墨田区立桜堤中学校で「Monoxer」活用後、生徒470名の主要5科目の基礎事項テストの平均得点率が44%から70%へ上昇

 モノグサ株式会社(東京・千代田区、代表取締役:竹内 孝太朗、畔柳 圭佑)が提供する、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」が、墨田区立桜堤中学校の生徒470名を対象とした実証事業で活用された。その結果、主要5科目(国語、数学、英語、理科、社会)の基礎事項テストの平均点が44%から70%へ上昇した。
 また、不登校の未然防止や早期対応を目的とした「スモール・ステップ・ルーム(SSR)」でも、学習を通した登校支援の施策として活用されている。

 現状、学校では授業で扱った知識事項を長期的に定着できているかどうかについて生徒一人ひとりに委ねており、定着度合いに個人差が生じています。その原因として、授業外における反復学習の効率に個人差が大きくかつ教員の介入が物理的に難しいという点が影響している。
 学習指導要領に基づく主体的・対話的な学びに教室内の全生徒が向き合うにあたって、「自ら思考する土台となる基礎知識が定着していること」と「主体的に学習に向き合う意欲につながる学習での成功体験を持っていること」が必要となる。
 桜堤中学校では、3つの異なる小学校の児童が毎年入学するため、学校によって学力差が生じており、上記を満たすことができていない生徒も多くみられていた。

 桜堤中学校ではMonoxerを活用して、義務教育課程における個人間の学力格差の解消を目指している。
 Monoxerを通して、個別の学習遅れの要因に合わせた基礎定着学習を提供することで各生徒が主体的・対話的な授業に参加する前提を揃え、基礎的事項における学習での成功体験を積み上げることで学校における指導要領の実践のための土台作りを実現することを目指している。

 昨年11、12月に実施したMonoxerを活用した実証における学力向上の成果によって、生徒と保護者と、その結果を共有しながら2023年4月より本格導入を開始する。

墨田区立桜堤中学校における実証の概要
「自ら思考する土台となる基礎知識の定着」と「主体的に学習に向き合う意欲につながる学習での成功体験を積むこと」を目指して実証事業を行った。

・実施期間
2022年11月14日〜12月14日にMonoxerによる学習を実施。
2022年11月15日に事前テスト、12月14日に事後テストを実施。

・対象人数
墨田区立桜堤中学校の生徒470名(1学年5クラス175名、2学年5クラス157名、3学年4クラス138名)を対象に実施した。

・学習内容
生徒は、学年ごとに異なる既習範囲の内容を学習した。国語は漢字学習、英語は英単語学習、数学、理科、社会は既習範囲の基礎知識事項を範囲とした。
それぞれMonoxerの学習計画機能に基づいて、全体の学習内容を日割りし、生徒はMonoxerが提示した決められた学習量を日毎に学習した。

・実施方法
Monoxerによる学習は、朝学習の時間と授業時間の最初の5分から10分を使って実施し、学校の時間で終わらなかった分を宿題として実施した。先生はMonoxerのリアクション機能を活用し、生徒に声掛けを実施し、生徒のモチベーション維持を図った。
Monoxer学習の事前と事後でテストを実施し、平均得点率を比較した。(テストは、国語:15点満点、英語:25点満点、数学8点満点、理科、社会:20点満点で実施)

墨田区立桜堤中学校における実証の結果
 事前テストと事後テストの平均得点率を比較すると、全学年、全科目において事後テストの平均得点率が事前テストよりも上昇する結果となった。特に、1年生の国語(漢字)では、49%上昇と顕著に変化が見られた。また、全学年の理科、3年生の社会、3年生の英語(英単語)、2年生の国語(漢字)では80%の得点率を越えていた。

「スモール・ステップ・ルーム(SSR)」におけるMonoxerの取り組みに関して

 桜堤中学校では、これまでも不登校の未然防止や早期対応を目的に校内に別室を用意していた。今年度は、「スモール・ステップ・ルーム(SSR)」と名称を変えて設置、運用をしている。
 Monoxerの導入にあたり、従来の学習からではなく、ゲーム形式で先生方の名前、学年、教科等を問題にして取り組みを始めました。登校が安定しない生徒も数多く通う中で、Monoxerの活用を「楽しいもの」という印象をもたせる工夫をした。
 SSRの時程の5時間目は、「Monoxerタイム」として設定して、生徒の取り組みを後押ししています。Monoxerの取り組みを通して、学びに自信が芽生え、教科によっては教室との行き来ができる生徒が増えているそうだ。

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