NEC、GIGAスクール端末を支援するサポートセンターの利用実態レポートを公開

 NECは、全国の公立小中学校の児童生徒に対し、 1人1台のタブレット端末を配備するGIGAスクール構想において、 GIGAスクール端末(PC、タブレット)の利活用を支援する「学校ICT総合サポート」を2020年度に開設し運用している。今回、 NECは2022年8月のサービスの利用実態レポートを一部公開した。
 学校DXの推進が叫ばれる中、現場でのトラブルは増加傾向でその対応を教員が行っている現状がレポートから見えており、この状況を改善するための対応が必要であるといえる。このレポートにおける主なトピックスは以下の通り。


1.学校現場での問合せ上位内訳
 (1) 利用方法関連(アプリの操作設定):31% 
   アプリの操作設定やデジタル教材系の操作方法についての対応
 (2) 端末トラブル関連:30%
   NEC以外の端末も含め、GIGAスクール端末の故障などの問合せ対応
 (3) 利用方法関連(端末・周辺機器の操作設定):23%
   端末・周辺機器の操作設定 (PC接続、ネットワーク接続など)
 (4) 設定代行関連:11%
   Google管理コンソール等MDMの設定代行作業
2.問合せ元の内訳上位
 (1) 教員:62%
 (2) 教育委員会:14%
 (3) 保護者:11%

 文部科学省によるGIGAスクール運営支援センター整備事業が進められると共に、学習eポータル等の導入促進に伴って小中学校の教育現場ではDX化が求められている。デジタル庁のアンケートによると、小中学生の60%以上がICT機器の使い方について課題があると教育関係者は回答している。

(2021年9月発表, GIGAスクール構想に関する教育関係者へのアンケートの結果及び今後の方向性について
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/information/field_ref_resources/ef0c3b27-0c39-447e-a7e5-68edb9c975c9/20210903_giga_summary.pdf

 また、令和4年度以降は「GIGAスクール運営支援センター整備事業」が発足し、学校現場での運用を円滑にするべく、各教育委員会では補助金を用いてヘルプデスクやICT支援員を確保することでICT機器やサービスの利活用を推進する動きが出ている。

【学校ICT総合サポート レポートの詳細内容】
■問合せ内容
 NECが提供する学校ICT総合サポートへの問合せ内容は、アプリの利用方法31%、端末トラブル30%、端末・周辺機器の利用方法23%、設定代行11%。
 アプリの利用方法の中では、特にGoogle、授業支援・採点支援ツール、学習eポータルOpen Platform for Educationについて問合せが多くなっている。

​ この結果から、学校現場では各アプリケーションの操作方法や端末のトラブルで不明な点が多く、DXに向けて課題があることを示唆している。

設定代行:学校ICT総合サポートでは、GIGAスクール端末の設定を一括管理したり、アプリケーションを一括配布するMDM(Google管理コンソール、Intune for Education他)等の設定作業を代行しており、その依頼の割合を指す。 

■問合せ元種別
学校ICT総合サポートへ問合せをされる方は、教員が最も多く62%、続いて教育委員会14%、保護者11%。


 この調査の結果から、現場ではICTを活用した授業の前に、操作方法の習熟やトラブル対応に追われていると言える。このような中で、NECはヘルプデスクサービス「学校ICT総合サポート」を提供している。今回の調査結果を踏まえ、学校現場がICTを用いたより良い授業・学習に専念できるよう、ヘルプデスクにて課題解決を支援していく。
 【レポートの概要】
調査対象:学校ICT総合サポートを利用する自治体・学校よりランダムに抽出した77団体
調査方法:対応チャネル(電話・メール・チャット・FAX)による問合せデータを集計
調査期間:2022年8月1日~ 31日までの1ヵ月間

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