塾への期待1位は「自分で考える力の育成」、AI普及の時代でも個別指導の役割に変わらぬ期待
明光ネットワークジャパン(東京都新宿区、岡本光太郎社長)は7月6日、小学5年生から高校3年生の子どもを持つ保護者1,000名を対象に実施した「子どもの学びの変化に関する実態調査」の結果を公表した。生成AIの学習への浸透ぶりと、それでも揺らがない「人の指導」への期待感が、数字として浮き彫りになった。
生成AI、すでに学習の「当たり前」に
まず注目されるのは利用実態の高さだ。勉強や宿題で生成AI(ChatGPTなど)を「ほぼ毎日」または「週に数回」利用すると回答した子どもは合わせて34.8%にのぼり、「月に数回」も含めると48.6%——約半数が学習場面で生成AIを活用していることになる。さらに、生成AIを「相談相手」として利用している子どものうち34.7%は小学生の段階から使い始めており、低年齢化も鮮明だ。
AIへの期待を上回る「自分で考える力」
こうした現状に対し、保護者が学校や学習塾に最も期待することとして挙げたのは「自分で考える力・主体的に学ぶ姿勢の育成」(38.3%)だった。「思考力・判断力・表現力の育成」(33.5%)、「学習習慣を身につけさせること」(31.4%)が続く。便利なツールが広がるほど、その先に「自律的に学べる力」を求める保護者の意識が強まっていることがわかる。
現代の子育てで最も重視することを問う設問でも、「子どもの自主性を尊重すること」が44.8%でトップ。「子どもの気持ちに寄り添うこと」(40.4%)、「安全・安心な環境を整えること」(37.1%)と続いた。知識・スキルを伸ばすよりも先に、子どもの内発的な成長を支えたいという保護者の志向が見て取れる。
「人の指導は必要」、8割超が支持
生成AIや無料の学習コンテンツが普及する中でも「子どもの学習には人による指導が必要」と回答した保護者は82.2%に達した。AIが学習ツールとして定着しつつある現実と、それに並走する形で個別指導の価値を再認識する動きが同時に進んでいるといえる。
調査結果を受け、明光義塾事業本部長(常務取締役)の齋藤勝己氏は次のようにコメントしている。「保護者の皆さまが学習塾に最も期待しているのは、自分で考える力、主体的に学ぶ姿勢を育むことでした。そうした力は『やればできる』という小さな成功体験の積み重ねから育つと考えています」と述べ、AIを積極活用しながらも「人だからこそ提供できる対話と伴走」を重視する姿勢を示した。
学習塾の現場にとって、この調査結果はダブルメッセージとして受け取れる。生成AIをどう授業や自習に組み込むかというオペレーション上の問いと、それでも塾講師に寄せられる「自律的な学びの伴走者」としての役割期待——この二つを同時に引き受けることが、AI時代の個別指導に求められている。



