教育事業を展開するMoonJapan(東京)とキヤノンマーケティングジャパンは、高校の「探究」学習で得られるデータを活用した新しい採用モデルの構築に乗り出した。生徒が授業を通じて培う主体性や粘り強さといった「非認知能力」を可視化し、企業との適切なマッチングを図る実証実験を進める。
背景には、高校卒業後の高い離職率がある。厚生労働省の調査によると、令和4年3月に卒業して就職した生徒の37.9%が3年以内に離職しており、採用時における企業と求職者の情報不足が要因の一つとされている。現在の選考プロセスでは生徒の強みが十分に伝わりにくい一方、学校現場では長期にわたる試行錯誤のプロセスがデータとして蓄積されていることに着目した。
今回の取り組みでは、MoonJapanが保有する活動ログや成果物、教員のフィードバックなどのデータを構造化し、採用現場で活用できる形式に整備する。学校側は蓄積されたデータベースを基に相性の良い企業を生徒に紹介し、企業側は面接だけでは見えにくい能力を把握することで、採用判断の納得感向上や入社後の定着支援に役立てる仕組みだ。
実証実験は2026年4月から11月にかけて、岡山県を中心とする瀬戸内エリアで実施される。同エリアの高校2から6校、および企業30から50社が参加する予定で、得られた成果をもとに将来的な全国展開を目指すとしている。



