大阪府教育庁は10月20日、令和10年度(2028年度)以降に適用される公立高等学校入学者選抜制度の改正内容をまとめたリーフレットを公表した。改正は、生徒の個性や適性を生かす入学機会の拡大と、中学校・高校間の円滑な移行を目的としている。
改正の主なポイントは、まず全日制課程の入試で現行の2月特別選抜と3月一般選抜を統合し、入試期間を短縮することで、中学校・高校間の移行準備期間を確保することにある。
次に「学校特色枠」を導入し、各高校が設定する「求める生徒像」に合致する者を優先合格とする制度を設ける。募集人員は原則として全体の50%以下で、学力検査に加え面接やプレゼンテーションなど各校独自の方法で評価される。
さらに一般選抜では、第1志望校だけでなく第2志望校にも出願できる制度を導入。複数学科を有する高校では、第2志望学科まで出願可能となる。
入試方式では、学力検査(原則5教科)と調査書の評定を組み合わせて総合点を算出する方式に変更される。学力検査では国語・数学・英語が「A問題(基礎+共通)」「B問題(標準+共通)」「C問題(発展+共通)」の3種類から各校が選択できる。
このほか、自己申告書および調査書中の「活動/行動の記録」の廃止、英語資格(TOEFL iBT、IELTS、英検等)を学力検査に代替する読替え制度の導入などが含まれる。
大阪府教育庁は「生徒一人ひとりの個性を輝かせ、可能性を引き出す高校入学の機会につなげたい」としており、中学校・高校の連携強化と高校選択の多様化を改正の目的としている。
詳細は大阪府教育庁の公式ホームページで確認できる。
■リーフレット「令和10年度以降の公立高等学校入学者選抜制度について」(ウェブページ版)
https://www.pref.osaka.lg.jp/o180040/kotogakko/gakuji-g3/r10_senbatsu_leaflet.html




