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大学横断型PBL「SCP」始動 香川大・専修大・山梨県で実証 金融教育を入口に社会課題へ挑戦

 一般社団法人日本金融教育支援機構と一般社団法人観光クロスオーバー協会は、2026年度から大学横断型PBLプログラム「SCP(Social Cross Project)」を始動する。香川大学、専修大学、山梨県の「山梨Miraiプロジェクト」参加大学などで実証を始め、単位認定制度と連携した新たな実践型学習モデルの構築を目指す。

 SCPは、金融教育を入口に、地域課題、観光、キャリア教育など多様なテーマに大学生が主体的に取り組む大学合同プロジェクト。中高生向け金融教育動画コンテスト「FESコンテスト®」を共通テーマとして活用し、大学や地域の枠を越えた学生コミュニティの形成を図る。

 参加学生は、各地域でワークショップの企画・広報・集客・運営・振り返りまでを実践する。あわせて、起業家、金融機関職員、自治体職員、教育関係者などをゲストスピーカーとして招き、多様なロールモデルと出会う機会を設ける。

 背景には、若者が社会と接点を持ち、多様な大人や仲間と出会う機会の地域差がある。日本金融教育支援機構は、金融教育を単なる知識習得ではなく、将来の選択肢を広げる学びと位置付けてきた。今回のSCPでは、大学生自身が中高生への学びを支援しながら、社会課題と向き合う仕組みをつくる。

 実施期間は2026年4月から2027年3月まで。4月から全国の学生募集やコミュニティ形成、事前研修を始め、6月以降に実践活動を展開する。主な活動には、FESコンテスト関連ワークショップの企画・運営、大学横断オンラインミーティング、ゲスト講演、地域課題に関する学習、学生実行委員会の運営、地区大会・全国大会の支援などが含まれる。

 2026年度は実証期間と位置付け、今後は参加大学や連携地域の拡大を進める。将来的には全国100大学との連携を目指し、大学生、中高生、社会人が地域や所属を越えて学び合う全国規模のコミュニティ形成にも取り組む。

 大学教育では近年、実社会の課題に向き合うPBL型授業や、地域・企業と連携した実践的な学びが重視されている。SCPは、金融教育、地域活性化、キャリア形成を横断的につなぐ取り組みとして、大学教育における新たな共創型PBLのモデルとなりそうだ。

ZEN大学、2027年度から編入学受け入れ開始 2・3年次編入に対応

 ZEN大学は、2027年4月入学生向けの学生募集要項を公開し、新たに編入学生の受け入れを開始すると発表した。出願受付は2026年9月1日から開始する。2027年度募集では、従来の1年次入学に加え、2年次・3年次への編入学制度を新設。2年次編入では最大30単位、3年次編入では最大62単位を包括認定する。入学年次は、提出された出願資料をもとに大学側が決定する。

 同大では、学ぶ意欲を重視する方針から、入学選考で学力試験を実施しない。選考は志望理由書と小論文により行う。基礎学力に不安がある入学者に対しては、アドバイザーによる補習授業やオンデマンド教材を提供し、学習支援を行うとしている。募集学部は「知能情報社会学部 知能情報社会学科」。2027年度の募集人数は、4月入学・10月入学・編入学を含め計3,500人を予定している。入学検定料は3万円、年間授業料は38万円で、別途初年度のみ入学金3万6,000円が必要となる。出願受付は全7期で実施され、第1期は2026年9月1日から10月8日まで。最終となる第7期は2027年3月23日正午まで受け付ける。ZEN大学は、学校法人日本財団ドワンゴ学園が運営するオンライン大学。唯一の学部「知能情報社会学部」では、AI時代を見据え、ITや情報リテラシーを軸に分野横断型の学びを提供している。

東京大学公式動画メディア「UTokyo Channel」を公開

 東京大学が公式動画メディア「UTokyo Channel(ユートーキョー チャンネル)」を公開した。これまで東京大学の正規授業を配信してきた「UTokyo OCW」と、講演会や公開講座を発信してきた「東大TV」を統合し、授業やシンポジウム、公開講座など4,000本以上の動画コンテンツを掲載する大規模な学習プラットフォームとして始動する。

 運営するのは東京大学大学総合教育研究センター。コンセプトには「知をひらき、未来をひらく。」を掲げ、東京大学の教育・研究成果を社会へ広く開放することを目指す。新サイトでは、大学の授業に加え、公開講座、研究セミナー、対談、インタビュー、オープンキャンパス関連動画などを無償公開。大学生や社会人の学び直しだけでなく、中高生の探究学習や教育関係者の教材研究、海外ユーザー向けの英語学習用途など、多様な利用を想定している。

 特徴の一つが検索性の強化だ。キーワード検索やトピック分類を充実させたほか、特集記事や東大生によるコラムも掲載し、利用者が新たな学問分野や問いに出会える設計とした。中高生向けページやEnglishページも新設している。

 公開コンテンツには、東京大学工学系研究科による「技術は人を不幸にするのか?」シリーズや、教養学部の「30年後の世界へ――変わる教養、変える教養」、東京大学公開講座「人間の在り方、生き方」などが並ぶ。科学技術、社会課題、教養教育など、幅広いテーマを扱う。

 東京大学は、今回の統合によって、各学部・研究科が個別に発信してきた動画資産を横断的に活用し、学外への情報発信をさらに強化する方針だ。大学側は「学びたい人と東京大学の知が出会う場として、探究のきっかけを生み出したい」としている。東京大学公式動画メディア「UTokyo Channel」を公開「UTokyo Channel」は2026年5月26日に公開された。利用料は無料(一部学内限定コンテンツあり)。

商船三井さんふらわあ、大阪芸術大学と産学連携 学生作品を船内展示

 株式会社商船三井さんふらわあは5月20日、大阪芸術大学との産学連携事業として、同大学の学生が制作した絵画作品をフェリー船内に展示する取り組みを実施すると発表した。

 展示されるのは、神戸〜大分航路に就航する「さんふらわあ ごーるど」「さんふらわあ ぱーる」のデラックスルーム。学生たちが神戸や大分、瀬戸内海の船旅をテーマに描き下ろした作品を展示し、利用客に“移動時間そのものを楽しむ”新たな船旅体験を提供する。

 同社は今回の取り組みについて、「若い感性や創造性を活かした文化的価値の創出」と「船旅における新たな体験価値の提供」を目的としていると説明。船内空間の魅力向上に加え、教育機関との連携を通じた文化振興や人材育成にもつなげたい考えだ。

 学生側にとっても、自らの作品が実際の商業空間に展示され、多くの乗客の目に触れる貴重な機会となる。大阪芸術大学は「アートと社会とのつながりを大切にし、今後もこうした活動を続けていきたい」とコメントしている。

 近年、交通・観光業界では“移動そのものの価値向上”を重視する動きが広がっており、今回の取り組みもその一環といえる。商船三井さんふらわあは今後も、「海の道」を通じて地域や文化、人をつなぐ取り組みを進めていく方針だ。

京都橘大、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」応用基礎レベル+に認定 関西私大で唯一

 京都橘大学は5月14日、文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」で、「応用基礎レベル+(プラス)」の認定を受けたと発表した。全国の私立大学では4校目、関西の私立大学では唯一の認定となる。
 同制度は、数理・データサイエンス・AI分野に関する教育プログラムを国が認定するもので、「応用基礎レベル+」は、より高度で実践的な教育体制を整備している大学などを対象としている。

 京都橘大学では2022年度から、独自プログラム「たちばなAI・データサイエンスプログラム」を展開。工学、人文、国際、教育、社会、医療など10学部18学科がワンキャンパスに集う特色を生かし、文理横断型の教育を進めている。
 プログラムの中核には、異分野の学生がチームを組み、企業や自治体が提示する課題に取り組む「クロスオーバー型課題解決プロジェクト」を据える。課題ごとにデータ分析やAI活用を取り入れながら、実社会に即した学びを実践している。
 これまでに企業や行政など32事業所と連携し、全学部の学生を対象に課題解決型学習を実施してきた。
 大学側は「AIやデータサイエンスを単なる技術習得にとどめず、社会の中でどう活用し価値を生み出すかを考える教育として位置づけている」としており、今後も地域や産業界との連携を深めながら、実社会の課題解決に貢献できる人材育成を進める方針だ。

日本バドミントン協会と日本女子大が共同プロジェクト 「観戦価値」向上へ若年層・女性視点を活用

 日本バドミントン協会は、日本女子大学と連携し、バドミントンの観戦価値向上と新たなファン層開拓を目指す共同プロジェクトを始動すると発表した。

 プロジェクトは、2027年度開設構想中の「経済学部(仮称)」の前身となる家政学部家政経済学科と連携して実施する。日本バドミントン協会(BAJ)が掲げる「バドミントンファミリー100万人」の実現に向け、若年層や女性層に届く観戦体験の創出を目指す。

 BAJによると、現在の競技登録者数は約30万人。競技人口に加え、ファンも含めた「バドミントンファミリー」を100万人規模に広げるには、競技経験者以外へのアプローチ強化が課題となっている。

 今回のプロジェクトでは、日本女子大学の学生が、生活者や若年層の視点から観戦体験を分析。会場演出、公式グッズ、SNS発信、スポンサー施策などについて検討を進める。

 6~7月には協会担当者による特別授業を実施し、競技普及やスポーツビジネスについて学ぶ。7月開催のダイハツジャパンオープン2026ではフィールドワークを行い、実際の観戦体験を調査する。

 その後、学生たちはワークショップを通じて施策を立案し、11~12月に協会へ提案を行う予定だ。

 村井満会長は「競技経験の有無に関わらず、より多くの人にバドミントンの魅力を知ってもらうことが重要」とコメント。伊ヶ崎大理氏は「スポーツを題材に観戦体験やスポンサー価値を経済学の視点で分析することは、学生にとって実社会の課題を考える貴重な機会になる」としている。

 日本女子大学は近年、学部再編を進めており、2027年度には経済学部(仮称)、2028年度にはファッションデザイン学部(仮称)などの新設を構想している。

大阪体育大学 haco.社の『Career.base』を導入

 大阪体育大学は、学生一人ひとりのキャリア観形成支援と進路選択の幅を広げることを目的に、株式会社haco.が開発・運営する学内向けキャリア支援ポータルサイト「Career.base」を導入した。haco.が5月12日に発表した。「Career.base」は、学生の経験やスキル、学び、目標などを記録・整理する「キャリアポートフォリオ」を軸に、自己分析やキャリア形成を支援するサービス。学生生活のログや社会人基礎力、エントリーシートなどを一元管理できる点が特徴だ。

 大阪体育大学では、体育学部・教育学部の学生が民間テスト「PROG」のコンピテンシー(行動特性)分野で高いスコアを記録するなど、非認知能力の高さが評価されている。一方で、学業や部活動に多くの時間を費やす学生が多く、自己分析や業界研究に十分な時間を確保しづらい課題があったという。今回の導入により、学生は低学年次から自身の経験や成長を可視化し、キャリア形成に活用できるようになる。加えて、「社会人基礎力」に関するデータをもとに、自分の強みや適性に合った企業やインターンシップを検索できる機能も備える。大学側にとっても、キャリア支援業務のDX化による効率化が期待される。面談前に学生のキャリアポートフォリオを確認できることで、限られた時間の中でも、より深い自己分析や本質的なキャリア支援につなげる狙いだ。

 好井正治氏は、「学生がスポーツで培った思考プロセスをキャリア形成にも応用できるようになることを期待している」とコメント。和田美鶴氏は、「コンピテンシーを軸としたマッチングにより、学生と企業双方の選択肢を広げたい」としている。haco.は今後、「自分に近い立場の先輩のエントリーシートを検索できる機能」なども整備し、AIでは表現しきれない学生一人ひとりの“らしさ”を引き出すキャリア支援の強化を進める方針だ。

SOXAI、東京大学大学院教育学研究科と共同研究契約を締結し、研究連携をさらに強化

 株式会社SOXAIは5月12日、東京大学大学院教育学研究科と、「睡眠・行動・生理モニタリングのための先進スマートリングの開発」をテーマとした共同研究契約を締結したと発表した。スマートリングを活用した睡眠・生理モニタリング技術の高度化を目指し、研究連携を強化する。今回の共同研究では、日常生活下における自然な睡眠・行動・生理モニタリングの実現に向け、スマートリングのアルゴリズムやアーキテクチャの開発を推進する。東京大学の睡眠・行動・生理計測環境を活用し、取得したデータをもとに計測精度を検証するとともに、健康リスク予測指標の導出も視野に入れる。

 SOXAIは、東京大学大学院教育学研究科内をサテライト型研究開発拠点として活用し、産学連携による研究体制を強化する方針。研究には、生体情報学や健康情報学を専門とする山本義春と、メンタルヘルス・睡眠科学を専門とする岸哲史が参画する。背景には、企業の健康経営や働き方改革の進展に伴い、睡眠不足や睡眠の質低下への対策が重要な経営課題となっていることがある。厚生労働省の調査では、十分な休養を取れていない人が約3割にのぼるとされ、睡眠課題は生産性低下や医療費増加など社会的影響も大きい。

 SOXAIはこれまでにも、東京大学や英国のエセックス大学との共同研究を実施。2025年にはスマートリングによる睡眠ステージ推定技術に関する研究成果が、国際学術誌「IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement」に掲載された。同社が展開する「SOXAI RING 2」は、独自開発のPPGセンサー「Deep Sensing™」を搭載し、睡眠や生体データの高精度計測を特徴とする。SOXAIは今回の共同研究を通じ、科学的エビデンスに基づくヘルスケア技術の開発を加速し、「ヘルスケアをライフスタイルに」というビジョンの実現を目指すとしている。

エポスポイントで奨学金寄付、想定超えの反響で早期達成 ガクシー、第1期留学奨学金募集開始へ

 株式会社ガクシーは5月12日、株式会社エポスカードと連携して実施するポイント寄付施策において、想定を上回る寄付が集まり、当初予定より早く第1期奨学金の創設目標を達成したと発表した。これを受け、寄付を原資とする給付型奨学金「エポスみんなの留学支援奨学金(第1期)」の募集を同日開始した。同取り組みは、エポスカード利用で貯まるポイントを、1ポイント=1円として寄付できる仕組み。2025年10月にガクシーが寄付先団体に追加されて以降、「若者の学びや挑戦を応援したい」とする会員からの寄付が相次ぎ、短期間で第1期奨学金の組成に必要な資金が集まったという。

 新たに募集を開始した「エポスみんなの留学支援奨学金」は返済不要の給付型奨学金で、日本国内の大学・大学院・短期大学・専門学校などに在籍、または入学予定で、年内の海外留学を検討している学生が対象。留学プランが未確定の学生も応募可能で、選考通過後にガクシー留学を通じて留学先やプログラムを選定する仕組みとなっている。背景には、円安や物価高、渡航費の上昇などによる留学費用負担の増加がある。海外留学への関心を持ちながらも、経済的理由から挑戦を断念する学生が増える中、日常生活で生まれるポイントを活用して若者の挑戦機会を支援する新たな社会参加モデルとして注目されそうだ。

 ガクシーは今後も継続的なポイント寄付を通じ、第2期、第3期と新たな奨学金創設につなげる方針。「企業・生活者・学生をつなぐ新しい支援の仕組みを広げ、経済的理由で夢を諦めなくてよい社会の実現を目指す」としている。

博報堂と立命館が包括連携協定 イマーシブ技術でウェルビーイング向上へ

 株式会社博報堂は5月12日、学校法人立命館と、イマーシブ・リアリティ(没入型現実)技術の開発・社会実装に向けた包括連携協定を締結したと発表した。映像学や脳科学などの学術知見と、生活者発想やクリエイティブ領域のノウハウを融合し、ウェルビーイング向上につながる新たな社会インフラの構築を目指す。近年、仮想空間と現実空間が融合する「Society 5.0」の実現に向けた取り組みが進む中、先端技術が人間の心身やコミュニケーションに与える影響への関心が高まっている。今回の協定では、立命館大学が持つ映像学、情報学、スポーツ科学、脳科学などの研究資源と、博報堂のクリエイティビティや映像制作の知見を掛け合わせることで、デジタル技術を「心身の健康を支える要素」として活用することを目指す。

 連携の拠点となるのは、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)に新設された「立命館先端クロスバースイノベーションコモンズ(CVIC)」だ。CVICでは、「身体圏」をテーマに、仮想空間と現実空間の融合が人の活動やウェルビーイングに与える影響を研究し、社会実装を見据えた実証実験を進める。

 協定に基づく主な取り組みとして、イマーシブ技術と人間科学を組み合わせたヘルスケアコンテンツの研究開発、産学官地連携による次世代インフラのプロトタイピング、イノベーション人材の育成、地域課題解決に向けた実証実験などを推進する。

 今後は、教育、スポーツ、医療、エンタテインメント分野などで共同研究や実証プロジェクトを本格化し、イマーシブ技術の社会実装モデルの構築を進めるとしている。