Archive for: 11月 2015

H2A、打ち上げ成功

三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月24日午後3時50分、カナダの衛星運用大手テレサットの通信放送衛星を載せた主力ロケット「H2A」29号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。発射から4時間半後に衛星を分離し、予定の軌道に入れた。H2Aの打ち上げ成功は23回連続で、成功率は96.6%(29機中28機)。国際社会の信頼を得る目安の95%を上回る。三菱重工は信頼性の高さをアピールし、欧州やロシア、米国の企業が先行する国際市場で受注獲得をめざす。

東大生ら「就活で学業支障」

調査会社の不満買取センター(東京・新宿)は来春卒業予定の東大生らを対象に就職活動への不満を調査した。「就活時期の後ろ倒しで学業の時間が確保できない」が最多の37%で、「どの企業が自分に向いているのか分からない」「選考後の企業の対応が不誠実」が続いた。調査は新卒採用サービスのINNOBASE(東京・新宿)に登録する東大、東工大、早大の学生ら223人が回答。

新潟大、津波避難計画作成ツール公開

新潟大学は津波発生時の避難経路を簡単に調べられる「津波避難計画作成支援ツール」をインターネット上で公開した。パソコンで自宅や勤務先などの出発地点と避難場所を入力すると、避難先までの経路や所要時間などが表示される。事前に災害に備えてもらうのが目的。避難路の勾配や浸水による歩行の困難度合い、浸水した場合の最大深度も確認できるという。標高が低い地域を避けて、標高の高いより安全な道も調べられる。

「就活」前倒しで政府会合  

政府は11月25日、経団連が来年の企業の採用選考の解禁時期を今年の8月から6月に前倒しする方針を示したのを受け、文部科学省など関係府省と経済界や大学関係者らによる実務者会合を開いた。6月が各大学で授業期間にあたるのを踏まえ、学業への影響に十分配慮する方針を申し合わせる。国公私立大でつくる就職問題懇談会(座長・吉岡知哉立教大総長)も20日に経団連の方針を事実上受け入れることを表明。「授業への大きな影響が懸念される」とも主張し、学業に十分配慮した選考活動のルールづくりを求めていた。

豊橋技術科学大未来ビークルシティリサーチセンター

豊橋技術科学大学の未来ビークルシティリサーチセンターは自動車関連の次世代技術の研究を進めている。主な研究テーマは、電気自動車関連技術、安全な交通システム、エネルギー効率の向上の3つだ。いずれも二酸化炭素の排出をできるだけ減らす低炭素社会の実現を目指している。同センターには機械や電子、情報、都市工学などから20人の研究者が集まり、未来のクルマ社会の理想を実現するために研究している。同センターは電気自動車に電力を供給するシステム、事故を未然に防ぐ技術など幅広いテーマに取り組む。

APU、学食を「ハラル」対応

立命館アジア太平洋大学(APU、大分県別府市)の学生食堂がイスラム教の戒律に従った「ハラル」対応の認証を受けた。イスラム教徒(ムスリム)の学生がより安心して食事できるようになった。認証を受けた大学の飲食施設としては国内最大規模という。APUの今年5月時点の留学生は2765人で、このうち474人がイスラム圏から来ている。現在、和洋中など約60種の食事メニューを提供しており、うち36種がハラル対応だ。

アマゾン創業者のロケット、着陸に成功

アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏は11月24日、ロケットを打ち上げ後、再利用のため着陸させることに成功したと発表した。ベゾス氏が2000年に設立した「ブルーオリジン」社は23日、テキサス州で同社のロケット「ニューシェパード」を打ち上げた。高度約100キロ・メートルの宇宙空間で宇宙船を分離した後、ロケットは高度約1500メートルで再点火、減速しながら直立した姿勢で着陸した。

小学生向けアプリ開発教室 主婦らがプログラミング講師 サイバーエージェント

サイバーエージェントの子会社のシーエーテックキッズは2016年2月から、主婦などが小学生にスマートフォン向けのアプリ(応用ソフト)やゲームの作り方を教える教室を始める。女性の講師希望者を募り、研修後にフランチャイズ(FC)契約を結んで自宅で教室を開いてもらう。まず東京や神奈川など首都圏で10人程度を募集し、合格者に指導ノウハウを研修する。講師は自宅に生徒を集め、米マサチューセッツ工科大で開発された学習用ソフト「スクラッチ」を使って週1回1時間、アプリやゲームなどの開発法を教える。

埼玉県公立高入試 数・英、難易度別2問題選択 社・理10分延長50分に 17年度から

埼玉県教育委員会は11月24日、現在の中学2年生が受験する2017年度の公立高校入試から、数学と英語で難易度の異なる2種類の試験問題を学校ごとに選択実施する一方、社会と理科では、問題数が変わらないが試験時間を10分延ばして50分にする新制度を導入すると発表した。多くの受験生に本来の力を発揮してもらうのが導入の狙いという。

米ファイザー、19.7兆円でアラガン買収 製薬最大手に

米製薬大手のファイザーは11月23日、アイルランドの同業大手アラガンと合併することで合意したと発表した。ファイザーによる事実上の買収で、総額1600億ドル(約19兆7千億円)と今年最大のM&A(合併・買収)となる。統合後の新会社は世界最大の製薬企業になる。ファイザーは合併を機に本拠を米国より法人税率が低いアイルランドに移し、税負担の軽減も図る。