すららネットは、同社が提供するAI搭載型アダプティブ教材「すらら」が、2026年4月に開校した愛知県立愛知総合工科高等学校附属中学校に導入されたと発表した。初年度に入学した35人の生徒が、5教科の基礎学習などで活用を始めている。
同校は、中高一貫教育を展開する工科高校附属中学校として全国初の取り組みとなる。ものづくり産業が盛んな愛知県の地域特性を背景に、将来の産業を担う人材の育成を目指すとともに、「自律した学習者の育成」を教育の柱に掲げている。
同校では、生徒が多様な体験を通じて興味関心を見つける「チャレンジ100」や、複数の教員で生徒を支えるチーム担任制、各教科における探究的な授業などを展開する。こうした学びを支える基盤として、国語、数学、英語、理科、社会の基礎学習に「すらら」を活用する。
「すらら」は、アニメーションによるレクチャーとAIによる問題提示により、生徒一人ひとりの理解度に応じて学習内容や難易度を調整するICT教材。学習状況の可視化や復習課題の自動生成により、つまずきを解消しながら基礎学力の定着を支援する。
同校では、一般的な定期テストに代わり、理解度を測る「単元テスト」と、生徒自身が学習状況を把握するための「実力テスト」を重視している。「すらら」は学習データをもとに理解度を可視化し、復習課題を提示することで、単元テストと連動した学習サイクルを支える。
これにより、生徒は「わかる」「できる」という成功体験を積み重ねながら、自分のペースで学びを進めることができる。さらに、テスト作成や採点の効率化により、教員の業務負担軽減にもつながり、生徒との対話や探究活動の伴走に注力しやすい環境づくりを後押しする。
副校長の恩田健司氏は、「生徒自らが学習や体験を振り返り、次の目標・課題を見つけていく積み重ねこそが、本校の目指す自律した学習者の姿」とコメントしている。そのうえで、「すらら」が基礎学力を自分のペースで固め、探究的な学びへ向かうための伴走者になることに期待を示した。
工業・工科系教育では、専門的な知識や技術の習得に加え、基礎学力と探究力をどう結び付けるかが重要となる。AI教材を活用した今回の取り組みは、工科系中高一貫教育における個別最適な学びと自律学習を支える事例として注目されそうだ。



