教育サービス業界 企業研究Vol.112
株式会社 インフィニティライフ

〝学習塾専用〞M&Aを担う最高の架け橋 株式会社インフィニティライフ

 株式会社インフィニティライフが提供する『セカチャレ』は、学習塾専用M&A仲介サービスだ。同社は、もともと学習塾を運営していた。その規模を拡大するべく買い手として売り案件を探したときに、学習塾を売りたい人や企業が多いことに注目する。そこから生まれたのが『セカチャレ』だ。塾特有の売却の難しさなどを知り尽くした同社は、他のM&Aを仲介する企業とは一線を画す。

塾を購入する

 買い手にとってM&Aの一番のメリットは費用だ。例えばフランチャイズに加盟し、新しく教室を開校しようとすると莫大な資金が必要になる。しかし、同じ金額でM&Aをする場合、すでに生徒が2、30名いて、年の売上が1500万円から2000万円ぐらいの状態の塾を購入することも可能だ。

 では、塾のM&Aを考えたとき、買い手はどういう準備をすればいいのか?

 株式会社インフィニティライフが提供する学習塾専用M&A仲介サービス『セカチャレ』は、買い手の準備や手間を最小限に抑える。秘密保持契約を結び、希望の規模、地域などを伝えれば、同社から条件に合う案件の情報が送られてくるので、その中から選んでいくフローになっている。

株式会社インフィニティライフ 代表取締役の小嶋 勇輝氏

 また、『セカチャレ』の手数料は案件ごとに最初の段階で決まる。最終的に譲渡金額が変わったとしても追加費用はかからない。これも特徴の一つだろう。買い手に費用が発生するタイミングは、基本的に基本合意を結んだ時と譲渡契約を結んだときの2回のみ。非常に利用しやすいサービスになっている。 今、同社が力を入れているのは、購入後のコンサルティングサービスだ。『セカチャレ』の利用者の中には、生徒数10名だった塾をM&A後、1年間で130名にした人などがいる。そこで行われた業務改善のフローなどのノウハウを提供し、M&Aからその後の成長戦略までサポートすることで更なる価値を提供する。

塾を売却する

 塾の売却を考える人の理由はそれぞれだ。例えば経営不振。あるいは後継者がいない。別事業に注力するために売却を考える人もいる。しかし、いざ売却することを決めても、どうすればいいのかわからないことが多い。

 そこで『セカチャレ』は、買い手が気になるポイントをまとめて作った独自の「ヒアリングシート」を用意。これを用いて自塾のデータを作り、購入希望者の検討材料にする。その中には、売上や生徒と先生の人数、どんな授業を行っているかなど、収支の部分と運営の部分から買い主が塾の雰囲気をイメージできる内容が盛り込まれている。

 『セカチャレ』で売却を希望する塾は小規模なところが多い。その中で、

「売却を検討される方は、2つのパターンに分かれると考えています」と、学習塾M&A事業部担当役員の高木直人氏は言う。

 1つは経営者意識が強い人。そういう人に対して、

「温度感の高い方だけを最終的に面談に上げるので、お忙しい方にとって、それに至る手間を我々が一手に引き受けることはメリットになると考えています」と高木氏は続ける。買い手候補とのスケジュール調整を始め、細かなやりとりは基本的に同社が一手に引き受けてくれるので心強い。

 もう1つは、教育者意識が強い人。これまで培ってきた教室の色、育ててきた生徒を大事に引き継いでくれることを重視する人がこれに当てはまる。

 『セカチャレ』で塾の購入を考える人や企業は、経営する学習塾の店舗拡大や事業拡大を目指すだけではなく、全くの異業種からの参入も多い。教育という業界に魅力を感じ、ビジネスだけでなく社会貢献として子供の成長に寄与したいと考える人たちだ。

「『セカチャレ』は塾専門のサービスだからこそ、ビジネスだけではなくその想いを引き継いでくださる方とのコミュニティ形成を可能にしました。その中から厳選して買い手をご紹介できるので、教育者意識の高い方のご要望に応えられると考えています」と高木氏は語る。

譲渡した後も教室の様子を教えてくれる

 売り手は、基本的には完全無料で『セカチャレ』を利用できる(ただし、申し込みから譲渡までを2ヶ月以内に済ませる場合はスピード料金として譲渡金の10%の支払いが必要)。首都圏以外は交通費など諸費用がかかるが、それ以外の費用は一切発生しない。また、売却の相談をしても、考えが変わった場合は無料でキャンセルができる。

 売却したあと、今でも買い手と連絡を取り続けて、残った生徒がどういう進路に進んだかなどの報告を受けている人もいるそうだ。高木氏は言う。

「残す生徒のその後が気になり、売却を躊躇する方が多いのは事実です。『セカチャレ』は、きちんと連絡を取り合える環境を残しつつ、むしろよりよくしてもらえる方をご紹介するので、その点でも安心して取引ができます」

 教育事業はお金では語れない部分が多い。生徒が一人でもいる限り教室を閉めないと言う人もいる。一方で、年齢の問題など限界を感じている経営者もいる。その中で、お金だけでなく、自身が作った塾、見守ってきた生徒の将来も含めてサポートしてくれるインフィニティライフは、買い手と売り手の最高の架け橋となってくれるだろう。

企業データ

  • 会社名:株式会社インフィニティライフ
  • 創業:2016年4月
  • 資本金:805万円
  • 本社所在地:東京都新宿区四谷4-3エクシーナ四谷1001
  • URL:https://infinitylife.co.jp
  • TEL:03-6380-5894
  • 事業内容:学習塾専門M&A仲介サービス、事業用店舗仲介事業

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