「アクティブラーニング」など導入 高校47%

リクルートマーケティングパートナーズ(東京・千代田)が昨年10月、全国の高校の進路指導主事約1100人に尋ねたところ、「アクティブラーニングなど一斉講義型でない授業を導入している」とした学校は約47%を占めた。このうち9%近くが学校全体で取り組んでおり、教科ごとは12%、教員個人では約26%だった。

学校選択制の「特認校」 学区拡大と独自性

読売新聞は2月13日、特集教育ルネサンス「学校選択制」で「特認校」を取り上げた。大阪市を例にとり、市全域から児童生徒を集める「特認校制」は、特定の学校について学区を広く設定することで、児童生徒数の減少を食い止める「切り札」になると、全国で注目されている方法だという。大阪市の場合3校導入している。3校とも施設一体型小中一貫校。小1から英語を教える。小3以上には全員にタブレット型端末を配布。市独自の予算などで国の標準より手厚く教員を配置するという。生徒が増えるのは当たり前か。

日教組教研集会始まる 英語に親しむ 苦心・工夫

日本教職員組合(日教組)の第64次教育研究全国集会が2月6日、山梨県で始まった。全国から延べ約1万人の教員らが参加。日ごろの授業の工夫をまとめた約700本のリポートが8日までの期間中に発表される。「外国語教育」の分野では、2020年度から小学校で英語が教科化されることなどを見据え、児童生徒に英語に親しんでもらう取り組みが目立つ。

長野・蓼科高校に学習塾

長野県・立科町は、地元にある県立蓼科高校の生徒を支援するため、5月から公営の学習塾「ポプラアカデミー」を開設する。学習塾は平日午後4時から午後7時まで、高校の合宿所で開く。英語を中心に数学や国語などの教科を予定している。受講料は1教科千円(月額)。募集するのは、塾講師1人、非常勤講師数人。ほかに学習ボランティアも募っている。申し込みは2月16日までで、書類審査と面接で採用を決める。問い合わせは、町教委(0267・56・2311)へ。

ベネッセ、個人情報登録せず受講

ベネッセホールディングス(HD)は2月7日、前払いで個人情報を登録せずに使えるオンライン学習サービスを17日に始めると発表した。ローソンで専用プリペイドカードを販売し、パソコンで受講する。プリペイドカードは500円と1000円の2種類。全国のローソン約1万1千店舗で取り扱う。講座の内容は数学(算数)と英語の2種類。利用者は裏面に記載されたコードを専用のウェブサイトに入力し、500円のカードで1コマの授業を受ける。1000円では2コマを受けられる。

女子高生のスマホ利用、1日7時間

デジタルアーツ(東京都)が2月9日、「女子高校生がスマートフォン(スマホ)や携帯電話を使う時間は1日平均7時間」という実態調査の結果を発表した。1日の平均使用時間は、男子中学生が1・9時間(昨年2月調査は1・8時間)、女子中学生が1・8時間(同1・8時間)、男子高校生が4・1時間(同4・3時間)だった。女子高生は7時間(同6・4時間)だった。「1日9時間以上」が約3割。睡眠時間以外はほとんど手放していないと思われる「15時間以上」との答えも全体の約1割を占めた。

大阪市 塾代補助を緩和し拡大へ

大阪市は市立中学生の塾代を月1万円まで補助する制度を、今年秋から条件を緩和し、対象を広げる方針を決めた。現行は3割にとどまっているが、来年度予算案に今年度より8億円多い約25億円を盛り込み、全市立中学生約6万3000人の8割に広げ、子育て世代をさらに支援し利用率を高めてより幅広い世帯の子育てを支援する考えだ。

塾のイベントで、私立小の体験授業が受講可能!?

成基TAM、初の『私立小学校体験プログラム』開催

 

成基コミュニティグループ(京都市)の幼児教育部門・TAMは2月11日(祝)、『私立小学校体験プログラム』を開催した。京都近郊の私立小学校から実際の教員らを招き、ミニ授業やワークを体験できるイベントだ。これは同社初の試みだったが、定員は即座に満席となったそうで、受験家庭からの関心の高さがうかがえた。

自らの教育特色を体感してもらおうと、各校とも工夫を凝らしたプログラムを実施

自らの教育特色を体感してもらおうと、各校とも工夫を凝らしたプログラムを実施

体験プログラムは、各校が力を入れている教育の特色を反映し、英語やICT活用、歌やゲームなどを織り交ぜた楽しいもの。各校15分程の持ち時間が終了するたびに、子ども達も「えー、もっとやりたい!」と残念がるほど盛況を博した。

子ども達がプログラムに参加しているころ、別室では、保護者向けに小学校入試の傾向分析セミナーと教育講演会を実施。「将来を見据えた小学校選びを考える」と題して講演した同社常務取締役・荒木茂氏はこう語って、長期的視野に立った受験対策の重要性を説いた。

「2021年、センター廃止を軸とする大学入試改革が行われる見込みだ。国際バカロレアやグローバル教育、ICTもスタンダードになる中で、みなさんのお子さんは『日本の教育が変わる』という激動のまっただ中に直面する。その小学校は新しい波にどう対応するのか、卒業後にどんな進路を辿るのかにも目を配って受験先を検討して欲しい」。

それをふまえ、各校がどんな教育に力を入れているのか、卒業後の内進率や外部進学率はどうなっているか、またその理由は……など、具体的な情報を開示。保護者らも熱心にメモを取る姿が見られた。

体験80名、講演会120名の枠が、あっという間に埋まるほどの盛況ぶり

体験80名、講演会120名の枠が、あっという間に埋まるほどの盛況ぶり

参加した保護者らに話を聞くと、「母親はつい目の前のことに目を奪われがち。小学校卒業後のことなど考えてもいなかった」「子どもに『小学校へ行くことは楽しい』と感じてもらえて良かった」「親子ともども、意欲が高まった」などの声が多数。大いに刺激となったようだ。

近年は塾が学校の補習をフォローしたり、教員研修に招かれたりなど、いわゆる校塾連携の動きが活発化している。このような場が持てることは、私立小にとっても非常に有益な広報の場であり、塾ならびに家庭との相互理解を深めるにも最適だ。これもある種の公私連携・校塾連携と言えるのではないか。

富山大に理工系新学部

富山大は、立山連峰から富山湾の深海まで高低差のある地形や県内に集積するアルミ産業など、地元の特徴を生かした理工系新学部「システムデザイン学部」(仮称)の開設を検討している。新学部は、現在の理学部地球科学科を「地球システム科学科」、工学部材料機能工学科を「マテリアルデザイン学科」の名称でそれぞれ編入するほか、新たに「都市デザイン学科」を新設する。学部・学科名は現時点でいずれも仮称だが、定員は計150人とする計画だ。同大は2016年度からの新学部設置を目指し、文部科学省と調整している。

アントレプレナーシップ育成を目指した特別キャンプ「アントレキャンプ」に参加する中高生を募集

小中高校生向けの出前実験教室や、課題研究サポートなどの科学教育サービスをはじめとした事業を展開する株式会社リバネス(東京都新宿区、丸幸弘代表)。同社が、中・高校生を対象に「アントレキャンプ」を東京都市大学世田谷キャンパスにて開催する。同キャンプは、「アントレプレナー シップ」を発揮できる人材育成のための教育プログラムを集めた特別キャンプになっている。

「アントレプレナーシップ」とは、既存の枠組みを超えたユニークな発想で、世の中の課題を解決するための新たな解決方法を探究し、それを実行する考 え方。その育成に主眼を置いたこのキャンプには、合計7つのプログラムが用意されており、どれも最先端の知識を学び体験することができるようになってい る。

プログラムの一例を挙げると、パラリンピックや障害を題材にしながら、未来の暮らしを豊かにするサービスの考案や作成をするプログラム、自分だけの iPhoneアプリを開発し、実際にApp Storeに公開するまでを体験するプログラム、遺伝子組換えによって蛍光タンパク質を導入し、様々な色を発現する微生物を創り出すプログラムなど多岐に わたっている。このキャンプに参加することで、「研究開発力」「批判的思考力」「事業化力」などが鍛えられ、子どもたちの社会を生き抜く力や創造力を身に つけるきっかけになるのではないだろうか。

リバネスが過去に開催したプログラムの様子

リバネスが過去に開催したプログラムの様子

最終日には全体発表会が行われ、各プログラムの受講生たちが一堂に集まり、各々が学び生み出した成果をプレゼンテーションする。自分が受講したプログラム以外の同年代の人たちの成果を目にすることで、新たな刺激を得て、視野をさらに広げることになるだろう。

期間は、3月25日(水)~28日(土)の4日間にわたって開催。募集締め切りは、2015年3月16日。宿泊型ではなく、通いのプログラムとなる が、遠方で宿泊を希望する場合は、宿泊先の手配などの相談に乗ってくれる。定員は、プログラム毎に決まっており、合計で最大200名。申し込みは、同社のウェブサイトから。