Archive for: 12月 2014

高額DVD 学生を勧誘 訪問販売3社に業務停止命令

消費者庁と東京都は11月28日までに、先物取引への投資を説明するDVDを高額で大学生らに売りつけていた訪問販売会社「NINE」「Regaloe」「サンクチュアリ」の3社に対し、特定商取引法違反(勧誘目的不明示など)があったとして新規勧誘などを3カ月間禁じる業務停止を命じた。都は同様にDVDの購入を勧誘していた「Grace」にも特商法に基づく業務改善を指示した。2012年度以降、4社合計で約3100人が購入契約を結び、契約金額は約17億円に上るとみられる。12年度以降、業務停止命令を受けた3社について首都圏の消費生活センターに約680件の相談が寄せられていた。

フリースクールの支援へ全国フォーラム

文部科学省は11月24日、不登校になった子供らが通うフリースクールへの支援策を検討するため、関係者を集めた全国フォーラムを初めて同省で開いた。参加者は「運営資金への公的な支援が必要」と訴えた。スクールの運営者や生徒、保護者ら約500人が参加。下村博文文科相は「今後、支援にしっかり取り組むことを約束したい」と挨拶した。フリースクールは全国に約400あるとされる。同省の2013年度の調査によると、小中学校で不登校になっている子供は約11万9千人で、うち約2千人がフリースクールなどの民間施設に通っている。

ベネッセ調査 AO入試や推薦入試の後は何をしてる?

ベネッセ教育総合研究所が昨年11~12月、AO入試や推薦入試で早々と大学合格を決めた生徒に対し、高校側は卒業までにどんな対応を取るのか、無作為に選んだ全国の高校の校長1228人に複数回答で聞いたところ、あえてセンター試験を受けさせている高校が43.2%と最多。24.4%が資格試験を受けさせるなど、大学入学に備える高校が一定程度ある一方、「特に何も行っていない」との答えも23%あった。この回答の内訳を大学進学率別でみると、進学率81%以上の高校135校が19.3%に対し、30%以下の高校253校は33.6%だった。

「スーパーグローバル大学」に選ばれた金沢大、授業の半数英語で

金沢大学は、2023年度までに学士課程の授業全体で、平均5割以上を英語で行う取り組みを進める方針を示した。大学院ではほぼ全てを英語で行う。同大は今年9月、日本の大学の国際競争力を高めるために文部科学省が重点的に支援する「スーパーグローバル大学」に選ばれた。外国語での授業の実施率を引き上げるのは、取り組みの一つという。全学生に占める外国人留学生の割合を、現在の約5%から、10年後には約4倍の2200人に増やすことも目標とした。

東京芸術大 逸材リサーチで才能ある小学生を発掘&レッスン

東京芸術大(東京都台東区)が11月25日、音楽の才能がある小学生を発掘して、教授陣が直接指導する「逸材リサーチ・プレレッスン(仮称)」を来春から実施することを発表した。来年2月に福岡市でフルートとバイオリン、同3月に札幌市でピアノとフルート、バイオリンのレッスンを行う予定。対象は小学4~6年生で平成26年中に公募を始める。教授陣が福岡と札幌にそれぞれ出向き、選ばれた40人程度に公開指導する。その後は、夏休みなど長期休暇で東京・上野にある大学のキャンパスで合宿を行うという。

学童保育 参入進む ベネッセ、市進HD、明光ネット、栄光HD、やる気スイッチ・・・

教育関連企業が学童保育事業を拡大する。ベネッセホールディングスは今後15カ所まで施設を増やす。市進ホールディングスも拠点を増設。明光ネットワークジャパンは15年度内に現在の3倍の約10カ所にする。やる気スイッチグループホールディングス(東京・中央)はフランチャイズチェーン(FC)方式を中心に学童保育の開設数を7年間で500カ所と現在の10倍にする。栄光ホールディングスは16年度に現在の3.5倍の約25拠点にする。学童保育の潜在需要は約40万人。教育各社は児童の囲い込みにつなげる。

聖徳大短期大学部 老舗和菓子店と「どら焼き」を共同開発

聖徳大短期大学部(千葉県松戸市)の学生が、あんこの材料に地元産の野菜を使った「ときめく どら焼き」を松戸市の老舗和菓子店「峰月」と共同開発した。地元の松戸神社に像が保管されていることで知られる四神(青龍、朱雀、白虎、玄武)をイメージし、4色のあんこを使ったまんじゅうが好評を得た。あんこは枝豆、かぼちゃ、つぶあん、白あんの4種類で、原料は全て市内の農作物だ。峰月の店頭では既に販売もしており1個150円。

和紙、ユネスコの無形文化遺産に登録決定

文化庁に11月27日入った連絡によると、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、フランス・パリで政府間委員会を開き、日本政府が推薦した「和紙 日本の手漉和紙技術」について無形文化遺産に登録することを決めた。登録対象は国の重要無形文化財に指定されている細川紙(埼玉県)、本美濃紙(岐阜県)、石州半紙(島根県)。クワ科の植物、コウゾを原料に手すきで作られる。各産地に伝わる伝統技術が国際的に評価され、和紙の生産や輸出に弾みがつきそうだ。

東大次期学長は五神氏に

東京大は11月27日、学長選考会議を開き、五神(ごのかみ)真・理学部長(57)を第30代学長に選出した。五神氏は1980年に東大理学部を卒業。専門は光量子物理学で、98年に東大大学院工学系研究科教授となった。今年4月から理学部長。今年3月まで2年間、副学長として大学院教育の改革を担当。

保育定員5万人分不足 17年度、政府見通し

政府は11月28日、午前に開いた子ども・子育て会議で、全国の保育の需給見通しを公表した。待機児童が最も多い年齢層の0~2歳児をみると、保育が必要な子どもの数は17年度で計116万人いる。これに対し自治体が確保できるとした定員数は計111万4千人で、差し引き4万6千人分が不足する。18年度には1万5千人分、19年度にも1万1千人分が不足する見通しだ。