福井県立若杉中学校、開校と同時に「すらら」「すらら にほんご」導入 夜間中学で日本語学習と学び直しを一体支援

 株式会社すららネットは5月8日、同社のICT教材「すらら」と「すらら にほんご」が、2026年4月に開校した 福井県立若杉中学校 に同時導入されたと発表した。夜間中学において、日本語学習支援と基礎学力支援を一体的に導入する事例としては初めてだという。近年、夜間中学では、不登校経験者や義務教育未修了者、外国ルーツの生徒など、多様な背景を持つ学習者への対応が求められている。一方で、学習進度や日本語理解度には個人差が大きく、一斉授業だけでは支援が難しいケースも増えている。

 特に外国ルーツの生徒については、日本語習得が教科学習理解に直結するため、「日本語を学ぶこと」と「教科を学ぶこと」をどのようにつなげるかが現場課題となっていた。今回導入された「すらら にほんご」は、日本語能力試験N5・N4レベルに対応した日本語学習ICT教材で、母語支援や書写機能、ゲーミフィケーション要素などを備える。一方、「すらら」は小学校から高校範囲まで対応するAI型アダプティブラーニング教材で、生徒ごとの理解度に応じた個別最適化学習が可能だ。同校では、日本語学習と数学、社会、英語などの教科学習を段階的かつ並行して支援する体制を構築。学び直しを必要とする生徒を含め、多様な学習ニーズへの対応を進める。松山強教諭は、「年齢や国籍、学習経験が異なる生徒が在籍しており、一斉指導だけでは対応が難しい」とした上で、「理解度やペースに応じて内容を調整できる点が個別最適化実現に有効」とコメント。

 数学では導入動画による段階的学習、社会では生徒自身によるレベル選択、英語では“つまずき”の可視化など、教科ごとの効果も現れ始めているという。すららネットによると、「すらら にほんご」はこれまでも夜間中学や公教育現場で導入が進んでおり、静岡県内の夜間中学での活用などを契機に問い合わせが増加していた。今回はそこに教科学習支援を組み合わせることで、「日本語だけで終わらせない支援モデル」を目指す。全国的に不登校や外国ルーツ児童生徒の増加が課題となる中、夜間中学の役割は拡大している。今回の取り組みは、AI教材を活用した個別最適化学習と、日本語教育・基礎学力保障を接続する新たなモデルケースとして注目されそうだ。

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