公益財団法人教育支援グローバル基金は5月7日、AI英語学習サービスを展開するELSA Japan合同会社の協賛により、同財団が運営する教育支援・人材育成プロジェクト「ビヨンドトゥモロー」の奨学生向けに、法人向けAI英語コーチ「ELSA Business」を導入したと発表した。
今回の取り組みは、経済的・社会的困難を抱える若者に対し、グローバル社会で求められる英語コミュニケーション力を身につける機会を提供するもの。給付型奨学金やリーダーシップ育成に加え、日常的な英語学習環境の整備を進める。背景には、留学費用や生活費の高騰による「グローバル機会格差」の拡大がある。財団によると、経済的理由から留学をためらう学生は依然として多く、世帯所得による教育機会の差が、英会話スクールなど学外学習へのアクセスにも影響しているという。また、日本の学生は英語を「話す力」への自己評価が低い傾向にあり、実践機会の不足も課題となっている。
今回試験導入された「ELSA Business」は、AIによる発音矯正や英会話ロールプレイ、個別最適化された学習プログラムを提供するサービス。2026年1〜3月にかけて、高校生・大学生を含む奨学生約20人を対象に実施された。利用した奨学生からは、「AI相手だからこそ失敗を恐れず練習できる」「実際にアルバイト先で海外客と英語で会話できた」といった声が寄せられたという。ビヨンドトゥモローでは、困難な環境にある若者が、自身の経験を力に変え社会に貢献するリーダーへ成長することを支援している。財団は、英語を単なるスキルではなく、「多様な価値観に触れ、自分の考えを世界へ発信するための手段」と位置づけ、本取り組みを通じて若者の挑戦機会拡大を目指す。2026年度は、今回の成果を踏まえ、高校生奨学生および大学1年生奨学生を対象にアプリ提供を継続する予定。時間や費用の制約を受けにくいAI学習を活用し、継続的な英語学習環境の整備を進める方針だ。



