政府は少子化に対応した教育体制を整えるため、公立小中学校を統廃合する指針を58年ぶりに見直す。指針の柱は通学範囲と学級数の2つで、このうち通学範囲の基準を見直す。現在は徒歩通学を前提とし、小学校で4キロ以内、中学校で6キロ以内を基準としている。新指針はスクールバスなどの利用を想定して「1時間以内」といった通学時間の目安を加える。統廃合する学校施設の改修費への政府の補助率を2015年度から現在の3分の1から2分の1に上げることも検討する。大学は交付金の配分変更などで大学間の再編を後押しする。
下村博文文部科学相は10月17日の衆院文部科学委員会で、公立小・中学校のほぼ全校が道徳教育の教材「私たちの道徳」を使用しているとの同省調査結果について「個人的に教育関係者に聞いてみたら1回しか使われていない事例もかなりある。結果は相当高い数字だが、実態とはかなり乖離している感じだ」と述べた。維新の党の遠藤敬氏の質問に答えた。下村氏は教材の活用を促すため教師用の指導資料を今年度中に作成し、全国の小中学校に配布する考えも示した。
「達成度テスト(発展レベル)」の導入を検討している文部科学省はテストの名称を変更する方針を決めた。「達成度テスト(基礎レベル)」とテストの目的が違うにもかかわらず同一の名称を使うことが受験生や高校側の混乱を生むと判断したため。昨年10月に政府の教育再生実行会議が入試改革策として「発展」「基礎」の2種類の創設を提言。これを受け文科相の諮問機関、中央教育審議会が制度設計を議論しているが、「発展」は入試用のため達成度テストとは別の名称にすることが適当と判断した。
中央教育審議会の法科大学院特別委員会は10月9日、法科大学院で学生を進級を判定するための新テスト「共通到達度確認試験(仮称)」の導入を求める提言案をまとめた。法科大学院の入学定員を計3千人以下に削減することも要請した。文部科学省は提言案を受け、テストを今年度中に数校で試行する方針。同大学院修了者の今年の司法試験の合格率は21.2%にとどまっており、特別委は「教育の質の向上を図るべきだ」と指摘した。来春に学生を募集する54校は計3175人の入学定員を予定しているが、特別委は3千人以下とするよう求めた。
「国際観光産業振興議員連盟」(会長・細田博之自民党幹事長代行)は10月10日午前、国会内で役員会を開き、カジノを中心とした統合型リゾート(IR)を推進する法案を修正する方針を確認した。7日に確認した「外国人に限定する」との修文案は撤回し、入場制限の規定など「悪影響を防止する観点から必要な措置を講じる」との文言を入れることで懸念を払拭する狙いだ。外国人への入場限定案については、維新の党などに「カジノ施設の運営が成り立たない」などの慎重論があった。
「国際観光産業振興議員連盟」(会長・細田博之自民党幹事長代行)は10月7日、国会内で役員会を開き、カジノを中心とした統合型リゾート(IR)を推進する法案(カジノ法案)を修正する方針を確認した。カジノ利用を当面、外国人に限定する方向で調整する。「日本人の利用については別途、法律で定める」などの文言を追加することを検討する。今国会の成立を目指し、公明、民主両党などの慎重派に配慮した形だ。同法案を巡ってはギャンブル依存症や青少年への悪影響を懸念する声が出ていた。
下村博文・文部科学相は10月7日の閣議後の記者会見で、同省科学技術・学術審議会地震火山部会で、火山研究の強化や人材育成のあり方を年内にも取りまとめる方針を明らかにした。の審議会は昨年11月、「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」を策定。これに基づき文科省などが全国の大学などが実施する噴火メカニズムや噴火予測などの研究を支援している。噴火後初の同部会会合を10日に開催する。
政府は10月7日の給与関係閣僚会議と閣議で、2014年度の一般職国家公務員の月給とボーナスを7年ぶりに引き上げることなどを求めた人事院勧告の完全実施を決めた。一般職の月給を平均0.27%(1090円)引き上げ、ボーナス(期末・勤勉手当)を0.15カ月分増やし年間4.10カ月とする。職員の年間給与は平均で7万9000円増え、661万8000円となる。月給の引き上げ分は若手や中堅に手厚く配分する。入省間もない新人職員は一律2000円加算し、民間企業に比べて高いと指摘される55歳以上の職員の月給は据え置く。
教育再生実行会議(座長・鎌田薫早稲田大総長)は9月17日、イノベーションを創出する高度な人材育成策、女性や高齢者の活躍を支援する生涯教育のあり方、教育の質の向上に向けた財源の確保策の3つのテーマの分科会を設け、順次提言をまとめることを決めた。今回から同会議の委員に、日本人初の女性宇宙飛行士で宇宙航空研究開発機構(JAXA)特任参与の向井千秋さんと、品川女子学院の漆紫穂子校長が加わった。下村博文文部科学相は会議後、「(2人には)体験的なことや優れた知見を発揮していただきたい」と話した。
下村博文文部科学相は9月5日記者会見で、静岡県の川勝平太知事が今年度の全国学力調査で小6国語Aについて正答率が全国平均以上だった公立小の校長名などを市町村教委の同意を得ずに公表した問題で、「極めて遺憾だ」と述べたうえで、実施要領に違反した場合、「翌年度の調査で結果データの一部を提供しないことも考えられる」との考えを明らかにした。