教育向け生成AIプラットフォーム「スクールAI」を展開する株式会社みんがく(東京都千代田区)は6月4日、AIとの対話を通じて教育用アプリを作成できる新機能「対話型アプリ開発スタジオ」を公開した。近年注目を集める「バイブコーディング(Vibe Coding)」の考え方を教育現場向けに応用したもので、教員が実現したい学びの内容をAIに伝えるだけで、授業や校務に活用できるアプリを構築できる。
従来のアプリ作成機能を大幅に刷新したもので、専門的なプログラミング知識やプロンプト設計のノウハウがなくても利用できる点が特徴だ。AIが学習目的や対象学年に応じた設計案を提示し、必要な設定や機能構成の検討を支援する。
例えば、探究学習向けのアプリを作りたい場合、AIは「問いづくり支援型」「リサーチ伴走型」「発表・振り返り支援型」など複数の設計案を提示。教員は提案を選択したり追加要望を伝えたりしながら、アプリの方向性を具体化できる。
また、アプリ作成時には、AIが指導方針やタイトル、説明文、利用ガイド、生徒向け入力フォームなどの設計要素も提案する。英語の音読評価や自由発話評価などに対応した発音評価型アプリの作成も可能だという。
完成したアプリは公開前にプレビュー機能で確認できる。教員は生徒が利用する画面や学習の流れを事前に検証しながら、出題方針や説明内容を調整できる。
運用面では、学校現場での利用を前提に設計されている。生徒の対話ログを管理画面で確認できるほか、Microsoft Azureを基盤とした環境を採用。AIモデルの学習に利用されない設定や学校・クラス単位でのアカウント管理機能を備え、文部科学省の生成AIガイドラインにも配慮したという。
近年、教育現場では生成AI活用への関心が高まる一方、教員が自ら学習支援ツールを開発するには専門知識が必要だった。今回の新機能は、AIを「開発パートナー」として活用することで、そのハードルを下げる狙いがある。
みんがくの代表取締役である佐藤雄太氏は、「先生方それぞれが持つ学びのアイデアを、AIとの対話を通じて具体的なアプリとして形にできる環境を提供したい」とコメント。今後は学年やクラス、授業ごとの運用設定についても、AIとの対話で管理できる機能の拡充を進める方針だ。
教育現場における生成AI活用は、教材作成や校務支援から個別最適な学習支援へと広がりつつある。今回の機能は、教員自身が学習アプリの開発者となる新たな活用モデルとして注目を集めそうだ。



