神戸山手グローバル中高、共学化の背景に多文化共生の「グローバル教育」 “成長実感”ある学校づくりへ

 5月14日、学校法人濱名山手学院は関西国際大学尼崎キャンパスにて学校説明会を開催し、同法人の教育理念と、神戸山手グローバル中学校高等学校における教育改革の現状について説明した。

 冒頭で登壇した濱名篤理事長は、神戸山手学園の102年の歴史と、2020年の法人合併により誕生した同学院の歩みを紹介した。濱名氏は、法人全体の教育ミッションとして「『他者を尊重しつつ、主体的・能動的に自らの人生を切り拓く』ことができる人間を世界に送り出すこと」を掲げ、その実現に向けて、コミュニケーション、コンシダレーション、コミットメントの「3つのC」を重視していると語った。

 これを背景に関西国際大学では、「自律性」「社会的貢献性」「多様性理解」「課題発見・解決力」「コミュニケーション力」「専門知識・技能の活用力」の6項目をルーブリック評価で測定する「KUIs学修ベンチマーク」を取り入れ、学生の成長を可視化するなど、独自の教育を推進している。その成果の一つとして、文部科学省の全国学生調査・ポジティブリストでは、540大学中、上位15%に入る項目数が全国最多となっている。

 続いて、神戸山手グローバル中学校高等学校の平井正朗校長が、同校の現状と教育活動について報告した。

平井正朗 校長

 同校の最大の特徴は、多文化共生が日常化した学習環境にある。海外ルーツの生徒が全体の36%を占め、17カ国の生徒と7カ国の教員が在籍している。

 また、同校の英語教育では、フルタイムのネイティブ教員12名を含む20名超の教員が授業に関わり、家庭・情報・音楽などを英語で学ぶイマージョン授業を展開し、今年から数学・理科も通年実施している。グローバル選抜探究コースでは、日本人教員とネイティブ教員によるダブル担任制を採用し、GTECなどを通じてCEFRに基づく4技能評価も実施している。これらが功を奏し、中学1年終了時にはほぼ全員が英検3級レベルに到達。中学3年で2級や準1級、高校1年終了段階ではほぼ全員が2級レベルをクリアするなど、大きな成果を挙げている。

 生徒の主体性を重んじる校風は、クラブ活動の実加入率96%、延べ加入率140%超という数字にも表れている。複数クラブへの加入を認めていることも特徴だ。全24クラブのうち4分の1が全国大会に出場しており、陸上部とスポーツクライミング部では日本一に輝いた。

 さらに同校は、文部科学省の「DXハイスクール」に認定されるとともに、全国で3校のみが採択された「EDU-Portニッポン」の1校にも選ばれている。

 不登校生徒への対応では、大学の心理学部と連携したカウンセラーの配置や、ICTを活用した個別最適な学習を可能にする学習支援室も完備している。学校評価でも40項目に対し、4年連続で90%以上の肯定的回答を得ており、保護者の回答率は95.2%にのぼる。

 最後に平井校長は、学校選びについて「成長実感を期待できる学校かどうかが重要です」と述べた。

 説明会の締めくくりには、ネイティブ教員陣が紹介された。Cheska Kimberly先生は日本語と英語を交えながら、イマージョン授業を通じて英語を自然なコミュニケーションツールとして定着させ、多文化共生の環境の中で世界を広い視野で見つめられる人材を育てたいと語り、同校が目指すグローバル教育の可能性を印象づけた。

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