米大学研究に危機 トランプ政権、助成金削減で基礎研究が崩壊の瀬戸際

 トランプ米政権が進める連邦助成金の大幅削減により、全米の大学研究が深刻な危機に直面している。医療やAI(人工知能)などの重要分野で研究の中止や縮小が相次ぎ、代替資金の見通しも立たないまま、多くのプロジェクトが頓挫している。

 ハーバード大医学部のデビッド・ネイサン教授は、全米1700人の糖尿病患者を長年追跡してきた研究で、3月10日に突然資金打ち切りを通告された。翌日に予定していた患者の来院は中止され、全国の研究スタッフ200人は解雇を余儀なくされた。同研究にはコロンビア大の研究者が関与しており、助成金も同大経由で提供されていたが、政権が同大学への4億ドル(約590億円)の支援を差し止めたことが背景にある。ネイサン教授は4500万ドルの資金回復に奔走している。

みんなが私塾界!