Archive for: 10月 2014

病院に芸術 筑波大 小児病棟

筑波大学付属病院(茨城県つくば市)の小児病棟「けやきの森」は、入り口の壁いっぱいに森と動物たちが描かれ、自動ドアには大きな木の絵。中に入ると、廊下の壁は雲を思わせる掲示板やリスや鳥のシルエットで飾られ、森の小道の雰囲気を醸し出す。芸術を取り入れた病棟を演出したのは芸術専門学群の教員や学生ら。2012年の新棟「けやき棟」建設を機に、病院の医師らと協力して実現した。芸術と医学、両方の研究分野を抱える筑波大ならではの試みとなる。

小渕経産相が辞任、松島法相も辞意

小渕優子経済産業相は10月20日午前、関連政治団体の不明朗な収支を巡る問題の責任を取って、安倍晋三首相に辞表を提出した。後任は21日までに決める方針だ。松島みどり法相も地元選挙区で討議資料として「うちわ」を配布した問題を受けて辞任の意向を固めた。閣僚の辞任は2012年12月に第2次安倍政権が発足してから初めて。

公立小中学校 統合促す 政府が新指針

政府は少子化に対応した教育体制を整えるため、公立小中学校を統廃合する指針を58年ぶりに見直す。指針の柱は通学範囲と学級数の2つで、このうち通学範囲の基準を見直す。現在は徒歩通学を前提とし、小学校で4キロ以内、中学校で6キロ以内を基準としている。新指針はスクールバスなどの利用を想定して「1時間以内」といった通学時間の目安を加える。統廃合する学校施設の改修費への政府の補助率を2015年度から現在の3分の1から2分の1に上げることも検討する。大学は交付金の配分変更などで大学間の再編を後押しする。

下村文科相「実態と乖離」道徳教材調査結果に

下村博文文部科学相は10月17日の衆院文部科学委員会で、公立小・中学校のほぼ全校が道徳教育の教材「私たちの道徳」を使用しているとの同省調査結果について「個人的に教育関係者に聞いてみたら1回しか使われていない事例もかなりある。結果は相当高い数字だが、実態とはかなり乖離している感じだ」と述べた。維新の党の遠藤敬氏の質問に答えた。下村氏は教材の活用を促すため教師用の指導資料を今年度中に作成し、全国の小中学校に配布する考えも示した。

リソー教育 中間決算 増収0.5% 純利益は18億94百万円 資産売却益のため 

株式会社リソー教育の第2四半期連結累計期間(2014年3月1日〜8月31日)の売上高は92億50百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は3億29百万円(前年同期は営業損失8億27百万円)、経常利益は3億18百万円(前年同期は経常損失8億43百万円)、四半期純利益は18億94百万円(前年同期は四半期純損失785百万円)となった。

認定こども園、立ち上げ支援 JPHD

JPホールディングス(HD)は年度内にも、「認定こども園」の立ち上げを支援する事業を始める。私立幼稚園を主な対象とし、認定こども園に必要な調理室の設置などを手助けする。まず年間60件の受注を目指す。園児が弁当を持参する幼稚園と異なり、認定こども園は原則、給食を出すための調理室の設置が義務付けられている。JPHDは調理室の設置、調理師の採用、運営受託まで幅広く対応する。調理室の設計や施工は提携する専門業者に委託し、JPHDは食材や調理器具などの備品の調達も請け負う。

仙台で「塾の日シンポジウム」開催 公益社団法人全国学習塾協会

公益社団法人全国学習塾協会の安藤大作会長

公益社団法人全国学習塾協会の安藤大作会長

公益社団法人全国学習塾協会(安藤大作会長)は、台風19号が近づく10月13日(月・祝)、仙台市のメトロポリタンホテルで「塾の日シンポジウム2014 in 仙台」を開催した。九州や沖縄からの航空便が欠航となり出席できなくなった参加者も数名いたようだが、全国から約170名の学習塾関係者が集まり盛会となった。第1部の塾の日記念式典では、自主基準遵守塾の表彰、読書作文コンクール優秀作品の表彰に続いて、仙台白百合女子大学・人間学部の山口榮一教授が「学習塾講師検定は何をめざすのか」について講演をおこなった。

講師検定のめざすものについて話しをする山口榮一教授

講師検定のめざすものについて話しをする山口榮一教授

山口教授は「塾の講師も学校の先生も、子ども達に学ぶ楽しさ、わかる面白さを伝えることが大切」だと訴えた。また「自己肯定感(Self Esteem)を高めるためには、まず「自己効力感(Self Efficacy)」と「自尊感情(Self Respect)」を醸成することが重要」とも話し「塾はいまや学校を補完する存在としてのみならず、学校の先生方を支えるパートナーとして、日本の子ども達を育ててまいりましょう」と語った。

 

「仙台宣言」をする北海道東北支部の大沼信雄支部長

「仙台宣言」をする北海道東北支部の大沼信雄支部長

第1部の締めくくりに、多賀城市にある大沼学院の大沼信雄塾長が「仙台宣言」として、東日本大震災の発生から3年7ヶ月が経ち、今なお津波と原発事故の爪痕が残る被災地において、そこに生きる人たちは悲しみを乗り越え、前に進むべく復興への努力を続けており「私たち学習塾は21世紀を生きる日本の子ども達を育てる教育の一端を担っているものと自負している…(中略)…だからこそ、子ども達のより高い学習能力を育てるとともに、極限状況の中でも失われることがなかった『日本の心』を、未来に向けて持ち続ける子ども達を育んで行くことを決意する」と述べた。

第2部で基調講演をする呉善花教授

第2部で基調講演をする呉善花教授

第2部では、拓殖大学国際学部の呉 善花(オ・ソンファ)教授を招いて「いま未来に、日本人の心」をテーマに基調講演がおこなわれた。これからの日本はどこに進むのか、子ども達をどう育てていくのか、土台から見つめ直し、未来への原動力にするため、韓国から誤解されている日本、日本が誤解している韓国について90分にわたって熱意を込めてシンポジウムに参加した全国の学習塾関係者に語りかけた。

リクルート上場、初値3170円

リクルートホールディングスは10月16日、東京証券取引所第1部に株式を新規上場した。初値は3170円と公募・売り出し価格(の3100円を上回った。初値で計算した時価総額は約1兆8200億円で、1998年のNTTドコモ以来の大型上場となった。時価総額は日本電産や東芝などと肩を並べ東証1部で上位50番目程度に入った。2015年3月期の連結売上高は前期比8%増の1兆2900億円、純利益は1%増の660億円を見込む。新株発行と自社株売り出しで最大約1000億円を調達する。M&A(合併・買収)などに充て、海外事業の拡大を急ぐ。

東京私塾協同組合 「親と子の私立・都立 中学高校受験相談会」を都内3箇所で開催

親子で賑わう私立・都立 中学高校受験相談会の会場

親子で賑わう私立・都立 中学高校受験相談会の会場

東京私塾協同組合が主催する「第10回 親と子の私立・都立 中学高校受験相談会」が10月12日(日)、東京・渋谷のエクセルホテル東急で開催された。この相談会は10月5日に小平市のルネ小平レセプションホール、同12日に渋谷エクセルホテル東急、19日に八王子の京王プラザホテルの3つの会場で開催された。この相談会には、東京都内の都立高校ならびに私立中高のほかに、千葉県や島根県、北海道や高知県の学校も合わせ91校の中学校および高等学校がブースを構え、来場者は受験に関することのみならず、普段の学校生活や独自の取り組みなどについて直接相談した。

今年は、3箇所でおよそ2000人あまりの受験生とその保護者らが参加したといい、12日の渋谷会場では、朝日学生新聞社との共催で「東京の部」として今年初めて実施された「ニュース作文コンクール」の表彰式もおこなわれた。

東京の部・作文コンクールの選考委員長を務めた、日本教育ペンクラブの中山登会長(武蔵野塾塾長)は「応募のあった196作品はいずれも政治、自然災害、環境問題、スポーツ、芸能などさまざまなニュースを題材に、子ども達の多岐にわたる関心を見事に文章に表現して、ニュース作文としての構成に工夫を凝らした作品も多く、各塾での熱心な作文指導が感じられた」と語った。

東京の部・ニュース作文コンクールで受賞した小中学生

東京の部・ニュース作文コンクールで受賞した小中学生

小学生の部で最優秀賞となった「セルモ目黒本部教室」に通う6年生の大滝野々花さんは、8月に発生した広島の土砂災害をテーマに、環境破壊の進む地球のメッセージを伝えた。大滝さんは今回の受賞を機に「地球からのメッセージを多くの人たちに伝えることができて良かった」話した。中学生の部で最優秀賞に輝いた練馬区の「のびのび学習教室」に通う乾市乃さんは、詩人の谷川俊太郎さんが朝日小学生新聞などで「いじめ」を題材にした詩を書き、読者の小・中学生の詩と合わせて紙面に掲載され、それが本となって出版されるという企画に賛同して、今回のコンクールに応募した。乾さんは「年齢や性別に関係なく、言葉を綴るだけで自分の気持ちを伝えることの出来る〝詩〟に感動してこの作文を書こうと思った」と詩の持っている力について伝えたかったと話した。

「ニュース作文コンクール」は、2013年から東京、神奈川、埼玉、茨城の私塾協同組合連合会と「朝日小学生新聞」や「朝日中高生新聞」などを発行する朝日学生新聞社と共同開催されているもので、朝日小学生新聞・朝日中高生新聞の中からテーマを見つけ、400~800字の作文にする。今年から「親と子の私立・都立 中学高校受験相談会」の開催に合わせて「東京の部」が新設されたという。

この「親と子の私立・都立 中学高校受験相談会」は、次回2015年からは新たに千葉県に近い東京東部にも会場を設け、4会場で開催されることになるという。

東京芸大音楽学部、飛び入学導入

東京芸術大は2016年度入試から、音楽学部で高校2年修了時から大学に進学できる飛び入学制度を実施する。選考は、国際的なコンクール入賞歴などの実績をもとに行い17歳で入学させる。募集人員は「若干名」とする見通し。同大付属音楽高校の生徒を優遇する制度などは設けず、広く一般から公募する。入学者は16年春から同大の学生として教育を受ける。音楽教育では早期教育が有効とされており、海外では、仏パリ国立高等音楽院、墺ウィーン国立音楽大、米ジュリアード音楽院などで10代半ばで入学しているという。