世界標準モデルの入試システム「TAO(The Admissions Office)」は、東京大学グローバル教育センターへのサービス提供を開始することが決定した。海外学生向けの学位取得を目的としない短期プログラムでの利用を対象としている。
TAOは多言語に対応し、志願者がひとつのフォームで複数の⼤学に出願できる、グローバル対応の⼊試システム。また、どのような募集書類であっても、高機能なフォーム作成機能によって、大学管理者自身が全てデジタル化でき、わかりやすいUI/UXで、どの国の志願者にとっても出願しやすく、大学が世界中の志願者を募集しやすいシステムとなっている。
■TAO(The Admissions Office)とは?(https://admissions-office.info/)
TAOは入試プロセスのDXを低コストで容易に行うことができる世界標準モデルのシステムで、導入によって下記のようなメリットを得ることができる。
・シンプルでわかりやすいUI/UXによる志願者の出願しやすさの向上
・国内学生・外国人留学生受け入れの効率化による入試業務の負荷軽減
・フォーム作成機能による開発費・保守費の大幅削減
日本の大学入試は海外大学と比べて複雑で、志願者の負担が大きいため、外国人留学生から敬遠される傾向がある。そのため、日本の大学にとっての機会損失が生じていると言われているが、TAOを導入することによってこのような課題も解決することができる。
■東京大学グローバル教育センターへのサービス提供について
サービス提供においては、東京大学グローバル教育センターで行っている海外学生を対象とした下記プログラムの募集業務の効率化を支援する。
東京大学 グローバル教育センター
URL:https://globe.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html
プログラム名「UTokyo Global Unit Courses」
URL:https://www.u-tokyo.ac.jp/en/prospective-students/guc.html
■TAOサービス提供校(50音順・2023年10月現在)
【大学・大学院】
桜美林大学
関西外国語大学
関西学院大学
京都外国語大学
京都先端科学大学
慶應義塾大学
静岡大学
芝浦工業大学
総合研究大学院大学
筑波大学
東京音楽大学
東京大学
東北大学
法政大学
立命館大学
早稲田大学
【専門学校】
九州テクノカレッジ
今後の展開については世界の大学は「オンラインアプリケーション」と呼ばれるシステムを使って入試プロセスを全面的にオンライン化している。このシステムでは、願書提出の手続きから、選考書類の提出、合格発表まで、すべて簡単に一括管理することが可能だ。
現在、日本の大学は、大学・学部ごとに入試の流れが異なり、Web出願といっても書面郵送が必要だったりと、国内の志願者はもとより、「オンラインアプリケーション」が主流の海外の志願者にとって複雑なものになっている。そのため、海外学生が日本に留学したいと思っても、方法がわかりづらいため断念するといった機会損失にもつながっている。
「The Admissions Office」は日本語・英語で利用でき、グローバル対応のシステムでありながら、独自フォーム作成機能やCSVインポート/エクスポート機能など日本の大学の実情に即した運用が可能。国内学生の募集にも、海外学生の募集にも役立てることができる。
今後、The Admissions Officeは、各大学と連携して、フォームの共通化やより利便性を高める機能開発を進めるなどして、アジアの大学のための入試コンソーシアムを形成する。