蛍光灯、実質製造禁止へ LEDに置換

政府は、エネルギーを多く消費する白熱灯と蛍光灯について、国内での製造と国外からの輸入を、2020年度をめどに実質的に禁止する方針を固めた。省エネ性能が高い発光ダイオード(LED)への置き換えを促す狙いだ。今月末にパリで始まる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)に向けて、日本の温室効果ガス削減への取り組みを具体化する狙いもあるとみられる。

月刊私塾界2015年12月号(通巻416号)

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巻頭言

早や師走。
冬期行事の準備に余念が無いことでしょう。合格の喜びを分かち合う日を胸に納め、授業に、進路指導に邁進してください。

「傾斜マンション」問題が世間を騒がしている。問題の棟と別棟をつなげる渡り廊下の手すりが2センチずれている、との住民クレームに端を発する。それへの回答は、「東日本大震災時に棟の揺れ方に違いがあって生じたひずみと推察される」であった。ところが、実際は、建物を支える杭のなかで固い地盤まで到達していないものが8本ある、という偽装であった。更に、杭の底を固めるセメント量のデータ改竄まで発覚した。
これら「偽装」「改竄」には、工期遵守、熟練職人の不足等建設業界特有の課題が、その裏側にある。

しかし、である。情報の非対称性を笠に着て、何とか隠蔽しよう、糊塗しようとする姿勢は、あまりにも不誠実である。更に、責任転嫁。しかも個人へ、である。事ここに極まれり。

自塾はどうであろうか。

教室のスクラップ&ビルド、学業成績の低迷、果ては志望校不合格。自分に問題がある、と捉え、対処しているであろうか。自己都合での対応に終始していないか。何かと理屈をこねて有耶無耶にしようとしていないか。ましてや生徒や保護者のせいに……。

マックス・ヴェーバー著「プロ倫」にある、「隣人愛」を思い起こして欲しい。己の如く隣人を愛せよ。我が身のこととして、他者の事柄を受け止めなければならない。
良いお年を。

(如己 一)

目次

  • 6【Special Report】
    私塾界リーダーズフォーラム2015 in 京都
  • 16 挑む私学 立命館宇治中学校・高等学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 45【特集①】
    「よくわからん」と言う前に、今のうちに押さえておきたい
    アクティブ・ラーニング考
  • 52【特集②】
    株式公開企業塾 2016年度中間決算を読む
  • 60【特集③】
    困った時のマイナンバー
  • 68【TOP LEADER】
    40周年へ、社員全員の力を結集。
    練成会グループ
  • 76 新しい塾のカタチ【特別対談】
    博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー 原田 曜平 氏
    ITTO個別指導学院(株式会社WITS)代表 喜多野 正之 氏
    若手社員との接し方に悩む塾長に捧げる
    さとり世代の若者を自ら働く社員に変える方法
  • 80 教育サービス業界 企業研究(38) エレコム株式会社
  • 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(264)
  • 84 疾風の如く(77)
    進学個別イクシード
    代表 梅沢 武史さん
  • 86 好機到来 学びエイド 代表 廣政 愁一(8)
  • 88 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(29)
  • 90 白書界隈徘徊話(9) 西村克之
  • 92 自ら動き出すチームにする方法(14) 中谷彰宏
  • 94 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(29)
  • 95 芸術見聞録(29)
  • 96 高校生からの子育てハイウェイ(8)
  • 97 クロスワードパズル「塾長の机」
  • 98 為田裕行の「教育ICT行」(8)
  • 100 塾ソムリエの講師研修指南 西村 則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(4)
  • 102 林明夫の「歩きながら考える」(124)
  • 104 咲かせよ桜(15) 小林哲夫
  • 108 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(33)
  • 110 論点2015(12) 本当に必要な大学改革とは
  • 106 編集後記
  • 108 Book Review
  • 110 塾長のためのガジェット講座

エリート教育を推進 来年度、都立校に新プログラム

東京都教育委員会は11月26日、来年度から都立高校1校に、医学部への進学を目指す生徒を対象にした教育プログラムを初導入すると発表。小論文などの入試対策に加え、医療現場の職場体験などを通じて、医師にふさわしい人格形成も目指す。また、科学技術分野で活躍する人材を育てるため、中高一貫校1校を「理数アカデミー校」に指定。中学3年で米国などの海外研修を行うほか、大学や研究機関の実験に参加する機会を設ける。各クラスから医学部を希望する生徒を集めたチームを結成し、専属の教員が3年間、課外授業を実施する。

H2A、打ち上げ成功

三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月24日午後3時50分、カナダの衛星運用大手テレサットの通信放送衛星を載せた主力ロケット「H2A」29号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。発射から4時間半後に衛星を分離し、予定の軌道に入れた。H2Aの打ち上げ成功は23回連続で、成功率は96.6%(29機中28機)。国際社会の信頼を得る目安の95%を上回る。三菱重工は信頼性の高さをアピールし、欧州やロシア、米国の企業が先行する国際市場で受注獲得をめざす。

東大生ら「就活で学業支障」

調査会社の不満買取センター(東京・新宿)は来春卒業予定の東大生らを対象に就職活動への不満を調査した。「就活時期の後ろ倒しで学業の時間が確保できない」が最多の37%で、「どの企業が自分に向いているのか分からない」「選考後の企業の対応が不誠実」が続いた。調査は新卒採用サービスのINNOBASE(東京・新宿)に登録する東大、東工大、早大の学生ら223人が回答。

新潟大、津波避難計画作成ツール公開

新潟大学は津波発生時の避難経路を簡単に調べられる「津波避難計画作成支援ツール」をインターネット上で公開した。パソコンで自宅や勤務先などの出発地点と避難場所を入力すると、避難先までの経路や所要時間などが表示される。事前に災害に備えてもらうのが目的。避難路の勾配や浸水による歩行の困難度合い、浸水した場合の最大深度も確認できるという。標高が低い地域を避けて、標高の高いより安全な道も調べられる。

「就活」前倒しで政府会合  

政府は11月25日、経団連が来年の企業の採用選考の解禁時期を今年の8月から6月に前倒しする方針を示したのを受け、文部科学省など関係府省と経済界や大学関係者らによる実務者会合を開いた。6月が各大学で授業期間にあたるのを踏まえ、学業への影響に十分配慮する方針を申し合わせる。国公私立大でつくる就職問題懇談会(座長・吉岡知哉立教大総長)も20日に経団連の方針を事実上受け入れることを表明。「授業への大きな影響が懸念される」とも主張し、学業に十分配慮した選考活動のルールづくりを求めていた。

豊橋技術科学大未来ビークルシティリサーチセンター

豊橋技術科学大学の未来ビークルシティリサーチセンターは自動車関連の次世代技術の研究を進めている。主な研究テーマは、電気自動車関連技術、安全な交通システム、エネルギー効率の向上の3つだ。いずれも二酸化炭素の排出をできるだけ減らす低炭素社会の実現を目指している。同センターには機械や電子、情報、都市工学などから20人の研究者が集まり、未来のクルマ社会の理想を実現するために研究している。同センターは電気自動車に電力を供給するシステム、事故を未然に防ぐ技術など幅広いテーマに取り組む。

APU、学食を「ハラル」対応

立命館アジア太平洋大学(APU、大分県別府市)の学生食堂がイスラム教の戒律に従った「ハラル」対応の認証を受けた。イスラム教徒(ムスリム)の学生がより安心して食事できるようになった。認証を受けた大学の飲食施設としては国内最大規模という。APUの今年5月時点の留学生は2765人で、このうち474人がイスラム圏から来ている。現在、和洋中など約60種の食事メニューを提供しており、うち36種がハラル対応だ。

アマゾン創業者のロケット、着陸に成功

アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏は11月24日、ロケットを打ち上げ後、再利用のため着陸させることに成功したと発表した。ベゾス氏が2000年に設立した「ブルーオリジン」社は23日、テキサス州で同社のロケット「ニューシェパード」を打ち上げた。高度約100キロ・メートルの宇宙空間で宇宙船を分離した後、ロケットは高度約1500メートルで再点火、減速しながら直立した姿勢で着陸した。