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防衛省研究費、大学等から過去最多291件の応募 前年度比2・4倍

 防衛省は10月20日、安全保障技術研究推進制度の2026年度採択結果を公表した。応募560件のうち47件を採択した。大学、高等専門学校、大学共同利用機関からの応募は291件で前年度の2・4倍となり、制度創設以来最多だった。

 採択47件の内訳は、委託事業33件、補助事業14件。大学等は19機関30件、公的研究機関は5機関11件、企業等は5機関6件だった。大学等では北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、慶應義塾大学、日本大学などが採択された。

 制度は、防衛分野の将来的な研究開発に資する先進的な基礎研究を公募するもの。2026年度予算は129億円で、2015年度の3億円から大幅に拡大している。1課題当たりの研究費は、規模に応じて年1300万円から5年間で最大20億円まで設定されている。

 大学等からの応募増加は、国立大学を中心に研究費の確保が経営課題となるなか、防衛省の研究資金が研究者の新たな選択肢になっていることを示す。一方、安全保障研究を巡っては、研究の自由や大学の研究方針との関係について議論が続いている。

 大学院進学や研究職を志望する生徒への進路指導では、研究資金の流れや大学ごとの研究方針も無視できない。研究人材育成と大学経営の構造変化を示す数字として、継続的な確認が必要である。

環太平洋大学、北海道・深川に農学部構想 2028年4月、入学定員80人

 学校法人創志学園が運営するIPU・環太平洋大学は、北海道深川市に「農学部先端農業学科(いずれも仮称)」を設置する構想を公表した。2028年4月の開設を予定し、入学定員は80人。設置構想中のため、名称や教育内容は今後変更される可能性がある。

 構想では、1、2年次に北海道・深川キャンパスで農学の基礎知識と実践経験を学ぶ。3年次以降は、北海道、東京、岡山の3キャンパスから学びの場を選択できるようにする。

 北海道では水稲、発酵、スマート農業、食品化学などを扱い、東京では農産物流通、マーケティング、スタートアップなどアグリビジネスを学ぶ。岡山では果樹、園芸、醸造、地域ブランド形成を中心とする。このほか北海道美瑛町、ベトナム、ニュージーランドにも実践拠点を設ける計画だ。

 朝日新聞や地元放送局の報道によると、北海道キャンパスには2027年3月に閉学予定の拓殖大学北海道短期大学の教育施設を引き継ぐ。ただし、環太平洋大学の構想ページには、施設継承に関する記述は掲載されていない。

 創志学園は、平安女学院大学子ども教育学部の設置者変更についても基本合意している。2028年度に向け、既存の教育資産を引き継ぎながら大学事業を複数地域へ拡大する動きとして注目される。塾・予備校では、設置認可、入試方式、キャンパス移動に伴う学費や住居費を継続して確認する必要がある。

READYFORと三井住友信託銀行、大学・学校法人のエンダウメント形成を共同支援

 READYFOR株式会社(東京・千代田)と三井住友信託銀行株式会社(同)は10月13日、大学・学校法人のエンダウメント形成と運営を共同で支援するため、基本合意書を締結したと発表した。寄付金の募集から基金の制度設計、資産運用までを一体で支援する。

 エンダウメントは、大学などが寄付金を基金として運用し、その運用益を教育・研究活動や学生支援に充てる仕組み。今回の連携では、READYFORが寄付戦略の策定、大口寄付、遺贈寄付、継続寄付、周年事業などを支援する。同社はこれまで、93の大学・研究機関と連携し、約43・9億円を届けたとしている。

 三井住友信託銀行は、基金の運営体制や運用方針の策定、資産運用、遺贈・資産承継、大学が保有する不動産の活用などを担当する。両社の顧客基盤と専門性を組み合わせ、寄付を集める段階から資金を継続的に運用する段階までを支援する。

 少子化によって学生募集環境が厳しくなる中、大学・学校法人には授業料以外の収入源を確保し、教育・研究への投資を維持する経営基盤が求められている。今回の連携は、大学の寄付募集と資金運用を包括的に支援する市場が広がる可能性を示す。大学の財務力が教育環境や学生支援、学部再編にも影響することを考えると、進学指導に携わる学習塾にとっても注視すべき動きとなる。

私立23大学、2027年度医学部定員の臨時増員を申請 希望数は計314人

 文部科学省は10月9日、2027年度から医学部医学科の収容定員増加を予定する私立大学23校の申請内容を公表した。医師確保を目的とした臨時定員の延長に関する申請で、増員希望数の合計は314人となる。今後、大学設置・学校法人審議会の審査を受けるため、募集定員は確定していない。

 申請では、岩手医科大学が35人増の入学定員130人、自治医科大学が23人増の123人、埼玉医科大学が20人増の130人、順天堂大学が34人増の139人、昭和医科大学が23人増の133人などとしている。

 国は地域の医師不足や診療科間の偏在に対応するため、医学部の臨時定員制度を運用してきた。2027年度については枠組みを1年間延長し、国公私立を合わせた医学部総定員を2025年度と同水準の9393人とする方針が示されている。

 医学部専門塾や予備校にとっては、大学別の一般枠、地域枠、修学資金制度の変更が受験指導に直結する。審査後に公表される正式な定員と選抜要項を改めて確認する必要がある。

2028年開設へ大学5校・大学院大学3校・高専1校が設置申請

 文部科学省は10月9日、2028年4月の開設を予定する大学などの設置認可申請を大学設置・学校法人審議会に諮問した。申請は私立大学5校、私立大学院大学3校、公立高等専門学校1校の計9校。現段階は申請であり、設置が認可されたものではない。

 私立大学は、秋田県のビルト大学、宮城県の仙台赤門医療大学、栃木県のスポーツ科学大学、東京都のバリアフリー教養大学、富山県の高志大学。スポーツ科学大学とバリアフリー教養大学は通信教育課程を計画している。

 大学院大学は、宮城県の地球共創大学院大学、岐阜県の環境経営大学院大学、兵庫県淡路市のパソナNATUREVERSE大学院大学が申請した。環境経営と地域創生経営の2校は専門職大学院として計画されている。公立高専では、滋賀県が野洲市に滋賀県立高等専門学校を設置し、工学科120人を募集する計画だ。

 少子化が進む一方、通信制、地域創生、環境経営、スポーツ情報科学など特定分野に軸足を置く新設構想が続く。認可後は、地域の進学動向や高校・塾の進路指導にも影響するとみられる。

熊本大学と産総研、半導体分野で包括連携 研究設備の活用と人材育成を推進

 日本経済新聞などの報道によると、熊本大学と産業技術総合研究所は10月7日、半導体分野における包括連携協定を締結した。研究開発に加え、学生や研究者の人材交流、地域企業への支援、半導体人材の育成を共同で進める。

 連携では、熊本大学の研究者が産総研の先端的な研究設備を利用できるようにするほか、産総研から大学への講師派遣、学生のインターンシップなどを検討する。大学で得られた研究成果の事業化や、地域企業への技術支援にも取り組むという。

 熊本県では半導体関連企業の集積が進み、研究者、技術者、製造人材の確保が課題となっている。今回の連携は、大学教育と公的研究機関の設備・知見を結び、研究から人材育成、企業支援までを一体的に進める動きと位置付けられる。

 半導体産業の拡大は、大学や高等専門学校だけでなく、中高生の理工系進路選択にも影響する。学習塾や教育事業者にとっても、情報、数学、物理を産業や職業と結び付けて学ぶ進路教育の需要を考える材料となる。

学生団体の資金調達「Giving Campaign」、過去最多115校・約3000団体が参加

 株式会社Alumnote(東京・千代田)は10月8日、学生団体による資金調達イベント「Giving Campaign 2026」を10月16日から25日まで開催すると発表した。大学113校と高等専門学校2校の計115校から、約3000の学生団体が参加する予定で、参加校・団体数はいずれも過去最多となる。

 大学カテゴリーは各大学、高専カテゴリーは一般財団法人高専人会、学生連合カテゴリーはAlumnoteが主催する。大学カテゴリーについては文部科学省が後援する。参加団体は活動内容を特設サイトで発信し、投票や支援を呼び掛ける。学生団体自身が支援者への情報発信や目標設定を考える「ファンドレイジングワークショップ」も全国で実施した。

 少子化により大学間競争が厳しくなる中、授業料以外の財源確保や、卒業生・企業・地域との継続的な関係づくりは大学経営の課題となっている。学生団体を起点とする同キャンペーンの拡大は、寄付を単なる資金提供ではなく、教育機関と支援者をつなぐコミュニティ形成として捉える動きといえる。高校生や塾生にとっても、大学の課外活動や学生文化を知る接点になりそうだ。

神戸大学、防衛装備庁の研究支援制度に9件申請 応募解禁後初

 神戸大学が、防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」の2026年度公募に、医療や材料など4分野の基礎研究計9件を申請していたことが分かった。朝日新聞が情報公開請求で取得した研究課題申請書を基に、10月6日付で報じた。

 同制度は、防衛分野での将来的な活用が見込まれる先進的な基礎研究に対して研究費を支給するものだ。朝日新聞によると、神戸大学が同制度への応募を解禁して以降、実際に申請したのは今回が初めて。9件は外部有識者による審査を受け、採否が公表される予定という。

 大学による安全保障関連研究を巡っては、研究資金の確保や先端技術の社会実装を期待する立場がある一方、研究の軍事利用や学問の自由との関係を慎重に考えるべきだとの意見もある。今回は申請段階であり、個別研究の詳しい内容や採択結果は確認されていない。

 少子化や研究費不足が進む中、大学は公的資金、企業との共同研究、寄付など研究財源の多様化を迫られている。安全保障分野の研究費を受け入れる動きが広がるかは、大学の特色化や理工系人材育成、受験生の大学選択にも影響する可能性がある。

平安女学院大学 2028年度から共学化、「京都地域共創大学」に名称変更へ

 学校法人平安女学院は10月5日、平安女学院大学を2028年度から男女共学とし、大学名を「京都地域共創大学(構想中)」へ変更すると発表した。併せて、学部構成と設置者を含む大学組織の再編を進める。2028年度以降、京都キャンパスでは国際観光学部のみを運営する単科大学となる。同学部は、AIなどの技術革新やグローバル化を踏まえて教育内容を刷新する。具体的なカリキュラムは今後公表する。

 高槻キャンパスの子ども教育学部については、学校法人創志学園が運営する環太平洋大学へ2028年4月に設置者を変更するため、両法人が基本合意書を締結した。認可申請を予定しており、移管後は男女共学となる。現在の教育内容を継承しながら、環太平洋大学の学部として運営する。

 学校法人平安女学院の名称や、平安女学院中学校高等学校の運営には変更がなく、中高は女子教育を継続する。附属こども園も同法人が引き続き運営する。

 共学化、大学名称の変更、単科大学化、学部移管を同時に進める大規模な再編である。少子化が大学経営を圧迫する中、大学ブランドと教育資源を組み替え、募集対象を広げる動きとして注目される。塾や予備校では、2028年度以降の学部構成、入試制度、募集人員を継続して確認する必要がある。

大阪公立大学にサイバー攻撃 授業休講、入試日程にも影響

 大阪公立大学で発生した大規模なシステム障害について、同大学は10月5日の記者会見で、ランサムウェアによるサイバー攻撃を受けた可能性が高いと明らかにした。新聞各社の報道によると、約500台のサーバーが停止し、学生や教職員など少なくとも13万人分の個人情報が流出した恐れがある。現時点で実際の流出は確認中である。

 障害は10月2日未明に発生した。大学の臨時サイトによると、ネットワーク、学内メール、ポータルサイト、教務系システムなどが利用できなくなり、10月2日から8日まで全キャンパスの授業を休講とした。9日以降は対面授業の再開を予定しているが、システムの復旧時期は明らかになっていない。

 入試にも影響が及んだ。日本経済新聞は、総合型選抜などの出願登録や一部の入学手続きについて、大学が期限を10月22日まで延長したと報じている。

 教育機関では、授業、成績、保護者連絡、決済、入試などの業務が一つの情報基盤につながっている。今回の事案は、システム停止が教育提供と募集活動を同時に止める危険性を示した。学習塾や教育企業にも、データの分離保管、復旧手順、代替連絡手段、委託先を含めた情報管理体制の点検が求められる。