福島県とライフイズテック、未来を切り拓くための情報教育モデル構築に向けた連携協定を締結

 福島県教育委員会と、プログラミング教育サービス事業を手がけるライフイズテック株式会社(東京・港区、水野 雄介 代表取締役CEO) は、高等学校における情報教育モデル構築に関する連携協定を締結した。2023年5月29日に、福島県とライフイズテックの連携協定締結式ならびに共同記者会見を実施した。

 福島県では、全ての子どもに必要な資質・能力を育成するため、一方通行の画一的な授業から、個別最適化された学び、協働的な学び、探究的な学びへと変革させるため「学びの変革推進プラン」を進めている。
 また、新高等学校学習指導要領に基づき2022年度より共通必履修科目「情報Ⅰ」が新設されたが、専門性を有する教員の不足が全国的に課題となっている。
 さらに、2025年1月実施の大学入学共通テストに「情報」が出題教科に入ることとなり、これまで以上に生徒の学習環境と指導体制の充実が求められている。

 こうした課題を背景に、今般の連携協定において福島県とライフイズテックは、「情報Ⅰ」に対応したプログラミング・データサイエンスの教員向け研修、県立高等学校全校へのEdTech教材「ライフイズテックレッスン」の提供を行う。これら取り組みを通じて、テクノロジーとデータの活用による、学習者主体の個別最適、協働的、探究的な学びの実現に寄与するとともに、「多様な個性を活かし、対話と協働を通して、社会や地域を創造することができる人」の育成を目指す。

 また、効果測定においてはプログラミングの知識・スキルの定着に加えて、社会課題への取り組み意欲や効力感など非認知能力に関する効果検証も行うことで、Society5.0に向けた福島県の教育のアップデートを目指す。

協定締結日
令和5年5月29日
連携協力事項
(1)県立高等学校の情報科教員の指導力向上及び授業実践方法の研究に関すること
(2)県立高等学校における情報教育の実施及び教材の利用に関すること
(3)情報教育の在り方の検討及び情報教育がもたらす生徒への教育効果の実証等を目的とした調査に関すること
(4)前号に掲げるもののほか、福島県教育委員会及びライフイズテック株式会社が必要と認めること


具体的な取り組み内容
【連携内容1:教え手の育成】
より専門的な内容となる「情報Ⅰ」に向け、指導力強化のための研修を実施
 令和4年度から実施されている高等学校の新学習指導要領において、高校の普通科では「情報Ⅰ」が必修となっている。県教育委員会と連携しながら、教員の方々向けにライフイズテックレッスンを用いた研修を実施し、教員自身がプログラミングやデータサイエンスを実習を通して学ぶ手触り感のある体験を通じて、「情報Ⅰ」対応に向けた情報科教員の指導力強化を図る。
【連携内容2:学習プログラムの提供】
県内全校へライフイズテックレッスンを導入
 福島県立高等学校全校に、オンライン完結プログラミング教材「ライフイズテックレッスン」を導入することで、個別最適な学習環境を格差なく提供することが可能。全校導入による指導ノウハウの横展開を通じた、授業の質の向上も目指す。

【連携内容3:効果測定】
プログラミング教育の学習効果測定による学びのアップデート
 プログラミング教育による影響は、プログラミングスキルの向上に加えて、社会課題への取り組み意欲や効力感など非認知能力の向上にも資することが、これまでのライフイズテック レッスンの利活用を通じて見えてきている。福島県の高校生においても、プログラミング学習を通じた意識変化を検証するとともに、検証結果を通じた、授業内容の振り返りや指導案の改善へと繋げていく。これらデータを通じた学習効果・成果の検証を通じて、福島県のプログラミング教育をアップデートし続けることを目指す。

みんなが私塾界!