城南進学研究社、学研グループ教室に「くぼた式育児法」導入

 城南進学研究社は、同社が展開する「くぼた式育児法」のメソッドを、学研グループの教室事業に導入すると発表した。学研エデュケーショナルが運営する3教室と、学研Linkが運営する2教室の計5教室で導入され、「0才からのGakken親子教室 By Kubota のうけん」が誕生する。

 城南進学研究社は、新中期経営計画で「保育園事業の成長」を重点戦略に掲げており、「Kubotaのうけん」が実践する「くぼた式育児法」の全国展開を重要課題に位置づけている。同メソッドを導入する幼稚園・保育園は、2026年4月時点で88園に拡大しており、2028年度までに全国200園への導入を目指す。

 今回の提携は、これまでの幼稚園・保育園への導入に加え、幼児教室への導入という新たな取り組みとなる。学研グループの教室に導入することで、同社の幼児教育ブランドの価値向上を図るとともに、より多くの子どもたちに「くぼた式育児法」を提供していく。

 「Kubotaのうけん」は、0歳から2歳までを対象とした育脳教室。子どもの発達段階に合わせ、手や身体、感覚・認知への働きかけを体系化した独自の育脳カリキュラムを提供している。

 「くぼた式育児法」は、京都大学名誉教授の故・久保田競氏の脳科学理論と、故・久保田カヨ子氏の子育て経験を融合させた育児法。乳幼児期の発達を支える教育メソッドとして、幼児教育分野での展開がさらに広がりそうだ。

文科省、令和8年熊本地震で臨時の地震調査委員会

日奈久断層帯の一部が活動か 学校施設の避難所活用にも対応

 文部科学省は7月29日、前日に発生した令和8年熊本地震を受け、地震調査研究推進本部第433回地震調査委員会の臨時会を開催した。本部長として松本洋平文部科学大臣が出席し、関係機関の観測データをもとに、地震の発生メカニズムや今後の見通しについて評価を行った。

 地震調査委員会は、今回の地震について、平成28年熊本地震の主な活動域である布田川断層帯の南西側に位置する、日奈久断層帯の一部が活動したものと考えられるとした。震源断層は、日奈久断層帯のうち高野-白旗区間の一部と、日奈久区間の北東部に及んでいるとみられる。

 同委員会は、日奈久断層帯について、これまでも30年以内の地震発生確率を「Sランク」と評価し、平成28年熊本地震以降も地震活動が活発であるとして注意を呼びかけてきた。今回の地震活動域は広範囲に広がっており、発生場所や規模によっては今回より強く揺れる場合があるとしている。

 また、この地域では過去に大地震発生から1週間程度の間に同程度の地震が続発した事例があることから、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度7程度の地震に注意が必要とした。特に発生から2〜3日程度は、強い揺れをもたらす地震が起きることが多いとしている。海底で規模の大きな地震が発生した場合は、津波にも注意が必要だ。

 文部科学省では、発災直後から災害情報連絡室と非常災害対策本部を設置し、現地にリエゾン職員を派遣して被災地の情報収集を進めている。さらに、多くの学校施設が避難所として利用されている状況を踏まえ、熱中症対策として、空調設備のある普通教室等の活用を検討するよう通知を出した。

 地震への科学的評価と、学校施設を含む被災者支援の両面で、関係機関との連携と分かりやすい情報発信が求められている。

月刊私塾界2026年8月号(通巻544号)

巻頭言

 経営者の決定力は、組織の強さに直結する。
 経営という営みは、意思決定と執行の2つのプロセスで成り立っている。「執行」は社員などにも委ねられるが、「意思決定」は経営者自身が下さなければならない。
 ある企業で、協調性に欠ける社員への対応が、長く棚上げになっていた。経営者は「本人から反発されるのでは」などといった様々な不安を抱え、身動きが取れない。
 経営者が動けない理由は、能力でも怠慢でもない。不安にあることがほとんどだ。だからこそ、不安そのものに対処する必要がある。
 ではどうするか。
 最初に不安を紙に書き出す。地味でありきたりな方法かもしれないが、意外と効果がある。人は、自分が何に不安を抱いているか、実は理解していないものだ。書き出すことで初めて、自分の不安にメタ認知(自分の状態を客観視する力)が働き、整理できるようになる。
 次に書き出した不安には、優先順位をつけていく。ここでよくあることが、大事なものから順番に並べようとして失敗するケースだ。経営者にとっては、すべてが大事。だから、大事な順に並べようとしても永遠に決まらない。
 コツは、手放すものから決めていくことである。優先順位を決めるとは、何かを諦めることと同義だ。何を諦めるかが決まれば、何を守るべきかが浮かび上がる。守るべきものが見えれば、動き方も自ずと決まってくる。
 経営者は、決定力を磨くことが重要である。

(如己 一)

目次

16 HOT TOPICS 01 【NEA特別講演】 リーダーが変われば、退塾は止まる
18 HOT TOPICS 02 全国学習塾協会、令和8年度定時社員総会を開催 日本版DBS施行に向け業界一丸で対応
22 塾長の決断(11) 日本教育設計 株式会社 守るために広げ、広げた先で教育を問い直す
24 挑む私学 麗澤瑞浪中学・高等学校
27 目次・巻頭言
28 NEWS ARCHIVES
56 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
57 【特集】 教育経営用語集 2026
80 SPECIAL REPORT STUDYPLUS AGENDA 2026SS  人口減少とAI時代に、教育は何を再設計するのか
84 TOP LEADER Interview 全ての根源は「心の指導」にある、AIを使いこなす人財を育てる  株式会社 ナガセ
96 特別連載企画 第3回 中国型塾モデルの実像  ──「OMO」という新たな戦場と、生き残りを賭けた3つのビジネスモデル
100 企業研究(159) 株式会社 教育測定研究所
103 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(391)
104 疾風の如く(205) プロコベ塾リブライト(東京都) 塾長 鵜木 航平 さん
106 現代学習塾経営概論(41) 小泉正太
108 ぼくの糸島移住とプログラミング塾開塾史(3) 沢津橋紀洋
110 自ら動き出すチームにする方法(143) 中谷彰宏
112 One Target(20) 的場一成
114 PAPER REVIEW(28) 浅見貴則
116 シン・ジュクジン(57)
117 芸術見聞録(157)
118 わが子、就学中(65)
119 塾長の机
120 為田裕行の「教育ICT行」(137)
121 10¹⁵ PETA(63)
122 キクチカラ(20) 菊地香江
123 Opinion from School(85)
124 林明夫の「歩きながら考える」(252)
126 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(68)
128 私塾界インサイト(101)
132 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(57)
134 咲かせよ桜(137) 小林哲夫
138 論点2026(8) 外国人児童生徒への日本語指導 国のガイドライン整備が示すもの
142 編集後記
144 Book Review
146 塾長のためのガジェット講座

はまキッズとKBC、非認知能力育成で教育連携

 浜学園グループの浜教育研究所と、東急グループの東急キッズベースキャンプは、子どもの非認知能力の育成を軸に教育連携を開始する。第1弾として、共同事業となる「はまキッズオルパスクラブ 二子玉川校 with KBC」を2026年9月に開校する。

 浜教育研究所は、幼児教室「はまキッズオルパスクラブ」を運営し、能力開発を中心とした幼児教育を展開してきた。一方、東急キッズベースキャンプは、民間学童保育「キッズベースキャンプ」を運営し、放課後の体験活動やキッズコーチによる関わりを通じて、子どもの社会性や主体性を育んでいる。

 両社は、テストでは測りにくい主体性、協調性、やり抜く力などの非認知能力が、これからの社会を生きる子どもたちにとって重要になるとの考えで一致した。幼児期から学童期まで、子どもの成長を切れ目なく支える教育の実現を目指す。

 新校舎は、KBCα二子玉川を拠点に開校する。平日はKBC、土日ははまキッズオルパスクラブとして活用し、子どもが慣れ親しんだ場所で、放課後の体験教育と幼児期の能力開発を受けられる環境を整える。

 今後は、保護者向けセミナーの共催やカリキュラムの共創も視野に入れ、連携を段階的に広げる。

大学生が南紀白浜の観光活性化に挑戦 総額100万円の実践型起業プログラム「南紀AEP」開始

 和歌山県は、「ポストパンダ観光戦略」に関連する地域の観光活性化事例として、南紀ワークスなどが実施する実践型起業プログラム「南紀AEP」を紹介した。プログラムは8月1日から9月30日まで行われ、大学生が南紀白浜の観光課題解決に取り組む。

 南紀AEPは、大学生が専用団体を設立し、総額100万円の業務委託を受けて事業に挑む実践型プログラム。学生には資金と意思決定権が委ねられ、活動内容や日時、委託費の使途などを自ら決める。

 参加学生のミッションは、白良浜の海上アスレチック「AQuaLooP マリンアドベンチャー」の来場者を2カ月で1000人増やすことと、白浜町の観光課題を解決する新たなビジネスプランをつくること。目標達成の計測方法も学生が設計し、9月末に成果を発表する。

 「AQuaLooP マリンアドベンチャー」は、滑り台やトランポリンなどを海上に浮かべた体験型アクティビティ。2025年に和歌山市の片男波海水浴場で開業し、2026年夏に白浜・白良浜へ展開している。

 プログラムでは、地域創生や事業経営に携わる実業家が学生の活動を伴走支援する。単なるインターンシップではなく、事業成果に向き合う起業体験として設計されている点が特徴だ。

 アドベンチャーワールドのジャイアントパンダ返還後を見据え、和歌山県では新たな観光資源の創出が課題となっている。学生の発想を生かした観光活性化が、地域の持続可能な観光モデルづくりにつながるかが焦点となる。

内田洋行ら、スマホ学生証とセキュリティゲートを連携 大学向け入退室管理ソリューションを全国展開

 内田洋行は、クマヒラ、Siba Serviceと協業し、スマホ学生証とセキュリティゲートを連携した大学向け入退室管理ソリューションを全国展開する。学生や教職員がスマートフォンを学生証・職員証として利用し、校舎や研究室、図書館などへ安全かつスムーズに入退室できる環境を整える。

 同ソリューションは、Siba Serviceが開発する統合ポータルサービス「Knowledge Portal」のスマホ学生証機能と、クマヒラの入退室管理システム「GG-2」を連携させるもの。従来の磁気カードやICカードに代わり、スマートフォンを認証媒体として活用できる。

 既に「GG-2」を導入している大学では、既存のセキュリティゲートや電気錠に専用QRコード認証リーダーを追加することで、スマホ学生証による入退室認証を利用できる。既存設備を活用できるため、設備更新に伴うコストや工期を抑えられる点も特徴だ。

 導入事例として、城西国際大学の千葉東金キャンパスと東京紀尾井町キャンパスでは、図書館や一部施設で同ソリューションを活用している。学生・教職員はスマホ学生証でセキュリティゲートを通過でき、利便性と安全性の両立を図っている。

 大学では、学生サービスのデジタル化とキャンパスセキュリティの強化が同時に求められている。スマホ学生証を入退室管理に活用する仕組みは、大学DXを支える基盤の一つとして広がる可能性がある。

東大松尾・岩澤研究室、AI教育「GCI World」を世界展開

 東京大学松尾・岩澤研究室は、データサイエンス講座「東京大学グローバル消費インテリジェンス寄付講座(GCI)」を英語化したAI教育プログラム「GCI World」を、世界各国に向けて展開している。2期目となる今回は、ODA対象国を中心に約100カ国から約2万5000人が受講を開始した。

 GCI Worldは、国内で実施してきたGCIの教育内容を海外学生向けに英語で提供するプログラム。初年度は世界33カ国436大学から7000人を超える申し込みがあり、ベトナムのハノイ工科大学で初回講義を行うなど、海外での関心を集めてきた。

 2026年は、5月にフィリピン大学ディリマン校、7月にバングラデシュのBRAC Universityで現地講義と1Dayハッカソンを実施した。学生はAIやデータサイエンスの基礎を学ぶだけでなく、実践的な課題に取り組み、国際的な学習コミュニティに参加する。

 松尾・岩澤研究室は、AIの基礎研究をもとに、国内でも年間多数のAI講座を展開している。2025年度には年間7万人超が受講し、2026年度は年間20万人の受講を目指す。

 今回のグローバル展開では、JICAとも連携し、アフリカやASEANをはじめとする各国の学生に学習機会を提供する。AI人材の育成と国際的なネットワーク形成を進め、日本の産業発展にもつなげる考えだ。

 AI人材の獲得競争が世界的に激しくなる中、大学発の教育プログラムを海外へ広げる取り組みとして、今後の展開が期待される。

武蔵野大学、茨城県立IT未来高校と包括連携協定 IT教育とアントレプレナーシップ教育を接続

 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部と茨城県立IT未来高等学校は6月11日、アントレプレナーシップ教育に関する包括的連携協定を締結した。ITの専門性と起業家精神を兼ね備えた次世代人材の育成を目指す。

 協定に基づき、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部は、同高校の教育カリキュラムへの助言、講師派遣による実践的な授業、大学生による高校生の探究活動へのメンタリングなどを行う。協定締結後の取り組みとして、11月28日には同学部の澤円教授が基調講演を行う予定だ。

 茨城県立IT未来高校は、情報分野の専門学科「IT科」を設置し、情報システムコースと情報デザインコースで、プログラミング力、情報活用能力、論理的思考力、英語力、プレゼンテーション力などを育成している。専門的なIT教育に加え、社会課題を発見し、ITを活用して解決に取り組む探究的な学びを重視している。

 両者は2024年の校外学習をきっかけに交流を続けてきた。今回の協定により、高校生がITを単なる技術として学ぶだけでなく、社会の課題解決や新たな価値創造に結びつける教育を進める。

 AIやデジタル技術が社会の基盤となる中、技術を使う力と、何を実現したいのかを考える力の両方が求められている。高大連携によるアントレプレナーシップ教育の実践が、次世代のIT人材育成を後押ししそうだ。

志願したい大学、7エリア中6エリアで私大が1位 リクルート進学総研「進学ブランド力調査2026」

 リクルート進学総研は、高校生の大学選びの動向をまとめた「進学ブランド力調査2026」の結果を発表した。全国を7エリアに分けた「志願したい大学」ランキングでは、関東甲信越、東海北陸、関西、北海道、東北、九州沖縄の6エリアで私立大学が1位となった。

 国立大学が1位となったのは中四国エリアのみだった。関西では近畿大学が初の単独1位、北海道では北海学園大学が初めて1位となり、私立大学への関心の高まりがうかがえる結果となった。

 国公立・私立の志向では、「国公立の大学に行きたい」とする層が前年の46%から44%に低下した。一方、「私立の大学に行きたい」とする層は41%から42%へ微増し、国公立志向との差が縮まった。

 進学先を検討する際に重視する項目では、「学びたい・興味ある学部や学科がある」が57%で最も高く、「就職に有利である」が38%、「学生生活が楽しめそう」が37%で続いた。前年に高かった「交通の便が良い」は31%に下がった。

 調査は、2027年3月卒業予定の高校3年生を対象に実施し、大学進学希望者1万5263人を集計した。高校生の大学選びでは、通いやすさ以上に、学びの内容や将来の進路につながる実利性を重視する傾向が強まっている。

アルバイト賃上げ実施企業、61.7%に マイナビ調査 最低賃金改定や人手不足が背景

 マイナビは、アルバイト採用に関わる企業担当者1461人を対象にした「アルバイトの賃上げに関する企業調査(2026年版)」を発表した。直近半年間にアルバイトの賃上げを実施した企業は61.7%で、前年から1.6ポイント増加した。

 企業規模別では、従業員300人以上の大企業が75.2%、300人未満の中小企業が55.6%となり、賃上げ実施率に差がみられた。業種別では、飲食・フードのホールキッチン・調理補助、コンビニ・スーパーなどの販売・接客で賃上げが進んだ。

 賃上げを実施した企業のうち、74.7%は「外部要因への対応が中心の受動的な賃上げ」と回答した。理由では「最低賃金の改定のため」が48.4%で最多となり、「人材確保が難しくなったため」「既存社員のモチベーションアップのため」が続いた。

 賃上げ後の影響では、新規採用数が増加した企業が38.5%と最も多かった。一方で、現場管理者のマネジメント負担が増えたとの回答も37.6%に上り、人件費増に伴う運用面の課題も見られる。

 今後半年間に賃上げを予定する企業は36.6%だった。大企業は42.9%、中小企業は27.1%で、15.8ポイントの差がある。賃上げの障壁としては、原材料費や光熱費など人件費以外のコスト上昇が最多となった。

 人手不足や最低賃金改定を背景に、アルバイトの賃上げは広がりつつある。ただし、企業の成長戦略として主体的に賃金を引き上げる動きは限定的で、継続的な賃上げをどう実現するかが今後の課題となる。