外国人材との「日本語の壁」、75・4%が実感 20代は80・4% TCJ調査

 パスメイクホールディングス株式会社のグループ会社、株式会社TCJグローバルの日本語総合研究所は8月25日、「外国人材と働く日本人に聞く、日本語の実態調査2026」の結果を発表した。外国人材を雇用する企業に勤務し、日常的に外国人材と働く日本人社員・管理職300人を対象に、2026年8月にインターネットで調査した。

 外国人材と日本語でコミュニケーションを取る際に難しさを「頻繁に感じる」と答えた人は30・7%、「ときどき感じる」は44・7%で、合計75・4%に上った。年代別では20代が80・4%と最も高く、このうち40・2%が「頻繁に感じる」と回答した。30代は30・4%、40代は28・8%、50代以上は22・6%が「頻繁に感じる」としており、年代が上がるにつれて割合が低下した。調査結果

 業種別に、難しさを「頻繁に感じる」「ときどき感じる」とした割合を見ると、飲食・宿泊業が85・8%で最も高かった。建設業が84・2%、卸売・小売業が78・9%、運輸・物流が78・5%、製造業が76・6%と続いた。

 具体的な課題では、「専門用語・指示の理解」が44・3%で最多となり、「マニュアルや社内文書の理解」33・7%、「報告・連絡・相談」28・3%が続いた。「専門用語が通じない」と答えた割合は、50代が65・2%だったのに対し、20代は34・1%で、31・1ポイントの差があった。年代や業種によって、困難を感じる場面が異なる結果となった。

 日本語の壁による業務への影響については、「業務上のミスが起こりやすくなる」が40・0%で最も多く、「伝達に余分な時間がかかる」39・3%、「日本人社員の確認やフォローが増える」34・7%と続いた。運輸・物流では「業務上のミスが起こりやすくなる」が71・4%に達し、全体の約1・8倍となった。医療・福祉では、「担当できる仕事が限られる」が41・2%で、全体の28・0%を13・2ポイント上回った。

 外国人材への継続的な日本語学習支援については、77・7%が「非常に必要」「ある程度必要」と回答した。一方、自社で支援を行っているか「分からない、把握していない」とした人も31・3%いた。支援制度の整備だけでなく、現場への周知にも課題があることがうかがえる。

 同研究所は、専門用語や指示、報告・連絡・相談など、試験対策だけでは身につけにくい業務上の日本語を継続的に学ぶ機会が必要だと指摘する。また、外国人材だけでなく、共に働く日本人社員に対しても、伝わりやすい表現やコミュニケーション方法を学ぶ機会を設けることが重要だとしている。

 育成就労制度は、一部を除き2027年4月1日に施行される。出入国在留管理庁の制度概要では、制度の目的に人材育成と人材確保を掲げている。同研究所は、制度施行を見据え、受け入れ企業には外国人材への継続的な日本語学習支援と、その内容を社内に周知する取り組みが求められるとしている。

みんなが私塾界!