青森県、高校向け遠隔授業インフラを整備 Neat導入で県内どこからでも質の高い学びを実現へ

 青森県は、県立高校における遠隔教育の基盤整備を進めるため、ノルウェー発のビデオ会議デバイス「Neat(ニート)」を導入した。2026年1月9日、Neatの日本法人であるNeatframe株式会社(東京都千代田区、代表:柳澤久永)が発表した。

 同県では、地理的条件や学校規模によって生じる教育課程上の制約を補完し、県内のどの地域に住んでいても質の高い授業を受けられる環境づくりを目指している。今回の導入により、教師が“そこにいるかのような”臨場感を持ったインタラクティブな遠隔授業を実現し、多様な学びの提供を進める。

 背景には、令和5年度から令和9年度までを計画期間とする「青森県立高等学校教育改革推進計画第2期実施計画」がある。同計画では、個別最適な学びと協働的な学びの実現に向け、対面指導に加えて遠隔教育やオンデマンド教材など、ICTを効果的に活用した授業づくりを推進する方針を掲げている。県の教育施策の大綱においても、遠隔授業による多様な学習機会の確保が明記されている。

 具体的な取り組みとして、県内に「遠隔教育配信センター(仮称)」を設置し、大分県などで導入実績のあるNeatの遠隔授業ソリューションを採用した。複雑な操作を必要とせず、教員が普段の対面授業と同じ感覚で授業を行える点が特徴だ。

 令和7年度には県内5校にNeat製品を導入。令和9年度からは、生徒の多様な学習ニーズに応じた教科・科目を開設し、専門性を備えた教員による質の高い授業を配信する実証を行う。令和10年度までの4年間で、遠隔教育の本格的な基盤構築を進める計画としている。

 これにより、ICTを活用した個別最適な学びや探究的な学びの推進、専門科目や高度な授業の提供、複数校・小規模校間での協働学習の実現などが期待されており、学校の魅力向上にもつながるとみられる。

 青森県教育庁高等学校教育改革推進室の指導主事は、「遠隔授業が普及しなかった要因の一つは、機器準備や操作の複雑さだった。Neatは操作がシンプルで、教員が迷わず授業を始められる点が大きい。映像や音声の明瞭さも含め、教育機会の確保に大きく貢献すると期待している」とコメントしている。

 Neatは2019年にノルウェーで創業したビデオ会議ソリューションブランドで、日本ではNeatframe株式会社が展開を担う。教育機関を中心に、遠隔・ハイブリッド型教育環境の構築支援実績を重ねている。

 柳澤代表は「人口減少が進む地域では、教育機会の格差拡大が課題となっている。遠隔授業環境の整備は、その解決に向けた重要な手段だ。子どもたちの学びの選択肢を広げる一助となれば幸い」と話している。

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