Category: 塾ニュース|グローバル

世界が認めた「知の理論」、『Theory of Knowledge』日本語抜粋翻訳版を出版

国際バカロレア・ディプロマ・プログラム(IBDP)において核となる「Theory of Knowledge(TOK)」について、小学校から大学までの教育関係者や保護者、企業研修関係者など、幅広い読者を想定した書籍。原書である英語版『2nd Edition』の第1章〜第3章の翻訳と、実際にTOKに関わる、アメリカ、日本の学校の先生方との対談を掲載し、「TOKとは何か」を、わかりやすく解説している。

原書は、世界各国のIB校で教科書として活用されており、演習問題も含まれている。翻訳版にも演習問題が収録され、IB校でおこなわれているTOKの授業がイメージしやすくなるだろう。現在の日本においても、教育改革が求められるなか、「正解のない問い」に如何に取り組んでいくか、その授業構築のための参考書として活用できるだろう。

TOK

『Theory of Knowledge
セオリー・オブ・ナレッジ 〜世界が認めた『知の理論』』

Sue Bastian, Julian Kitching, Ric Sims 著
大山智子 訳、後藤健夫 編/Pearson Japan 刊/定価 2,300円+税

未来の塾はこうなる? igsZ代表の福原正大氏が新著『世界で通用する人のための勉強入門』を上梓

グローバルリーダーを育成する塾「igsZ」の福原正大代表が、新著『世界で通用する人のための勉強入門』を上梓した。主人公の女子高生、梅崎璃乃が「大学なんて行くの止めたら? お金の無駄だよ」と、当たり前に塾長が言い放つ、常識はずれの塾に通いながら、自分が本気で学びたいこと、通いたい大学を見つけていくストーリー。

中高校生はもちろん、「グローバル感覚」を求められながらもどうしたらいいかわからず、困惑している社会人にとっても、「世界に通用するための力」を磨くための最新の情報や知識が詰めこまれ、読みやすい内容となっている。igsZで実践されている授業やフィリピン・カンボジア修学旅行の様子なども、事実に基づいて再現されており、日本のトップ大学をめざすのではなく、世界で活躍する人材を育てるためにはどうしたらいいのか、というこれからの塾に必要なエッセンスが鏤められている。

世界で通用する人のための勉強入門

『世界で通用する人のための勉強入門』
PHP研究所 刊/福原正大 著/定価 1,300円+税

英語学べる遊び場 、小田急相模原の商業施設に

小田急電鉄は乳幼児から小学生を対象に、外国人とふれあい遊びながら自然に英語が学べる遊戯施設「joyキッズワールドあんふぁにぃ」を相模大野駅(相模原市)と直結する商業施設内に1号店を開いた。英語教育の低年齢化に伴う保護者の需要に応える。東京都内や神奈川県内の沿線地域で類似の施設も含め、子育てインフラの整備を進める。事業所内保育所などを手がけるジョイサポ(東京・中央)が運営にあたる。遊び場に加え、外国人スタッフが常駐し、簡単なコミュニケーションを通じて英語体験ができる。

廃校の旧嶺小、「英語村」に 前橋市

昨年3月末に閉校した前橋市立嶺小学校(前橋市嶺町)の校舎と敷地が、英語体験型施設「English Village Maebashi」(英語村)として利活用されることが決まった。英語村のコンセプトは「遊びながら学ぶテーマパーク型施設」だ。約1万2千平方メートルの敷地に立つ鉄筋2階建ての校舎2棟と体育館を一部改修し、校庭も利用して「原則すべて英語」の空間をつくりだす。講師陣は中央カレッジグループに所属する14カ国26人の外国人人材を生かし、新規採用も予定している。

スリランカで「すらら」導入の学習塾 生徒数が300名を超え、さらなる校舎開校も

クラウド型学習システム「すらら」を開発、販売する株式会社すららネット(東京都千代田区、湯野川孝彦社長)は、スリランカのBase of the Pyramid(BOP)層の子供を対象とした学習塾で、2015年12月末時点で生徒数が300名を超えたことを明らかにした。BOPとは、所得ピラミッドの中で最も収入が低い所得層を指す言葉。世界中に約40億人がいると言われている。

「すらら」が導入されたスリランカの学習塾

「すらら」が導入されたスリランカの学習塾

スリランカにおけるBOP層の子供を対象とした学習塾は、2015年5月に女性銀行が運営する1校舎とFoundation for Health Promotion(FHP)が運営する1校舎の2校が開校したが、入塾希望の空席待ちの状態になるなど生徒が順調に増加したことを受け、同年9月にはさらに女性銀行が運営する2校舎が開校し、現在は4校舎となっており、すべての校舎で「すらら」が導入されている。

スリランカの女性銀行は、BOP層の女性を対象としたマイクロファイナンス組織で、今回のプロジェクトを通じて、BOP層へのファイナンス支援だけでなく、教育支援と雇用創出も行っていく計画だ。また、FHPは、BOP層を対象に親の健全な生活習慣を根付かせることにより子供の生活・教育レベルを引き上げるなどの活動を行う組織。

あいさつ、手洗いなどのしつけを教えることが支持を集めている

あいさつ、手洗いなどのしつけを教えることが支持を集めている

同国の学習塾に対する生徒や保護者の評価は非常に高く、日本の算数技能を学べること、それと同時にパソコンの使い方が身につくこと、日本流の「しつけ」も教えることなどが支持されている。保護者からは、これまで無かった教育サービスを提供することへの感謝の声や、子供たちがオンラインでの学習を非常に楽しみ、塾に通うのを心待ちにしている様子から、さらなる成果を期待する声も上がっている。

また、女性銀行が運営する3校では教務経験のない女性が中心となって、すららネットの研修を受講し、累計で16名がファシリテーターとして活躍することで、貧困地域の教育問題の解決に加え、女性の雇用問題にも貢献している。

同プロジェクトは、独立行政法人国際協力機構(JICA)による民間連携事業協力準備調査 BOPビジネス連携促進の採択を受け、スリランカのBOP層の子供たちに、教師のレベルに左右されずに効果性の高い算数教育を低価格で提供するeラーニングを利用した塾のビジネスモデル構築を目指す。

現地の保護者に説明をする湯野川孝彦社長

現地の保護者に説明をする湯野川孝彦社長

女性銀行とFHPを学習塾の運営パートナーとなり、すららネットが研修をおこなうことで、教務経験のないBOP 層の女性をeラーニング塾のファシリテーターとしています。これによるBOP 層の女性たちの雇用拡大・自立支援も目的のひとつとなっている。

今後、女性銀行とFHPとも、多校舎展開を積極的に推進していく予定で、3月には女性銀行がさらに1校舎を開校させる予定だ。すららネットは「世界中の教育格差の根絶」を理念に掲げており、「今後も品質の良い教育を低価格で提供することで、教育格差を解決していきたい」と意気込む。

英語教員「話す・書く」技能強化 文科省、400大学で「コアカリキュラム」

高校や中学の英語教員の語学力を高めるため、文部科学省は早ければ2018年度から、中学・高校の英語科の教員免許を取得できる全国約400の大学で基礎的な授業内容を共通化する方針を決めた。「話す」「書く」力を強化することに重点を置き、自らの考えを英語で表現する授業を大幅に増やす。文科省は英語科の教員免許を取得できる学部・学科で、共通して学ぶ基礎的な授業内容を定める。共通の授業は「コア(基本)カリキュラム」と呼ばれ、医学部や歯学部では導入されているが、教員養成過程に取り入れるのは初めて。

北海道新幹線・東京―新函館北斗 最安で1万5460円

3月26日開業の北海道新幹線で北海道旅客鉄道(JR北海道)と東日本旅客鉄道(JR東日本)は1月5日、割引料金を発表した。東京―新函館北斗(北海道北斗市)で最安1万5460円と通常より32%下げる。2月26日から販売する。普通列車などに1日乗り放題になる「青春18きっぷ」の利用客も、2300円のオプション券を買うと在来線を乗り継げる最短区間の新幹線に乗車できる。

英検準1級以上の取得 中・高教員、目標遠く

文部科学省によると、全国の公立中学・高校の英語教員で英検準1級以上に相当する資格を持っているのは、2014年度調査では中学で28.8%、高校で55.4%だった。17年度までに中学50%、高校75%にするという目標からかけ離れているのが実態だ。政府が昨年11月に開いた外部有識者らによる「行政事業レビュー」でも英語教育が批判の対象になった。「子供の語学力向上に成果が出ないのは、教員の英語力や指導力が足りないため」との厳しい指摘もあった。

首都圏公立高等学校が参加する即興型英語ディベート交流大会が初開催

首都圏公立高等学校が参加する即興型英語ディベート交流大会が、東京都立西高等学校で11月14日に開かれた。交流会は、一般社団法人パーラメンタリーディベート人財育成協会が主催して、東京都立日比谷、西、神奈川県立湘南、埼玉県立浦和、浦和第一女子高等学校などが参加しておこなわれた。

交流会の目的は、即興型英語ディベートを通して、英語での発信力、論理的思考力、幅広い知識、プレゼンテーション力、コミュニケーション力などの複数の力を効果的に鍛え、グローバルに活躍する人財育成の場と提供することだ。また、交流大会において、他校の生徒と議論を交わすことによって、さらなるモチベーションの向上にもつながるという。

どのテーブルでも白熱したディベートが繰り広げられていた

どのテーブルでも白熱したディベートが繰り広げられていた

交流会は3つのラウンドを経て、ジャッジ(審査員)がもう一度見たいと思うディベーターを6名選出し、エキシビションディベートがおこなわれた。論題はそれぞれ、

「High school students should have part-time jobs.(高校生はアルバイトをすべきである。)」(第1ラウンド)、「Marrying at older age is better than marrying young. (早婚よりも晩婚のほうが良い)」(第2ラウンド)、Security bill brings more benefits than harm. (安保法案は害よりも利益をもたらす)」(第3ラウンド)で、

他校との初めての交流試合にも関わらず、自らの経験談をもとに相手を説得するなど、どのテーブルも白熱した議論が繰り広げられた。

勝敗はプレパレーションの密度によって大きく左右される

勝敗はプレパレーションの密度によって大きく左右される

第2ラウンドでは、第1ラウンドの勝敗に応じて対戦チームが割り当てられ、第3ラウンドは、時事論題ということで難しくもありましたが、果敢にチャレンジしていた。

第3ラウンド終了後におこなわれた、エキシビションディベートでは、「High school students should have the right to vote.(高校生も選挙権を持つべきである)」という論題で、他校のメンバーでチームを組み、協力しながら15分のプレパレーション(準備)をおこない、張り詰めた空気のもとでおこなわれたエキシビションディベートは、各チームともお互いの意見をじっくりと聞きながら、効果的なPOI(質疑応答)が出ていた。ジャッジと観客の投票の結果、満場一致でGovernment(肯定側)が勝利した。

表彰式では、エキシビションディベーターをはじめ、勝敗およびスピーチポイントの上位5チームに賞状が贈られた。そのほか、ベストチーム賞やベストスピーカー賞、POI賞が発表された。

日比谷高校の武内彰校長先生

日比谷高校の武内彰校長先生

閉会に当たって、日比谷高校の武内彰校長先生からは、「今日の経験を通して、将来自分の考えをきちんと提言発信できるようなグローバルリーダーになっていただくことを期待します」との講評があり、西高校の宮本久也校長先生から、「いろんなことに興味を持ち、論理的にものを考えるということ。今日の体験を明日からの学校生活に活かしてください」とエールが送られた。

参加した生徒達からは、「まとめる力、表現力が必要だと思った」、「英語の勉強に対するモチベーションが上がった」、「頭がパンパンで気持ちよかった。英語をもっと学びたい」、「社会に出ても役に立ちそうなスキル!勉強よりもこっちの方が大事!」といった声が寄せられていた。

日本初の体験型英語教育施設「OSAKA ENGLISH VILLAGE」、話題のエキスポシティ内にオープン

大阪府吹田市でレジャーと買い物を楽しめる複合施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」が、大阪府吹田市の万博記念公園11月19日に開業した。「体験型サービス」を売りにしたスポットとなり、海遊館が初プロデュースした生きているミュージアム「NIFREL」、体験型エデュテイメント施設「ポケモンEXPOジム」(ポケモンエキスポジム)などの魅力的な施設の中、日本初の体験型英語教育施設「OSAKA ENGLISH VILLAGE」(オオサカイングリッシュ ビレッジ)を取材した。
万博公園に開業した複合施設「EXPOCITY」内にある「OSAKA ENGLISH VILLAGE」

この施設は、韓国の語学教育関連企業の日本法人、株式会社YBM JAPANが手がけたもの。『アメリカ』をテーマに、英語を楽しみながら学ぶ、体験型の英語教育施設。

施設内は飛行機やレストランなど、アメリカで生活するうえでの様々な状況を再現した23のシチュエーションルームで、アメリカの講師らと英語だけで話し合いながら生きた表現を習える。それぞれのシチュエーションルームでは語学レベルを初級・中級・上級と3段階で構成され、英語の語学力に合わせて楽しみながら英語を体感することが可能。例えば、ニュース番組のスタジオをイメージしたシチュエーションルーム「Newsroom」では、初級は「Sunny」「Rainy」などの天気用語を学習し、中級、上級になってくると、架空のテレビのトークショーでインタビューに答えるなど、レベルに合わせた「使える英語」を楽しみながら鍛えることができる。
「絵本の中のアメリカ」をコンセプトに23のシチュエーションルームで構成される

同施設はオープンして間もないが、東山中学校(京都府)を初めとして、多くの教育機関からの問い合わせがあり、既に英語教育の一環として、この「OSAKA ENGLISH VILLAGE」を活用している。この施設を運営している株式会社YBM JAPANの営業部の小西氏も、「インプットだけではなく、アウトプットできる英語教育施設である『OSAKA ENGLISH VILLAGE』を、今は小学生・中学生がメインであるが、今後は幼児、もしくはシニア層にも広げ、多くの人たちに体感してもらいたい」と述べる。英語教育の一つの選択肢として期待したい。

■OSAKA ENGLISH VILLAGE
https://englishvillage.co.jp