Category: 塾ニュース|地域教育

日本財団 「これも学習マンガだ!〜世界発見プロジェクト〜」100作品選出

日本財団は、子供たちの学習意欲を高めたり、社会問題への興味の入り口になったりする娯楽漫画100作品を選び「これも学習マンガだ!~世界発見プロジェクト~」として発表した。プロジェクトトップページには選考された100作品が11のジャンル(文学、生命と世界、芸術、社会、職業、歴史、戦争、生活、科学・学習、スポーツ)に分けられ、推薦コメントが載っている。立川まんがぱーく(東京都立川市)、明治大学米沢嘉博記念図書館(千代田区)、北九州市漫画ミュージアム(北九州市)の3館で、専用本棚を設けて紹介する予定。今後は国内外の図書イベントで紹介するほか、学校図書への普及などを働きかけていく。

佐賀・武雄市の小学校 ICT化により先生の「達成感」増し「多忙感」減る

市内の全小学生にタブレットを配り、教育のICT化を推進している佐賀県武雄市と、その効果等の検証をおこなっている東洋大学が、6月の第一次検証報告に続く第二次検証報告会を9月28日に開いた。冒頭、武雄市の小松政市長は「地方創生の根本は人づくりであり、人づくりに欠かせないのが教育である」と同市の教育に対する考えを述べた。

左から東洋大学 副学長の松原聡氏、武雄市長の小松政氏、武雄市教育長の浦郷究氏

左から東洋大学 副学長の松原聡氏、武雄市長の小松政氏、武雄市教育長の浦郷究氏

武雄市は市内1小学校の1年生を対象にプログラミング教育をおこなっているほか、全3年生以上の算数、全4年生以上の理科で反転授業を実施。6月の報告では98%の子供がプログラミング授業は楽しかったと答えていることや、85%が反転授業を楽しみにしているといった調査結果を紹介している。

そして今回は保護者、動画を開発した企業全3社、教員へのアンケート結果を報告。武雄市教育長の浦郷究氏は「検証を実施してもらえることは大変ありがたい。全市的にこの取り組みに意義を感じている」と感謝の意を述べた。

保護者に対するアンケートでは、反転授業を概ね理解している割合は約58%と、まだまだ認知度が低いことが分かった。また、動画を開発した企業からは「子供の学習に役立ち、普段の仕事とは違ったやりがいがあった」「教育現場でどのようなコンテンツが望まれているか把握できた」などの前向きな意見が聞かれた一方、3社とも開発費用の負担が大きいことを課題として挙げた。

教員へのアンケートでは「前もって動画を見ることで理解度が増しているのではないか」「事前に動画を見ることで自分の考えを持って授業に臨め、安心しているようだ」といった効果が挙げられたのに対し、課題として「反転授業に適した単元とそうでないものがあるため、どの単元を反転授業にすべきか見直しが必要では」「動画がない通常授業で、いかに予習を習慣づけるかがポイントだ」といった意見があった。

また、教員へは「多忙感」と「達成感」に関するアンケートも実施。反転授業以前の2014年2月は「達成感を感じつつも、多忙感を感じている」教員が多かったのに対し、実施後の15年2月は「達成感が増し、多忙感が減った」という結果が出ている。東洋大学 副学長の松原聡氏は「タブレットの導入で忙しくなっているはずだが、先生たちの多忙感が減ったことは大きい」と反転授業の効果を示した。

算数、理科に占める反転授業の割合は年間授業数の2割程度で、そのうちの約3割が教員の裁量によって通常授業に置き換えられている。今後はその3割を減らしつつ、15年4月にタブレットが配られた市内全中学生と合わせ、引き続き効果を検証していきたいとした。

武雄市教頭会が2014年2月と2015年2月に、それぞれ武雄市内の小中学校全教職員を対象に実施たアンケート調査で、校務に対する多忙感や達成感などを尋ねた。

武雄市教頭会が2014年2月と2015年2月に、それぞれ武雄市内の小中学校全教職員を対象に実施たアンケート調査で、校務に対する多忙感や達成感などを尋ねた。

佐賀市、土曜授業復活 来年度から毎月1回

佐賀市は来年度から、市内の全市立小中学校53校で毎月1回土曜授業を復活させる。2002年度に「ゆとり教育」の一環で導入された公立学校の完全週5日制だが、学力低下への懸念などを背景に国が自治体の判断で土曜授業を導入できるよう方針を改め、県内でも12市町ですでに実施されている。佐賀市の土曜授業は来年度から全学年で一斉導入。市は地域の関係機関との調整といった準備を進める。6、7、9、10、12月の年5回に実施予定で、全学年で午前中のみの半日授業とする。

育鵬社教科書、シェア微増

来年度から中学校で使う社会科の教科書で育鵬社版が、全国で同社版を使う生徒の割合はこれまでの約4%から微増しそうだ。8月5日、大阪市教委の会合。委員6人のうち4人が育鵬社版を支持し、歴史と公民の教科書に決まった。横浜市も同日、4年前に続いて育鵬社版を採択。全国の人口上位2市が使うことになった。育鵬社版を選んだのは前回の11都府県23教委から14都府県31教委に増え、15教委が初採択。同社は、全国シェアは歴史・公民とも6%前後だろう、とほくそ笑む。

官民協働で子供たちに「生きる力」身につけさせる 瑞穂町フューチャースクール

8月17日から21日にかけて、『瑞穂町フューチャースクール』の夏期講習会がおこなわれた。瑞穂町フューチャースクールは、東京都の瑞穂町教育委員会が、町内にある2つの公立校で運営する学習教室である。本誌8月号でも取り上げたが、7月18日に瑞穂第二中学校で、7月27日には、瑞穂中学校で開校式があり、この8月から本格的に授業がはじまった。

瑞穂二中では生徒一人ひとりの学力に合わせたテキストを使用する

瑞穂二中では生徒一人ひとりの学力に合わせたテキストを使用する

その特徴は、町内に教室を持つ2つの学習塾と共同で運営されている点にある。株式会社明光ネットワークジャパンが運営する「明光義塾」は瑞穂中学校を、株式会社やる気スイッチグループホールディングスが運営する「スクールIE」は瑞穂第二中学校を担当し、オリジナルテキストを用いて、それぞれの塾の特色を生かした授業が行われている。また、中学1年から3年生の希望者全員を対象者とし、希望者は全員が受講できるようになっているのも特徴の一つ。教科は数・英の2教科だ。

瑞穂町フューチャースクールは、学力を向上させるだけでなく、子供たちに生涯にわたって学び続ける「生きる力」の素地を身につけさせることを目的にしている。そのため、授業だけでなく、家庭学習も重視し、保護者に対しても協力を求める。例えば、教育委員会が「瑞穂町フューチャースクール通信」というものを随時発行し、授業の様子などを保護者に向けて発信している。また、同スクールの開催日には、保護者の見学・参観を自由にしており、地域をあげて子どもたちを応援するしくみを作っている。

もちろん、保護者だけではない。

「あんなに真剣な顔で勉強してる姿見たことないな」

講師1名とティーチングアシスタント(TA)が数名つく瑞穂中の授業

講師1名とティーチングアシスタント(TA)が数名つく瑞穂中の授業

そう呟いたのは、授業の見学をしていた中学校の先生。担任している生徒が、真剣な顔つきで勉強に取り組んでいる姿を見て、微笑んでいた。中学校の先生も、このプロジェクトに大きな関心を持っているようだ。

瑞穂町フューチャースクールは、夏期講習を終えたあと、9月から月に2回授業が行われる。学校の冬休み期間には冬期講習会が行われ、来年3月まで計20回の授業が予定されている。

官民連携の取り組みが増加しているが、希望者全員が受講できることや、二つの学習塾が協働しているなど、全国的にも例を見ない方法で運営されている。この取り組みがどのような形で身を結ぶのか、来年の3月が楽しみだ。

公開シンポジウム「学びを科学する」開催

 実践に基づく研究結果などの意見が交わされたパネルディスカッション


実践に基づく研究結果などの意見が交わされたパネルディスカッション

8月8日(日)、同志社大学寒梅館(京都市)にて、国際教育学会(ISE)が主催する公開シンポジウム「学びを科学する」が催された。

ISEは、初等教育から大学院教育までの教育の質を向上させるために設けられ、現場での効果的な実践、またデータに基づく研究を重視している。今回は、「効果的な学習」、「教育の可能性を探る」、「考え方・癒し・能力の開発」といったテーマの三部構成。一般も参加できる公開シンポジウムで、それぞれの実践に基づいた研究結果の報告があった。

第一部の「効果的な学習」で発表した、龍谷大学付属平安中学校・高等学校 校長補佐の平井正朗氏は、「私立中高におけるエンロールメントマネジメントの効果」と題し、学校評価との関連の中から実践している同校の学校改革についての実践報告の一例を報告。その後の質疑応答も、時間の許す限り絶え間なく続き、参加者の注目の高さが伺えた。

平井正朗氏(龍谷大学附属平安中学・高等学校 校長補佐)

平井正朗氏(龍谷大学付属平安中学・高等学校 校長補佐)

第三部では、国際教育学会会長の西村和雄氏、京都大学基礎物理学研究所准教授の村瀬雅俊氏をはじめとした、各有識者によるパネルディスカッションがおこなわれ、最後まで活発な意見交換が展開された。

 

育鵬社の中学教科書、横浜市も大阪市も

横浜、大阪両市の教育委員会は5月8日、2016年度から市立中学校で使う社会科(歴史、公民)の教科書に育鵬社版を選んだ。大阪は初めてで、横浜は4年前に続く決定となった。中学校向けの教科書は、原則4年に1回ある国の教科書検定に合わせて選ばれる。公立学校については、各地の教委が8月末までに採択する。両市とも教育委員による多数決で決めた。全国の市で人口1、2位の横浜、大阪両市の市立中学生徒数は、計約13万5千人(国内全体の約4%)。昨年度の育鵬社の全国シェアは、歴史、公民とも約4%だった。

全国の高校の「鉄研」、京都に集う

鉄道研究部交流会の様子7月29日、30日の2日間に渡り、全国高等学校鉄道研究部交流会が龍谷大学附属平安高等学校(京都府)にて開催された。この交流会は2002年よりはじまり、今年で14回目を迎える。これまでは全国高等学校文化連盟で鉄道研究会が唯一ある神奈川県が主体で開催してきたが、今年度より全国高等学校総合文化祭の開催地に合わせて持ち回りで当番校を決めて実施することとなった。このため、2015年度の開催地である滋賀県に近い鉄道研究部のある龍谷大学附属平安高等学校(京都府)が主体となって企画を行うことになり、全国から各校の鉄道研究部の生徒が同校に集うこととなった。

京都の観光地になりつつある梅小路蒸気機関車館の見学後、現在、鉄道関係の仕事をしている、龍谷大学附属平安高等学校、雲雀丘高等学校の鉄道研究部のOB・OGからの講演。その後、在学生とOB・OGによる交流会などもあり、参加した生徒にとっては視野を広げることのできる会となった。なお、参加した学校は以下の通りとなる(抜粋)。

洛南中学・高等学校(京都府)、高田中学・高等学校(三重県)、相洋高等学校(神奈川県)、雲雀丘学園中学・高等学校(兵庫県)、龍谷大学附属平安中学・高等学校(京都府)他。

【速報】大阪偕星学園が甲子園初出場決める

夏の甲子園出場の最後となる49校目の代表校を決める大阪決勝戦が舞洲ベースボールスタジアムでおこなわれ、大阪偕星学園が4−3で強豪大体大浪商を下し優勝を決めた。大阪偕星学園は2013年春に此花学院から校名を変更。現在は、開成教育グループ(株式会社成学社)の太田明弘代表が理事長を務める共学校で、今春の大阪大会では決勝まで進んでいたが、今回夏の大会で初めて甲子園への切符を手にした。

東京都教委 育鵬社の教科書採択 中高一貫校で

東京都教育委員会は7月23日、都立中高一貫校の10校で来春から4年間使う中学生向けの歴史と公民の教科書に、育鵬社(東京)の教科書を採択した。また、都立特別支援学校の中学部(視覚障害を除く)22校で使う歴史と公民の教科書にも同社を選んだ。採択は教育長と5人の教育委員の無記名投票で、うち4人が同社を選んだ。前回(平成23年)は中高一貫校の歴史と公民、特別支援学校の歴史は育鵬社、特別支援学校の公民は自由社(東京)だった。