Author: 山田未知之

伸びない子はいない 成長ブレーキの外し方を伝授する『子どもが本当の幸せをつかむ魔法のパパ・ママコーチング』

あきらめない、燃え尽きない、自発的な子になる…驚異の教育コーチング。10万人の意欲・能力・行動力を引き出したカリスマコーチが贈る成長ブレーキの外し方。「勉強しなさい」「片付けなさい」……、こんな言葉が愛するわが子の成長する力を阻んでいる? 幸せに成長するために必要な親力とは何か。

著者は、一般社団法人日本青少年育成協会理事・主席研究員・指導者育成委員長。同協会認定マスター教育コーチ・認定S級トレーナーの小山英樹氏。監修は、成基コミュニティグループ代表で安倍内閣教育再生実行会議委員の佐々木喜一氏。

魔法のパパ・ママコーチング『子どもが本当の幸せをつかむ魔法のパパ・ママコーチング
無限の可能性を引き出す10のカギ』
小山英樹 著、佐々木喜一 監修/PHP研究所
本体1,300円(税別)

立体図形パズルでロジカル思考センスをアップ! 『ロジカル思考トレーニングパズル 立体面積迷路』

理数系専門塾エルカミノが開発した「立体面積迷路」でロジカル思考を鍛える問題が100問収録されている。「面積迷路」の立体図形版である同パズルは、平面の問題とは異なる空間認識力を高め、さらに数理的な感覚に磨きをかけることができる。

エルカミノの代表で著者の村上綾一氏は、この本を通して視点を変えることの重要性や物事を多面的に捉えられるようになり、ロジカル思考を身につけて欲しいという。

 

立体面積迷路『ロジカル思考トレーニングパズル 立体面積迷路』
村上綾一 著、稲場直貴 パズル出題/学研パブリッシング
本体600円(税別)

子どもにいかに、ものごとを続けさせるかを伝える本 『10歳までに身につけたい子どもの続ける力』

『月刊私塾界』の対談コーナー「ケイゾクはチカラなり」でもお馴染み、行動科学マネジメント研究所所長の石田淳氏の新著『10歳までに身につけたい子どもの続ける力』が発刊された。

ベストセラー『続ける技術』の子ども版として、親が子供に続けてほしいと思っているのに、 なかなか続かない習い事や塾を、どうしたら子どもが続けることができるようになるのか、自分から進んで行うようになるのかを、行動科学のメソッドに基づいて伝える。どんな子も続けられるようになり、どんな親でも実践できる、素質を問わない技術が分かりやすく解説されている。

行動科学マネジメントとは、NASA、ボーイングなど600社以上が導入し、アメリカで絶大な成果を上げる人間の行動を科学的に分析する行動分析学、行動心理学を学び、帰国後、日本人に適したものに独自の手法でアレンジをし「行動科学マネジメント」として確立。精神論とは一切関係なく、行動に焦点をあてた科学的で実用的な方法は、日本の教育界、ビジネス界から絶大な支持を集める。

石田氏は現在、日本全国の人材育成などに悩む企業のコンサルティングを行う一方で、教育・スポーツの現場でも活躍している。「今、その子が、前の状態より少しでも進歩しているか? 」「その前向きな姿勢を私たちが見逃さずに発見することができているのか」を大切にし、子どもたちと、子どもたちを支える親のための活動を行う。本書はたくさんのママ・パパから知りたいと寄せられた意見をもとに作った「子どもの続ける技術」である。

 

子どもの続ける力『10歳までに身につけたい子どもの続ける力』
石田淳 著/かんき出版
本体1,300円(税別)

勉強を通して子どもたちが自由になるための実践書 『子にかける×子にかけない』

『月刊私塾界』の人気コーナー「疾風の如く」にもご登場いただいた、東京・恵比寿で学習塾パーク「Freewill(フリーウィル)」を経営している柴山健太郎代表が、新著『子にかける×子にかけない』を上梓した。

柴山代表は、大学在学中に日本の教育に疑問を感じ、個性重視で知られる北欧の教育を学びにスウェーデンを訪問。同国で子どもたちから「日本の子はどうして勉強がつまらないというのか」と問われたことに衝撃を受け、日本での教育改革を志すようになった。

この本には、フリーウィルが実践する勉強を通して子どもたちが自律し、自信を持って自由になるための方法を教えることを、5つの「かける」と5つの「かけない」を紹介しながら、思春期の子どもを持つ保護者や、塾の現場に立つ先生方に伝えていきたいという思いをまとめた。塾の講師にとっては、保護者や生徒達との接し方や、声のかけ方に改めて気づかせてもらえる一冊だ。

「子にかける×子にかけない」『子にかける×子にかけない』
柴山健太郎 著、海拓舎出版/素材図書
本体1,200円(税別)

学習塾ロジムがオンライン英会話と提携、マンツーマンの英会話授業を実現

学習塾ロジムはオンライン英会話スクールを展開する株式会社ぐんぐんと提携し、中高生クラスの英語カリキュラムにオンライン英会話を導入する。ぐんぐんの提供するオンライン英会話は、フィリピンのコールセンターに常駐するフィリピン人講師とスカイプを使ってレッスンするというもの。昨年ロジムはそれを試験的に利用し、今回本格採用が決定した。

ロジムのオンライン英会話レッスンの様子

ロジムのオンライン英会話レッスンの様子

ぐんぐんが提供するレッスンは1回につき15分だが、ロジムが実施する授業は1回30分。オンライン英会話レッスンを含めたロジムの英語クラスの授業料は、1万4700円(中1、中2、週2時間)、1万8900円(中3以降、週3時間)となる。レッスンの前にはロジムの講師が「今日はフィリピン人講師とどんな内容を話すか」を生徒と打ち合わせ、より効果的な授業を目指す。また、レッスン終了後はフィリピン人講師がロジムの講師へ、その日おこなった内容を即座にフィードバック。それを参考に、ロジム側は次回のレッスンの目標や課題を生徒と共有する。

こうしたレッスンを導入したのは、ロジムの指導する文法学習とオンライン英会話を組み合わせることで、「書く、読む、聞く、話す」力をバランスよく育んでいくためだ。それによって国内の大学受験対策のみならず、大学入学後の留学や、海外大学への進学にも役立てたい考えだ。また、現在は週1回の授業内での会話形式のレッスンだが、ロジム講師管理の元で365日毎日の宿題として会話レッスンを今後導入する予定だという。

ロジムの担当者は「トライアルで感じたのは、実際に外国人講師に教室で授業をおこなってもらうより、オンライン英会話のほうが確実に上達するということ。したがってコストが安いからというより、効果がより期待できるからオンラインを選んだ」と語る。また、実際にレッスンを受けている生徒からは「ロジム授業で習った言い回しや文法をオンラインで実際に使うことで、本当に身に付いたと実感できる」という評価が寄せられている。

私塾ネットが小児外科医の吉岡秀人氏を迎え全国塾長・職員研修大会 4月13日に

全日本私塾教育ネットワーク(私塾ネット、湯口兼司理事長)は4月13日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷(私学会館)で、全国塾長・職員研修大会を開催する。今年で12回目となる研修大会のテーマは、「まずは行動する。志を携えて。~志を携えて行動する人を、塾が育てる~」だ。

この日は、アジアで15年にわたって1万人以上の命を救った小児外科医の吉岡秀人氏を迎え「インプットに偏りがちな日本の教育観を、いかにアウトプット志向に変えて行くか、そのために何をすべきか」について記念講演をおこなう。吉岡氏は大学卒業後、大阪、神奈川の救急病院などで勤務の後、1995年から1997年まではミャンマーで活動し、その後は岡山病院小児外科、川崎医科大学小児外科講師を経て、2003年に再びミャンマーで医療活動を再開した。そして2004年に国際医療ボランティア団体「ジャパンハート」を設立。ミャンマー、カンボジア、ラオス、日本で医療支援活動を行う。

2011年3月11日に発生した、東日本大震災では緊急医療支援活動を行い、500名余りの医療者やボランティアを被災地に派遣した。同年12月、宮城県石巻市に「NPO法人ジャパンハートこども・内科クリニック」を開業し、現在でも医療支援活動を行っている。この記念講演には、塾に通う子どもたちや保護者も参加できる。

参加費は、懇親会まで含めて私塾ネット会員と賛助・協賛会員が1万2000円(追加1名につき1万円)、一般1万3000円、第一部(研修大会)のみは、私塾ネット会員と賛助・協賛会員が2000円、一般4000円となる。また、生徒・保護者の記念講演の参加費は、生徒(小中高生)が500円、保護者・大学生以上が1000円となっている。なお、第二部(懇親会)のみの参加は、いずれも1万円となる。

開催時間は、第一部(研修大会)が14時00分〜17時50分、このうち吉岡氏の記念講演が15時30分〜17時10分、第二部(懇親会)が18時15分〜20時までとなる。

この研修会に関する問い合わせ・申し込みは、私塾ネット事務局(仲野 十和田、TEL 090-1888-6665、 http://www/shijuku.net、E-mail:center-office@shijuku.net )まで。第一次申し込み締め切りは、3月22日(土)となっている。

  • 全日本私塾教育ネットワーク(私塾ネット)全国塾長・職員研修大会《開催概要》
    日時:2014年4月13日(日) 14時00分〜17時50分
    会場:アルカディア市ヶ谷(私学会館、東京都千代田区九段北4−2−25)
    研修会費:
    【第一部+第二部】
    私塾ネット会員/賛助・協賛会員:1万2000円(1名追加につき10000円)
    非会員:1万3000円
    【第一部のみ】
    私塾ネット会員/賛助・協賛会員:2000円
    非会員:4000円【第二部のみ】
    私塾ネット会員/賛助・協賛会員:10000円
    非会員:10000円■生徒・保護者講演参加費:
    生徒(小中高生):500円 / 保護者・大学生以上:1000円

※生徒・保護者ともネット会員の塾を通した事前申込、および当日の入場券が必要です。
事前申込、入場券なしでの参加はできません。事前申込の後日ご案内いたします。

下村博文 文部科学大臣にインタビューしてまいりました

下村博文氏が文部科学大臣に就任されて1年が過ぎ、4月号に掲載するインタビューを取材するため、1年振りに文部科学省を訪れました。
下村博文文部科学大臣この1年で「公私の私がなくなりました」と仰る下村大臣は、ダボス会議やソチ五輪の開会式出席のため、0泊3日という強行スケジュールのなか世界を駆け巡り、2月からはじまった衆議院予算委員会では重要法案を決めるために、連日国会で議論を繰り広げてされていらっしゃいます。そんななか、貴重なお時間をいただきお話しを伺うことができました。

「一人ひとりの子どもたちが意欲を持って人生を切り拓いていくことができるようなチャンスや可能性を提供できる教育が、世界の中で最も享受されている環境を、これからオールJAPANで創って行きましょう!」という熱いメッセージをいただいてまいりました。
本日のインタビューは『月刊私塾界』4月号に掲載予定です。

大臣の取材後に

取材後には大臣と記念撮影も

 

 

下村文科相が小学校の先生に 公立校の「土曜授業」を後押し

下村博文文部科学大臣は14日、東京・板橋区の区立成増小学校で支援地域本部が開いた土曜学習会で、35人の小学5年生の児童を前に算数の授業をおこなった。

下村文科相が成増小で授業 文部科学省が公立の小・中学校や高校で、特別な理由がなくても土曜日に授業ができるように省令改正を行い、学校が週5日制のもとでも地域や 企業の協力を得て児童・生徒が土曜日の教育環境を充実できるように「土曜日の教育活動推進プロジェクト」を推し進める一環として、文科省の職員全員に土曜 日に母校で授業をするように奨励していることから、大臣自らが率先して教壇に立つことで手本を示す形になった。

下村文科相は、先日公開されたPISAのテストで実際に出題されていた面積の出し方を求める問題を用いて、約1時間にわたって算数の授業を行った。授業では高校生 に出題され正答率が3割以下だったとされる、間取り図をもとに部屋の面積を求める問題にも取り組んだが、生徒たちがそれぞれ導き出した解き方を発表しても らうことで、最終的には教室の児童全員が正答に辿り着くことができた。

下村文科相が成増小で授業学習会のあと、下村文科相は記者団に対し「地域の人たちが子どもを教える楽しさを体験することが、子どもたちを地域で見守り、育てていこうというこ とにもつながる。ぜひ、いろんな人に関わってほしい」と述べた。文科省によると2012年度に土曜日の授業を行った公立学校は、小学校で8.8%、中学校 で9.9%、高校では3.8%だった。

大学附属高で小さな個人塾の塾長が講演 進む校塾連携

昨今注目を集める校塾連携だが、さる11月7日(木)、近畿大学附属高等学校(東大阪市)で行われた一例は極めて珍しいパターンと言えよう。

近畿大学附属高等学校(写真:大阪進研のサイトより)

近畿大学附属高等学校(写真:大阪進研のサイトより)

生徒数3,000名を超える大規模校であり、近年は、系列の近畿大学に固執することなく、京大・阪大・神大などへの進学に力を入れている同校だが、そんな中、進路講演会の講師として招かれたのは、カリスマ予備校講師でも、大手塾の社長でもない。町の小さな個人塾の塾長だ。

須原英数教室(大阪府八尾市・創塾1979年)は、塾長・須原秀和氏が夫婦だけで運営する「ザ・個人塾」とでも言うべき小さな手作りの塾だが、いわゆる「進学塾」にありがちな「詰め込み型・やらされる勉強」と一線を画し、「学校の授業」「自分の勉強」と「徹底した基礎の反復」のみで、地元有名進学校や旧帝大に次々合格者を輩出。

その独自メソッドと「受験塾ではない。学校教育・家庭教育・社会教育に次ぐ『塾教育』を実践したい」という理念に近大附属高が賛同し、講演会講師として三顧の礼で迎えた形だ。同校の岡崎忠秀校長は「須原先生は素晴らしい理念で教育を実践している方。塾も学校も関係ない。生徒たちのためになるなら、ぜひその力を借りたい」と語る。

須原英数教室の須原秀和塾長

須原英数教室の須原秀和塾長

講演で須原氏は、「あれもこれもと参考書・問題集に手を出さず、『この一冊』を何度も反復すれば十分」「中期・長期の計画を立てる」など、具体的な勉強法に言及するとともに、何度も「キミたちはできる」という熱いメッセージを発し続け、参加した生徒、保護者たちも真摯に耳を傾けていた。

また「一言お礼を言いたい」と、講演後の須原氏をずっと待っていたのは、元・塾生だという男子生徒。久々の恩師の姿と言葉に感極まったらしく、帰路につこうとする須原氏に駆け寄って号泣。「先生、僕は頑張ります!」と誓いを立てる姿に、須原氏、居合わせた同校校長や教員らが揃って胸を熱くする一幕も。

こういった心の触れ合いも、校塾連携が目指すべき一つの姿かもしれない。

明法中・高が全国初の学科 2014年度に「明法GE(グローバルエンデバーズ)」を創設

明法中学・高等学校(東京都・東村山市)において、全国初となる学科が2014年に創設される。その名は「明法GE(グローバルエンデバーズ)」。ここでは先日おこなわれた説明会の模様を通し、明法中学・高等学校の新たな取り組みについて紹介したい。

10月20日に小学5・6年生を対象に行われたGE体験教室

10月20日に小学5・6年生を対象に行われたGE体験教室

科学を通じたグローバル人間の育成を目指して創設される、明法GE。その最高教育責任者に就任したのは、京都大学や滋賀大学などで大学講師を歴任してきた北原達正氏だ。北原氏は「グローバル教育とは英語を話せるようにすることではありません。価値観や文化の違う者たちと協働できる人間を育てること。それを私たちはグローバル教育と定義します。そして科学は物事の客観的な測定、論理的な分析、他者を納得させる表現力を育てるのに大いに役立つものです」と、科学を用いてグローバル教育をおこなう理由を説明した。「ただし、明法GEは科学のみを教えるものでも、科学者を育てるものでもありません。科学的思考は経済、医療、スポーツ、調理など、社会のあらゆる領域で使われていますが、科学的な知識や経験をそうしたさまざまな分野に活かせるよう教育するのが目的です」

明法GEの講座内容は基礎学力向上をはじめ、ロボット研究、実験、アート、ディベート、プレゼンテーションなど11の項目におよぶ。明法GEならではのこれらの授業は毎週4コマ、連続しておこなわれる。こうした授業を実施するにあたっては多彩な道具も必要だが、明法GEでは全生徒分の道具を用意する。

客観的な評価を得るというのも明法GEの特徴だ。生徒には毎学期末に外部のコンテストに出場させ、他者の評価を得られるようにする。教員ではなく「専門家」の評価を得ることで、才能を開花させるチャンスを与えるのだ。さらに明法GEが目指しているのは、「大学に入ってからもさらに伸びる子どもを育てる」こと。スポーツや芸術など、その道の第一線で活躍している人物の多くは、子どもの頃からスポーツや芸術に慣れ親しんでいる。明法GEでは客観的な測定、論理的な分析、魅力的な表現に子どもの頃から触れさせることで、大学へ入ってからもそうした資質がさらに伸びるよう育成する。

GE説明会で講演する北原達正CED

GE説明会で講演する北原達正CED

全国各地の力のある子どもたちに学んでもらいたいと考える明法GEでは、生徒寮も完備。受け入れ体制も万全だ。2014年度の入学試験は2月1日(土)の午後、2月2日(日)の午前・午後の3回実施。すべての入試回で国語・算数・理科・社会の4科目の試験をおこなうが、このうち国語は40分で80点満点、算数・理科・社会は合計50分で120点満点となっている。普通の受験勉強で充分対応できるとしているものの、問題を解く順番やペース配分など、得点を伸ばす工夫は必要だという。全国初となる「科学」に重きを置いた明法GE。今後の動きが注目される。

〈プロフィール〉
北原 達正(きたはら・たつまさ)
1982年京都大学理学部卒、同大学院理学研究科後期博士課程にて宇宙物理学専攻。京都大学総合人間学部、京都教育大学、滋賀大学教育学部などで非常勤講師を歴任。現在では子どもの理科離れをなくす会代表、NPO法人ロボカップ日本委員会 ジュニア運営委員、彦根市サイエンスプロジェクト実行委員長、明法中学・高等学校 明法GE(グローバルエンデバーズ)Chief Educational Director(最高教育責任者)など、さまざまな要職に就く。