーノートレクチャーも開催。準々決勝に残らなかったチームや教員に勉強の機会として提供されるなど、ディベートを通して複合的に学べる環境が作られていた。
 PDAの中川智皓代表理事は即興型英語ディベートについて、「去年と変化したところは、全国高等学校校長会に後援していただいたことです。これによって、さらに全国から様々な高校が集まり普及が加速しています」と語る。
 即興型英語ディベートのフォーマットは、普段の授業に落とし込め、授業の一環として取り入れやすく、学校単位で活用できるのも普及が進む特徴のひとつだ。
「教育委員会でも教員研修に使っていただいています」と中川氏は続ける。
 結果は、以下の通りとなった。
 <チーム賞>
 優勝:渋谷教育学園渋谷高校
 準優勝:浅野高校
 第3位:豊島岡女子学園高校

 また、学校全体で一般生徒向けに即興型英語ディベートを授業導入している学校も提出された書類やカリキュラムを元に表彰された。
〈授業導入優秀賞〉
 京都府立嵯峨野高校
 山口県立宇部高校
 群馬県立前橋高校

 上記の学校は、1月19日から21日まで開催される世界交流大会へ出場する。

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