東京商工リサーチの調査で、マイナンバー制度について、1月下旬時点で制度対応を完了させた企業が約5割にとどまることが分かった。番号の管理方法策定や人事・給与システムの改修、情報セキュリティー対策について「おおむね完了/全て完了」した企業は約53%どまり。「システム設計・改修中」が15.5%、「対応を検討中」が21.5%だった。制度に利点を感じていない企業も約7割にのぼった。インターネットを通じて今年1月下旬にアンケート調査し、7887社から回答を得た。
楽天やヤマト運輸などは小型無人機(ドローン)を使って荷物を運ぶ宅配事業に乗り出すことを検討する。4月にも千葉市で実証実験を始め、2020年の事業化をめざす。楽天やヤマトは千葉市と組み、同市の国家戦略特区の枠組みを活用して実験を行う。衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイや気象情報会社のウェザーニューズなども参加の打診を受けた。すでに海外では米アマゾン・ドット・コムなどが商品の配達実験に着手している。日本でも配送事業へのドローンの活用が広げる必要がある。
総務省が3月1日発表した1月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は3.2%で、前月から0.1ポイント低下した。就業率は前年同月から0.8ポイント上昇し、57.8%となった。人手不足や女性の労働参加などを背景に、製造業や医療・福祉、運輸・郵便業などで就業者が増加した。完全失業率を男女別にみると、男性が前月比0.2ポイント低下の3.4%、女性が横ばいの2.9%だった。完全失業者数は前月比9万人減の212万人となった。就業者数(同)は6458万人で前月から61万人増加した。雇用者数も50万人増の5725万人となった。
小田急電鉄は2月22日、農業事業に参入すると発表した。小田急グループの神奈川中央交通が保有する約3700平方メートルの遊休地に農業用のビニールハウスを4棟建設し、糖度の高いミニトマトを生産する。栽培、収穫などは資本参加している銀座農園(東京・中央)に委託し、将来はトマト以外の農作物の生産も視野に入れる。2月1日に用地造成を始めており、5月末に施設整備を完了、11月中旬からの販売を予定。年間19トンの収穫を見込んでいる。人口減に伴う鉄道利用者の減少をにらみ、事業の多角化を進める。
日銀のマイナス金利政策による家計への影響が一段と広がってきた。富国生命保険は貯蓄性が高い「一時払い終身保険」の運用が厳しいため、2月末で販売を一部取りやめる方針を決定。ゆうちょ銀行は貯金金利の再引き下げを検討する。高島屋など大手百貨店は、利回りが高めの積立金サービスの充実で顧客囲い込みに動く。大手各社の「友の会」では月5000~5万円程度を積み立て、12カ月たてば1カ月分のボーナスが加算される。家計には預金金利の低下など逆風が吹く一方、ローン金利引き下げなどの恩恵も混在している。
日本で風力発電の導入が加速する。国内首位のユーラスエナジーホールディングス(HD)と同2位のJパワーがそれぞれ2020年までに600億円規模を投資する。ユーラスは豊田通商と東京電力の共同出資会社。ユーラスとJパワーの風力発電能力を合計すると14年度現在で国内の約33%になる。実現すると、国内全体の風力発電能力は現在の約3倍、原子力発電設備10基分に増える見通しだ。政府は現在の太陽光偏重の是正に動いており、温暖化ガス削減の目標の達成に向け、風力も再生可能エネルギー活用の新たな柱になりそうだ。
京都大学が公的資金を元手に大学発ベンチャーを支援する。京大が組成したファンド「イノベーション京都2016投資事業有限責任組合」は国から交付された292億円のうち、150億円を活用。さらに三井住友銀行の出資など外部から10億円を受け入れ総額160億円のファンドが誕生した。京大はiPS細胞などバイオ分野に強いが、事業化には時間がかかる。運用期間を15年と民間や他大学のファンドよりも長く設け、研究成果を事業化まで導く。ただ、公的資金のファンドという性格上、リスクをしっかりと管理する必要もある。
農林水産省は2月2日、2015年の農林水産物・食品の輸出額が前年比22%増の7452億円となり、3年連続で過去最高を更新したと発表した。輸出先を国・地域別に見ると、香港向けが34%増の1794億円で首位。2位の米国は1071億円で15%増えた。全体ではアジア向けが74%を占め、台湾も14%増の952億円と好調だった。海外で和食人気が広がっていることや、輸出先国が牛肉やリンゴなどの輸入規制を緩和していることが追い風となった。政府は20年までに1兆円に伸ばす目標の前倒し達成を目指す。
西武ホールディングスは1月21日、旧赤坂プリンスホテル跡地に再開発する複合ビルに入る新ホテル「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」(東京・千代田)を7月27日に開くと発表した。傘下のプリンスホテルが運営する。「ザ・プリンスギャラリー」は複合ビルの上層部の30~36階に入る。客室は250室。都心の眺望を楽しめるデザインの客室や、日本文化の魅力を堪能できる和食レストランなども併設する。 1室1泊あたりの定価は6万円からで、欧米やアジアから来日する富裕層などの需要を見込む。
2015年度の国家公務員の給与を引き上げる改正給与法が1月20日の参院本会議で自民、公明、民主各党などの賛成多数で可決、成立した。月給は平均0.36%、ボーナスは0.1カ月分増える。ボーナスの年間の支給月数は4.2カ月分となり、年収は平均で5万9000円増える計算だ。いずれも昨年8月の人事院勧告を完全実施する。引き上げ分は昨年4月にさかのぼって適用する。希望者が柔軟に勤務時間を設定できるフレックスタイム制をほぼすべての職員が利用できるようにする改正勤務時間法も成立した。