Category: 塾ニュース

ミャンマーに介護施設、学研

学研ホールディングスはミャンマーで介護施設の運営に乗り出す。グループで介護事業を手がける学研ココファン(東京・品川)が来年4月、現地で通所介護(デイサービス)の事業所を開く。日本に続き、これから高齢化が進むとみられるアジアで事業を拡大する計画で、2020年までに中国や東南アジアのうち3カ国10拠点で介護サービスを提供する。運営は現地の合弁会社「学研エースエデュケーション」が手がける予定。日本の介護事業者のミャンマー進出は初めて。最大都市ヤンゴンの市中心部にデイサービス事業所を設ける。

新元素名称を「ニホニウム」元素記号は「Nh」

理化学研究所のチームが発見し、命名権を獲得した原子番号113番の新元素について、元素名を決める国際純正・応用化学連合は11月30日、理研の提案通り名称を「ニホニウム」(nihonium)、元素記号を「Nh」に正式に決定した。アジアで発見された元素が周期表に記載されるのは初の快挙で、同連合はニホニウムを記した周期表をホームページで公表した。

エナジード、エデュケーショナルネットワークと提携し21世紀型キャリア教育教材を全国の教育機関に提供

株式会社エナジード(東京・港区、氏家光謙社長)は、学習塾「栄光ゼミナール」を運営する株式会社栄光(Z会グループ)のグループ会社である株式会社エデュケーショナルネットワーク(東京・千代田区、二瓶嘉男社長)と2020年の入試改革に向けた「21世紀型キャリア教育ENAGEED」の提供を12月1日から正式に開始した。

「ENAGEED」は、21世紀を支える生徒が自分の可能性を正確に理解し、「いま予想されている未来で戦う力」を学校教育・塾で身につけることができる教材コンテンツ。2020年の入試改革に向けて、アクティブラーニングや英語の4要素など、学び方(HOW)が重視されている。しかし、それ以上に「何を学ぶか(WHAT)」が今後の国の成長を決めると考える株式会社エナジードは「未来に予測されていること」や「社会に価値を生む方法」などを体系化させた。そこで、教育機関のベストパートナーとして数多くの教育機関や自治体に教育ソリューションサービスを提供する株式会社エデュケーショナルネットワークと販売に関する提携を行うに至った。

2020年からはじまる入試改革では「思考力・判断力・表現力」が求められ、「正解のない問い」が増えると言われている。さらに文科省からは、能動的に考える為のアクティブラーニングの学校導入が勧められているものの、それに対し学校現場では教員の業務過多から文科省が求める内容への対応が難しい現状がある。そんな中、エナジードは教員に負荷をかけずに次世代に求められるスキルを育む教材を開発し、提供を開始。エデュケーショナルネットワークと共に全国の小中学校・高校・学習塾を中心とした教育機関への導入を進める。

総合学習プログラム「ENAGEED」

総合学習プログラム「ENAGEED」

全国私教連 調査 私立高学費滞納率 過去初めて1%割る

私立高校に通う生徒のうち、3カ月以上学費を滞納している割合は0.89%(今年9月末時点)で、1998年の調査開始以降で最低だったことが、全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)の調査で分かった。昨年より0.2ポイント低下。1%を割るのは過去初めて。4~9月に経済的な理由で中退した生徒の割合も昨年に比べて0.002ポイント低い0.01%と過去最低となった。調査は34都道府県の私立高校310校(全日制私立高校全体の24%)を対象に実施した。対象生徒数は27万4903人。

東京大学と筑波大学のスーパーコンピューター 計算速度は「京」の2.2倍

東京大学と筑波大学は12月1日、計算速度が国内最高のスーパーコンピューター「オークフォレスト・パックス」の運用を始めた。最大で1秒間に約2京5000兆回(京は1兆の1万倍)の計算ができ、理化学研究所の「京」(神戸市)の計算速度の約2.2倍となる。新しいスパコンは、富士通が超高性能な部品などを使って製作した。東大柏キャンパスに設置され、開発費は5年半のリース料も含め約72億円。実験的な運用を経て、来年4月から地球の大気の状態のシミュレーションや素粒子の研究など、高度な計算が必要な分野で活用される。

近大国際学部 1年生は全員が留学必修

近畿大(大阪府東大阪市)が今春開設した国際学部の定員は1学年500人。1年間の留学が必修で、今年はグローバル専攻約480人が米国へ、東アジア専攻約60人が台湾や韓国などへ秋から留学した。その第1期生となる1年生約540人全員が今秋、海外へ旅立った。近大によると500人もの学生を一斉に海外に送り出すのは珍しいという。ビザの申請や保険の加入といった煩雑な手続きを大学側がサポートする。

今年生まれた赤ちゃんの名前のランキング「大翔」「葵」が2年連続1位

明治安田生命保険は11月28日、今年生まれた赤ちゃんの名前のランキングを発表した。男の子は「大翔」(ひろと=主な読み方)、女の子は「葵」(あおい)が2年連続で1位を獲得。大翔はここ10年間で計7回、葵は計3回で1位となっている。男の子の2位は蓮(れん)、3位は悠真(ゆうま)。女の子の2位はさくら、3位は陽菜(ひな)だった。体操の内村航平選手の名前は312位から41位に躍進。サッカーの遠藤航選手も878位から41位、テニスの錦織圭選手は878位から60位に上がった。

OECD報告書 景気回復の恩恵低所得層には届かず

経済協力開発機構(OECD)は11月24日に発表した報告書で、「先進国の2007~10年にかけての実質所得は下位10%の低所得層が16.2%減ったのに対し、上位10%の富裕層は4.6%減にとどまった。2010~14年にかけて景気が回復しても、低所得層の所得の伸びは1.6%にとどまった。一方、富裕層は5.2%増えている」と、金融危機で大きな打撃を被った貧困層が世界の景気回復から取り残されていると述べ、「景気回復の果実は均等に共有されていない」と指摘した。

北大のNITOBE教育システム

北大の「NITOBE教育システム」は学部では「新渡戸カレッジ」(定員は各学年200人)として13年、大学院では「新渡戸スクール」(修士課程で同60人)として15年に動き出した。国際連盟事務次長を務め、北大出身者を代表する国際人、新渡戸稲造の名を冠した。学部や大学院の教育課程とは独立した国際人材育成の特別課程だ。英語での交渉力と異文化理解力、高度な専門知識を併せ持つ人材の育成をめざす。それを具体化するための仕組みNITOBE教育システムが来春、学部と大学院を橋渡しする形でつながろうとしている。カレッジ入校するには英語試験などに合格する必要がある。入校できるのは大学1、2年生時で、受講は無料。カレッジは最低15単位。英語や海外留学を必修とし、外国人留学生と入り交じって議論するグループワークの時間もある。

〝集中力〟を可視化する 学習コンテンツの効果測定、最適化への活用も

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集中力を高めるためにジャンプをする生徒たち

やる気スイッチグループホールディングスは、アイウェアブランド・JINSを展開するジェイアイエヌとともに、エフティ資生堂が発足した『中学生の集中力を検証する共同研究プロジェクト』に参画した。予防医学研究者の石川善樹氏の監修のもと、エフティ資生堂のボディケアブランド・シーブリーズを使った『爽快!集中ステップ』による検証実験を行った。その実験結果の発表をかね、『集中力の権威が教える親向け〝子どもの集中力向上〟講座(エフティ資生堂主催)』が11月8日、JINS MEME Flagship Store 原宿(東京都渋谷区)にて開催された。

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『爽快!集中ステップ』を実施した場合は集中力が126%高まった

はじめに、集中力を測定する機器について、JINS MEME(ジンズ・ミーム)の事業開発担当である井上一鷹氏より説明があった。JINS MEMEは、眼の動きを捉える3点式眼電位センサーと、体の動きを捉える6軸センサーを搭載したメガネ型ウェアラブルデバイス。まばたきの頻度や強度、姿勢の安定性などから頭と心と体の状態を計測し、専用アプリ・JINS MEME OFFICEを使って自身の集中度をスコアで可視化するという。
「JINS MEMEは、まさに脳の万歩計。例えば、まばたきの頻度で集中の深さがわかり、まばたきの強度の安定性で集中の持続力がわかります。カレンダーを同期すれば、どんな勉強をしたときに集中できたか、できなかったかを振り返ることもできます」と井上氏は語った。
実験方法は、やる気スイッチグループ・スクールIEに通う中学1年生~3年生の男女112人を対象に、パターンブロックを使って実施。パターンブロックとは9個の木片を組み合わせ、1回10分間に15種類の指定の形をつくるというもの。これを56人ずつの2グループに分けて計2回、一つ目のグループ(A)には1回目と2回目の作業時間の合間にシーブリーズを使った『爽快!集中ステップ』を行い、もう一つのグループ(B)にはこれを行う代わりに5分間のインターバルを取って集中力の違いを検証した。
その結果、集中時間は、(B)グループでは1回目と2回目の差がなかったのに対し、(A)グループでは2回目の作業の平均集中時間が4.6分から5.9分へと126%に上昇した。また、集中度を数値化したポイント値は、(A)グループでは平均4・1ポイント上昇していたのに対し、(B)グループでは平均1.6ポイント低下した。つまり、『爽快!集中ステップ』が、作業における集中時間を延ばし、集中力に好影響を与える結果となった。

予防医学研究者の石川善樹氏

予防医学研究者の石川善樹氏

では、『爽快!集中ステップ』とは何か。①目標行動をイメージする。②その場で5回ジャンプする。③シーブリーズを首元Vゾーンに塗布する。この3ステップのことだ。実はこれ、世界のトップアスリートが実践しているメンタルトレーニングの理論をもとに、勉学時向けに開発された集中力を発揮するためのメソッドだと石川氏はいう。
「集中状態に入りやすくするには、脳に強いストレスを与えてから一気にリラックスするのがポイントです。まず、〝5分間で何問目まで解くか〟といった段取りをイメージし、ジャンプするという激しい運動を行うことによって強いストレスを与え、その後、シーブリーズの香りでリフレッシュすることで一気にリラックスすることです」と石川氏。そして、イチロー選手の例を紹介した。イチロー選手はバッターボックスに立つときに、スイングのイメージをし、遠くを見る。人は遠くを見ると緊張し、近くを見るとリラックスする傾向があるので、遠くを見ることで強いストレスをかけ、その後、左手に付けたグレープフルーツの香りをかいでリラックスをして集中モードに入っているのだそうだ。「受験シーズン本番。限られた時間の中で少しでも学習効率を上げるための秘策として、こうしたルーティンをぜひ試してほしい」と石川氏は締めくくった。

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やる気スイッチグループ能力開発課の佐藤広康氏

さらに、やる気スイッチグループ能力開発課の佐藤広康氏から『受験を控えた子どものモチベーションを維持するためのコミュニケーション術』と題し、モチベーションをどのようにつくり、それを維持するために、どのようにやる気スイッチを入れていくかについて講演があり、保護者の関心を誘った。