文部科学省が、2030年度以降に小・中・高校で使用する教科書について、紙とデジタルを組み合わせた形態を基本とする方針案をまとめる見通しであることが分かった。朝日新聞が10月19日に報じた。文科省の正式な指針案は執筆時点で公表されておらず、本稿は新聞報道に基づく。
同紙によると、6月に成立した改正学校教育法などにより、今後の教科書は「紙のみ」「紙とデジタルの併用」「デジタルのみ」の3形態が制度上可能になる。一方、文科省は紙とデジタルの併用を基本とし、デジタル教材を紙の内容を補助・補完するものとして位置付ける考えだという。
発達段階への配慮から、小学校4年生以下ではデジタルのみの教科書を認めない。小学校5年生以上についても、デジタルのみとできる教科を外国語・英語、音楽、図画工作などに限定する方向とされる。新制度による教科書は、小学校が2030年度、中学校が2031年度、高校が2032年度から順次使用される見通しだ。
紙とデジタルの併用が制度の基本になれば、学習塾も学校の教科書、映像、音声、問題配信、学習履歴を横断して指導する必要が強まる。塾独自教材についても、紙面とデジタルコンテンツの役割分担や、家庭学習での端末利用ルールを再設計する契機となりそうだ。
文科省は10月22日の専門家会議に指針案を示すと報じられている。正式資料の公開後、学年・教科別の扱いや動画量の上限などを追加確認する必要がある。



