日本ケロッグ合同会社は2月20日、「コーンフロスティ」が初めて自治体と連携する形で学校給食に導入されたと発表した。2026年2月より、岐阜県中津川市の市立小・中学校22校で給食メニューとして順次提供を開始している。あわせて、大阪府立中央聴覚支援学校でも「コーンフレーク」を活用したメニューが採用された。
全国的な物価高や食材価格の上昇を背景に、学校給食の現場では栄養バランスを維持しながら安定的に提供することが課題となっている。こうした状況を踏まえ、日本ケロッグはシリアルの栄養価や汎用性に着目し、自治体と連携した給食メニュー開発を進めてきた。民間企業が学校給食のメニュー開発に本格的に参画する事例は珍しく、官民連携による新たな給食モデルの構築を目指す取り組みとなる。
中津川市では2月17日から、「コーンフロスティ」を使った「りんごとおからのカップケーキ」を給食のデザートとして提供している。甘みを生かしながら栄養バランスにも配慮したレシピで、子どもたちの嗜好と健康の両立を図った。中津川市は、1921年に同市出身の栄養学者・原徹一氏が健康を重視した学校給食を提供したとされるなど、給食の先進地として知られる。2025年5月から市や関係者と協議を重ね、調理員研修会での実習などを経て本格導入に至った。
岐阜県中津川市教育委員会学校教育課は、前例のない取り組みであったため調理工程の簡素化や安定運用に課題があったとしつつ、「食の楽しさ」を広げる新たな挑戦になったと評価している。
一方、大阪府立中央聴覚支援学校では2月13日の給食で「コーンフレーク」を使用した「鶏のコーンフレーク焼き」を提供した。同校との連携は、2025年8月放送の「24時間テレビ」をきっかけに始まった交流が背景にある。昨年12月にはシリアルやクリスマスプレゼントの寄贈も行われており、継続的な関係構築の中で今回の給食活用が実現した。
日本ケロッグは、今回の取り組みで得られた知見を今後の自治体連携に生かし、栄養面と「食べる楽しさ」の両立を図る給食メニューの提案を広げていく方針だ。2025年12月には、親会社であるKellanova社が米マースに買収され、日本ケロッグもマースグループの一員となっている。学校給食分野での官民連携の広がりが注目される。



