首都大7学部に再編、「都市教養学部」を4分割

首都大学東京(本部・東京都八王子市)は2018年度から、現行の4学部を7学部に再編し、学問分野を明確化する。同大には現在、「都市教養」「都市環境」「システムデザイン」「健康福祉」の4学部がある。このうち都市教養学部を「人文社会」「法」「経済経営」「理」の4学部に分割する。また、都市教養学部の「機械・電気分野」をシステムデザイン学部に統合して情報分野を強化するほか、都市教養学部で2年次から選択する「都市政策コース」を都市環境学部に組み入れ、都市の課題解決に対応した学問分野を再構築する。

 有識者らによる都の評価委員会が5月9日、学部再編を盛り込んだ同大の中期目標案(17~22年度)を了承した。都議会の議決を経て正式決定する。

富士重、社名「SUBARU」に

富士重工業は12日、2017年4月に社名を「SUBARU(スバル)」に変更すると発表した。創業100周年を迎えるのを機に、ブランド名と社名を統一してグローバルブランドとしての認知拡大をめざす。

 6月28日の株主総会で承認を得る。同社は1917年に中島知久平氏が群馬県に設立した中島飛行機が前身。1945年に富士産業に改称し、会社分割や統合を経て1965年に富士重工業に社名変更していた。グローバルで販売する自動車ブランドと共通の社名でブランド力を強化する。

社民、民進と合流検討

社民党が7月の参院選前の解党と民進党への合流を検討していることが5月12日明らかになった。吉田忠智党首が同日午前の常任幹事会で提案した。民進党の岡田克也代表に合流を打診しており、近く会談する見通し。参院選に向け、自民党に対抗するための野党結集を優先すべきだと判断した。吉田氏は12日の常任幹事会で「民進党との合流を一つの選択肢として考えなければいけない。合流の決断を提起したい」と表明した。党最大の支援組織である自治労にも合流方針を伝えた。

学生たちがブランドをデザインする『BranCo! 2015』

『BranCo! 2015』の決勝プレゼンテーションが、3月12日、東京大学駒場キャンパスにて開催された。このBranCo!は、学生のための「ブランドデザインコンテスト」。東京大学教養学部と博報堂ブランドデザインが主催するこのコンテストは、次代の教育を考えるヒントが数多くあった。

ブランドをデザインする

BranCo!は、東京大学教養学部で開講している「ブランドデザインスタジオ」の拡大企画として、対象を東京大学の学生から他大学の学生も参加可能にし、2012年から行われている。

このコンテストは、毎回違うテーマに基づき、ブランディングをし、プレゼンテーションの出来を競う。しかし、ただブランドをデザインするのではなく、博報堂によるセミナーに参加し、〝学ぶ〟時間が用意されている。

また、予選通過したチームは、チーム毎に博報堂のスタッフがアドバイザーとして参加し、協働してブランドを構築し、様々な視点から最終的にプレゼンテーションをおこなうのが特徴だ。

1チーム3~6名の学生がエントリーし、今回は総勢674名147チームが参加した。今回のテーマは、「『学び』に関する新しいブランドをデザインする」。予選を勝ち抜いた4チームが、決勝プレゼンに臨んだ。また、残念ながら決勝に残れなかったチームも、今回の決勝を見届けるべく、多数が参加していた。

乃木坂46もプレゼンテーション

津田大介氏

津田大介氏

プレゼンテーションの合間には、ジャーナリスト/メディア・アクティビストの津田大介氏、女優の鈴木杏樹氏、サイエンス作家の竹内薫氏の講演も行われた。

「メディアの情報を鵜呑みにしないで、主体的に情報を解読する力を身に着けてほしいと思います」と、津田氏は語り、情報の“ギャップ”について語った。

鈴木杏樹氏

鈴木杏樹氏

鈴木氏は、自身の留学経験を踏まえ、その後の人生に大いに影響を与えたことを語った。

「自分の中で、もっとも大切だった時間がイギリスの5年間です。外から日本を見たことによって、日本人というものを意識的にとらえることができました」と語り、海外での暮らしを薦めていた。

竹内薫氏

竹内氏は、現在、未来小学校という株式会社立の小学校の設立に向けて奔走していると言う。英語とプログラミングの重要性を語るとともに、自身の小学校設立のために取り組んでいるリサーチやマーケティング、資金作りなどをもとに、ビジネスの進め方を具体的に語った。

「日本全体として世界に後れを取ってほしくないと思い立ち上がりました。日本全体に波及させないといけない。地方創生を含めて、日本を変えないと意味がないと思っています」と、竹内氏は語った。

プレゼンテーションをする乃木坂46のメンバー

プレゼンテーションをする乃木坂46のメンバー

さらに、サプライズゲストに「乃木坂46」の秋元真夏さん、生田絵梨花さん、伊藤かりんさん、松村沙友理さん、若月佑美さんが登壇。5人はチームとして、プレゼンテーションを行った。

アイドル活動を通じて学んだことから、人々の役に立つアイデアをデザインし、学生同様、アドバイスを受けながら、見事なプレゼンテーションを披露。大いに会場を沸かせた。

アクティブラーニングのひとつの形としても

左から、福田沙季さん、伊藤望さん、大川将さん

左から、福田沙季さん、伊藤望さん、大川将さん

グランプリに輝いたのは、伊藤望さん(神戸大学4年生(当時))、大川将さん(関西学院大学4年生(当時))、福田沙季さん(関西学院大学4年生)のチーム「つくしーず」。

調査をもとに、学びをテストの点数など取るための「手段的学び」と自分を高めるための「自己目的学び」に分類し、前者を後者に変えるためのデザインをプレゼンテーションした。

それを具現化したものが「ノメル」という飴。この飴は、口に入れてからちょうど〝25分で消えるという飴〟であり、学習をする際にこの飴を口に入れて、25分集中して学べるようにデザイン。学びを阻害する時間を測るツールに邪魔されることなく、学びを行えるようにし、学ぶ環境づくりを新しい視点で見事に表現した。

「3週間ぐらいずっと同じことを悩んでいました」(伊藤さん)

「予選を終えたあと、フィードバックをいただいたときに、さらによくするために考えたのですが、前にも後ろにも動けませんでした」(大川さん)

「どこを捨てたらいいのかわからない状態でした」(福田さん)

予選後にアドバイザーから問題点の指摘を受けたときに、大きな壁にぶつかったそうだ。それを乗り越えてのグランプリであり、満面の笑みを浮かべていた。

伊藤さん、福田さんは広告業界に身を置き、大川さんは大学院に進学したそうだ。これからの活躍が大いに期待される。

「BranCo! のコンセプトは、『正解のない問いに挑む』であり、これは今、様々なところで求められていることです。その中で、アクティブラーニング型の授業を、コンテストの形を取り、学生がチームを組んで協働できるようなしくみとして作りました」と、BranCo!を中心になって組織した博報堂ブランドデザイン代表であり、東京大学特任教授の宮澤正憲氏は、その意義について語ってくれた。

プレゼンテーションを行った学生だけでなく、司会をはじめとした運営も学生たちが担っていた。宮澤氏が語るように、アクティブラーニングのひとつの形として、非常におもしろい試みである。このコンテストは、今年度も開催される予定だ。

 

 

弘前大学が函館で進学PR 新幹線で身近に

弘前大学(青森県弘前市)の「ひろだいナビゲート・キャラバンin函館」が5月7日、函館市で開かれた。この日はホテルを会場に、医学部保健学科、人文社会科学部など4学部の教員が30分ずつ模擬講義を行い、道南の高校出身の現役弘前大生が、大学での勉強や学生生活について体験を披露。各学部と学生生活や奨学金制度の相談コーナーを設けて、高校生や保護者の質問に答えた。会場には高校生と保護者ら約170人が訪れた。今春の入学生1340人のうち北海道出身者は383人で、道南からは40人だったという。

ペーパー会社設立関与、中国が突出 パナマ文書情報公開

国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は5月10日、タックスヘイブン(租税回避地)の利用実態を示した「パナマ文書」に関し、約21万社のペーパーカンパニーの名前や住所など主要な情報をデータベース化して、ウェブサイトに公表した。カンパニー設立に関与した個人や企業の所在地は、中国が約2万5千人・法人に上り、突出して多かった。パナマ文書は租税回避地へのペーパーカンパニー設立を請け負うパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した内部資料。

「ゆとり教育と決別」 次期指導要領で馳文科相

馳浩文部科学相は5月10日の閣議後の記者会見で、2020年度以降に導入する次期学習指導要領について、「『ゆとり教育』との決別宣言を明確にしておきたい」と述べた。文科省は指導要領の改訂ポイントなどを含む「教育の強靱化に向けて」と題した馳文科相の見解を同日中にホームページで公表。文科省は1998年の指導要領改訂で学習内容を大幅に減らし、学力低下を招いたと批判された。このため授業時間の増加などを進めてきており、次期指導要領で改めて「脱ゆとり」を強調することにした。

赤プリ跡地の「紀尾井テラス」1~2階先行開業

西武ホールディングスは5月10日、東京・紀尾井町の旧赤坂プリンスホテル跡地で、複合ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」の一部を先行開業する。商業施設「紀尾井テラス」の1~2階部分で飲食店など17店舗が開店するほか、東京メトロ・永田町駅と直結する通路も利用が可能となる。敷地内の緑化率は約45%で、広場やビオトープを整備した。構内には井戸も掘り、災害時に飲用水などを供給できる。すでにオフィス部分ではヤフーが業務を開始しており、別棟の賃貸住宅「紀尾井レジデンス」への入居も始まっている。

アメリカの赤ちゃんの名前、ノアとエマが一番人気 SSA

米社会保障庁(SSA)は5月9日、2015年に生まれた赤ちゃんの名前のランキングを発表し、男の子はノア、女の子はエマが1位だった。ノアは3年連続の1位。エマも昨年に続いての首位だった。上位10位までを見ると、男の子の名前ではダニエルが外れ、ベンジャミンが入った。一方、女の子の名前ではマディソンが外れて、ハーパーがランクインした。いずれの名前もトップ10入りは初めて。社会保障庁が性別ごとのランキングを発表し始めたのは1997年からだが、名前の収集は1880年までさかのぼれるという。

日立、IoTに3000億円 AI研究やM&A

日立製作所はあらゆるモノがインターネットにつながるIoT事業に2018年度までの3年間で3千億円を投じる。日米欧の研究者など6千人が部門横断的に協力できる仕組みやサービス基盤を整える。日立はセンサーを通じて集めたデータを分析するソフトや人工知能(AI)の研究開発のほか、米国中心にIoT関連ベンチャー企業のM&Aに資金を投じる。電力会社向けに発電設備の故障時期を予測するほか、工場の稼働率に基づいた生産管理ができるサービスも提供する計画だ。