国立大学法人 東京医科歯科大学(田中 雄二郎 学長)と国立大学法人 東京工業大学(益一哉 学長)は、両法人並びに両法人がそれぞれ設置する東京医科歯科大学と東京工業大学を統合し、1法人1大学とすることについて合意に達し、10月14日に基本合意書を締結した。統合に関する正式決定は関係法規に則って進められ、統合時期は2024(令和6)年度中を目途として、できる限り早期の統合を目指す。
両法人は、新しい大学の設立を実現し、国際的に卓越した教育研究拠点として社会と共に活力ある未来を切り拓くことを目指す。
今回の統合の背景には、地球環境問題、新興・再興感染症、少子高齢社会などの新たな地球規模の課題を解決するために、これまで両大学が積み上げてきた理工学、医歯学に関する数々の実績と知を結集することで、社会に貢献できる大学へとさらに進化できるという共通の認識がある。
新大学の目指す姿
1.両大学の尖った研究をさらに推進
根源的な問いに答える研究を尊重し、研究者が自身の興味に根差した研究を行える自由闊達な環境を構築して、両大学の重点分野・戦略分野をさらに強化していく。
2.部局等を超えて連携協働し「コンバージェンス・サイエンス」を展開
多様な社会課題に立ち向かうために、理工学、医歯学、さらには情報学、リベラルアーツ・人文社会科学などを収斂させて獲得できる総合知に基づく「コンバージェンス・サイエンス※」を展開する。
※歴史的に異なる複数の学問領域が融合し、これが単なる加算(1+1=2)ではなく、収斂後に新しい学問領域を生み出すことで未知の課題を発見し、社会課題を解決していくアプローチ(1+1>2)
3.総合知に基づき未来を切り拓く高度専門人材を輩出
教養教育と専門教育を有機的に関連させ、現代社会が直面する諸課題に対峙して、真に解決すべき 課題を設定し、解決へと導く役割を担う高度専門人材を輩出する。
4.イノベーションを生み出す多様性、包摂性、公平性を持つ文化
すべての構成員に対して、高度な多様性、包摂性と公平性を実現し、世界に開かれた知の創造と人材育成の場を構築する。
統合法人・新大学の名称やガバナンスについては、両大学合同の統合準備委員会(委員長は両大学学長が共同で務める)を設置し、協議決定していく予定。