Category: 塾ニュース|グローバル

TOEICの国・地域別スコア 日本、48カ国・地域中40位

日本でTOEICを実施・運営する「国際ビジネスコミュニケーション協会」が2013年の各国・地域の平均スコアをまとめた。日本人の平均スコアは512点で48の国・地域中40位。1位はバングラデシュの895点。インド861点、カナダ819点と続く。逆に日本より下位の国・地域はタイ、ベトナム、モンゴル、マカオ、アラブ首長国連邦、インドネシア、チリ、アルバニアの8カ国・地域だった。地域別では高い方からヨーロッパ、アフリカ、北米、アジア、南米の順だった。

アジアの学生版ダボス会議 東京に500人集う

慶応大や東大の学生らが、ハーバード大学が毎年アジアで開いている学生会議を東京に招致した。8月22~26日、慶応大を中心に講演会やセミナー、交流会などを開き、約50カ国・地域の学生500人超が集った。ハーバード大学アジア国際関係プロジェクト(HPAIR)はハーバード大の関連団体が主催するイベントで「学生のダボス会議」と呼ばれることもある。20年超の歴史があり、定期的に開かれる国際的な学生会議としてはアジア最大級だ。会議の期間中、三木谷浩史・楽天社長、ケビン・ラッド豪元首相らも講演した。

全寮制国際高校、軽井沢で開校式

全寮制国際高校「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢」の開校式が8月24日、長野県軽井沢町で開かれ、タイやマレーシアなど国内外から集まった1年生49人が顔をそろえた。小林りん代表理事(39)があいさつ。弊社代表山田未知之ら約200人が参加した開校式には、下村博文文部科学相も駆け付けた。国連児童基金(ユニセフ)に勤務していた小林代表理事が、貧困など世界に山積する問題を改善するにはリーダー育成が必要と考え、2008年ごろから構想。企業経営者らの協力で14億円の寄付が集まり、開校にこぎ着けた。

バス会社が三河島駅近くにゲストハウス

バス会社の平成エンタープライズ(埼玉県富士見市)は、外国人向けの宿泊業に参入する。まず、JR三河島駅近くに8月、ゲストハウス「WASABI日暮里」をオープン、都市部で10店舗ほど展開する計画だ。相部屋と個室を用意、約70人が宿泊できる。料金は1泊約3000円から。日本特有の文化で、外国人にも人気が高い大浴場を設置した。

一橋大、留学を必修科目に

一橋大は、卒業のために必要な必修科目に、海外留学を加えることを決めた。グローバル人材の育成がねらいで、2018年度以降の入学者を対象にする方針だ。約1千人の新入生全員に、主に英語圏の大学で約4週間の語学留学をさせる。在学中に留学しなければ原則卒業できない。帰国子女のように海外での滞在経験がある学生に対しては、別の言語が使われている国への留学などを検討する。費用は企業やOB、OGからの寄付金と、国の補助金で賄うが、一部は学生の負担になるという。このため、経済的な事情がある学生向けの奨学金制度も作る予定だ。

中国で珠算が復権 小学校で授業

中国の小学校で「珠算」が見直されている。集中力向上などの効果が認められ、再び教える学校が増え始めた。南京に近い江蘇省揚州市は市独自に8校を実験校に指定し、省指定の広陵小などと合わせて計14校で教えるようになった。珠算が昨年12月、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)によって、中国の伝統文化として無形文化遺産に登録されたことも追い風になっている。

新入生の留学必修 一橋大

一橋大学は2018年度までに約1000人の新入学生全員を短期語学留学させる。在学中に英語圏の有力校で4週間程度の語学留学を必修にする。費用の一部は学生が負担するものの、OB組織や企業の寄付を活用するほか、国の助成も見込む。長期留学も認め、インターンシップ(就業体験)も対象にする。海外の語学教育課程の開校時期に合わせ、8月初めだった1学期の終了を6月半ばまでに短縮する学期改革も進める。立教大学や早稲田大学も全員留学の方針を打ち出した。留学を必修とする新学部を設立する大学も相次いでいる。

ピアソンが英語力の世界共通指標開発

英教育大手のピアソンは、グローバルに比較可能な英語能力の客観指標を開発した。新指標「グローバル・スケール・オブ・イングリッシュ(GSE)」は、10から90のスコアで英語能力を評価する。英語能力の測定では、日本のように英語能力テストのTOEICやTOEFLなどの試験を用いる国も多いが、異なるテストで点数を比較することは難しく、これまで世界共通の評価指標は存在しなかったという。ピアソンは世界の150カ国以上で英語教材の提供で培ってきた経験をもとに、企業や教育現場で利用可能な指標を開発した。

英語で授業、教員の15%  文科省調査

文部科学省の調査で6月18日、新学習指導要領で原則英語で行うとしている高校の「コミュニケーション英語1」の授業で、実際に英語で指導している教員は15%にとどまることが分かった。文科省は13年12月、全国の公立高校1年生に必修科目の「コミュニケーション英語I」を教える教員約1万人を対象に調査した。授業中に英語を使う割合について、「発言をおおむね英語で行っている」と回答した教員は全体の15%。「発言の半分以上を英語で行っている」も38%と少なく、「発言の半分以上が日本語」という教員が47%で最も多かった。

「グローバル教育」をテーマに、日本の明日を考える2日間

一般社団法人日本教育者セミナー(JES)は、6月11日、12日の両日、グランフロント大阪(大阪市北区)にて「2014大阪大会」を開催した。「グローバル教育 未来を担う子供たちへ!」と題し、全国から教育業界の精鋭が一同に集い、最後まで飽きさせない学びの場となった。

日本教育者セミナーの会場の様子

日本教育者セミナーの会場の様子

本会を主催する日本教育者セミナー理事長の岡村寛三郎氏(兵庫県、岡村ゼミナール代表取締役会長)が開会の挨拶に立ち、「時代の変化が激しい時ほどビジネスチャンスが多い。このセミナーで学んだことを判断材料にして欲しい」と参加者に語りかけた。

開会の挨拶をする岡村寛三郎理事長

開会の挨拶をする岡村寛三郎理事長

第1講座では、グローバルリーダー育成スクール「IGS」代表の福原正大氏が「グローバル人材育成の最前線」をテーマに熱弁を振るった。スーパーグローバル大学の認定や、東京大学の推薦入試の実施、スーパーグローバルハイスクールによる高大接続、そして国際バカロレア(IB)認定校の拡大などについて言及しながら、これまでの教育の延長線上ではない教育改革が進むと指摘し、今までの知識偏重型の教育から大きく変わっていくだろうと解説した。

グローバル人材育成の最前線について語るIGSの福原正大代表

グローバル人材育成の最前線について語るIGSの福原正大代表

戦後日本の長きに渡る高度成長を支えてきた世界に誇るべき日本の教育は、全体の平均値を上げ、落ちこぼれを作らないもので、答はひとつ。それゆえ日本企業は一枚岩となり強さを発揮してきた。しかし時代が大きく転換した今、日本の中等教育が強みとする基礎知識のインプットに加え、新しい時代に必要なアウトプットが必要と力説した。
日本最高峰の東京大学は世界では23位。次ぐ京都大学は世界で52位である。東大、京大にしか辿り着けない受験勉強では、子どもの可能性を閉じているのではないかと疑問を呈し、世界の大学にも可能性を開くのがTOEFL iBTだと説いた。学部からの直接の進学でなくても、大学入学後の交換留学要件にも用いられ、たとえば慶応大学の交換留学の条件には120満点中80点以上必要とする留学先の大学名が並ぶ。就職活動が始まる前に帰国しようとすれば、大学1年生の9月までに80点以上が必要となる。このような状況からTOEFL iBT対応の学習プログラムを導入する中学高校が増えているという。

オンラインを活用した英語学習について講演するGGIの錦織彰代表

オンラインを活用した英語学習について講演するGGIの錦織彰代表

第2講座では、株式会社グローバルゲートインスティテュート代表の錦織彰氏が「オンラインを活用した英語学習」について自社サービスの内容を披露した。錦織氏は、4年前に韓国の公立小学校と中学校の英語教育を視察し、先生が英語で授業を行い、生徒がしっかり答える様子を目にした。英語力はもちろんのこと生徒の積極性を見て、これでは日本人は負けるなと感じたという。小中生対象のネイティブによるオンライン英語サービス「ネット留学MEET the WORLD」の開発には、英語教育においては日本の10年先15年先を進む韓国の企業と提携。14年春に全国約500教室で利用を開始した。
次に紹介した「e-Spire」は中高生を対象にしたTOEFL iBT対応学習プログラムで、120満点中100点を目指す。コンテンツはIGSが作成。全国の小中学校、学習塾が導入あるという。TOEFLは学生向けのテストで、中学高校生向けのJunior、高校生大学生向けのiBT、ITPがあり、この秋には小学生向けPrimaryがリリースされる。TOEICはビジネスや社会人向けで世界の中でも日本と韓国だけに受験者が多いことが特徴だ。最後に、この夏にリリースする中高生対象の「速読英語」についても紹介があった。単語を学びつつ速読スピードを高める学習ツールだ。

第3講座は、オンラインではなくリアルな場で展開する英語教育についてジャイロスコープ代表の桂次郎氏が、その取組みを披露した。
日立オーストラリア社長、日立アメリカ上級副社長等を歴任後、日本国内に英語公用語ゾーンをという論文で東洋経済新報社高橋亀吉賞を受賞。それを契機に早期退職し10年に起業。現在までハウステンボスを拠点に各種英語体験プログラムを展開している。基本思想はNTT。N/ネイティブ英語を、T/楽しく。T/体験するという。また、商店街で子どもたちがビンゴや宝探しをしながらボランティアの水兵さんと英語での会話を楽しむ米軍佐世保基地と長崎県佐世保市四ヶ町、ジャイロスコープとの3社共同プロジェクト「トモダチ・ハンティング」も実施。12年から年2回開催し今年で5回目を数える。他にも小学生から学生、ビジネスマンなど幅広い年齢層に対し、様々な英語学習プログラムを提供している。
2日目は株式会社船井総合研究所の島崎卓也氏が登壇。「学習塾業界、次の収益の柱を探る」と題した第4講座では、学童保育の最新動向、保育事業についての分析と可能性について語り、ワンストップ型英語保育モデル事業の成功事例を紹介した。

閉会の挨拶をするSRJの堀川直人代表

閉会の挨拶をするSRJの堀川直人代表

閉会の挨拶として株式会社SRJ代表の堀川直人氏が、「経営という立場で教育を見るが、教育者として考える2日間であった」と振り返り、「研修会参加後は意識が高いが、日常の現場でどう活かしていくか、それも新しいことをするのでなく、見直す機会として捉え、この研修で得た刺激を現場で活かして欲しい」と参加者にエールを送り、会を締めくくった。