大学などのネット出願や入学検定料(受験料)収納代行サービスを提供する株式会社オプト・ジャパン(東京・新宿区、柳田謙治代表)が、私立中学高等学校における2015年度入試のネット出願サービスの利用調査結果を発表した。
同社が提供する「ASP型インターネット出願(ネット出願)サービス」は、これまで、主に大学向けに提供してきたネット出願サービスをもとに、「学校・入試 説明会ウェブ予約システム(2015年4月より提供開始予定)」、「ネット出願」、「受験料のコンビニ・クレジットカード支払いシステム」をワンパッケー ジにして提供する私立中高専用のサービス。今回の調査は、2015年度入試に同サービスを導入した東京・神奈川・千葉の私立学校10校を対象としている。
同社によると、受験料の支払い方法は、全体の59%が「クレジットカード」、37%が「コンビニ」だったと報告している。中学・高校別にみると、「中学」の クレジットカード利用率は69%、「高校」では45%となっており、20%以上の差が出ている。また、「中学」のコンビニ利用率は、30%、「高校」では 48%と差が出ており、「高校」のコンビニ利用率がクレジットカードを上回る結果となっていることから、「高校」では受験生自身がコンビニで支払い手続き をしているのでは、と分析している。
中学・高校別の出願時間の結果にも大きなズレが出ている。中学では、「9ー11時」、高校は「21ー23時」に最も手続きされており、これは、学校がある時 間帯「9ー11時」では、保護者が手続きしていると考えられる。一方高校では、「15ー17時」以降から徐々に割合が増加しており、保護者だけでなく、学 校や塾が終わったあとに受験生本人が手続きしているのでは、と同社は見ている。
ネット出願を行ったツールは、全体の67%が「パソコン」、28%が「スマートフォン」、5%が「タブレット」と続く。その中でも、2月上旬の「スマートフォン」利用率が増加していることに注目したい。
東京・神奈川の中学入試は、2月1日~3日までに集中している。また、中学入試では、合否結果が即日発表されることも多い。そのため、すぐに入学手続きがで きるだけでなく、合否結果から次の受験校を決める際に、外出先でも手続きできるため、スマートフォンの利用が増加したと同社は考察している。
今回の調査結果から、今後さらに普及すると見込まれるいるネット出願では、利用目的の違いから、中学入試と高校入試で利用者や支払い方法に違いが表れることが浮き彫りとなった。