Archive for: 7月 2022

マンガAI翻訳のMantra、集英社・東大IPC・DEEPCORE等から約1.5億円の資金調達を実施

 マンガに特化したAI翻訳技術の研究開発を行うMantra株式会社(東京・港区、石渡 祥之佑 代表取締役)は、株式会社集英社、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社、株式会社ディープコア(DEEPCORE)、株式会社コンコードエグゼクティブグループ、株式会社ツクリエを引受先とする第三者割当増資により、総額約1.5億円の資金調達を実施した。

 Mantraは「世界の言葉で、マンガを届ける。」をミッションに掲げ、言語の壁を突破してマンガを世界中のファンに届けるためのサービスを展開している。2020年に公開したマンガのクラウド翻訳ツール『Mantra Engine』は出版社、翻訳会社、マンガ配信事業者を含む10社以上のパートナーに導入され、月間20,000ページ(単行本換算で約100冊分)以上の多言語化に貢献している。2022年に集英社協力のもとリリースした英語学習アプリ『Langaku』は、公開初日にApp Storeの「教育」カテゴリで1位を獲得するなど、新しい言語学習の手法として注目を集めている。

マンガに特化したAI翻訳
 絵とテキストの不規則な配置、独特な話し言葉、ストーリーの背景にある複雑な文脈など、マンガには翻訳を難しくする要素が多く含まれる。同社はこの課題を解決するため、マンガに特化した画像認識と機械翻訳を統合し、世界で最も高精度なマンガ機械翻訳を開発した。この成果は人工知能分野のトップ国際会議AAAIに採択され、アジア太平洋機械翻訳協会からAAMT長尾賞を授与されるなど、学術的に高く評価されている。また、この過程で作られたマンガAI技術は、言語教育における教材の難易度調整に転用されるなど、翻訳以外の領域にも応用されている。

資金調達の概要・使途
 このラウンドの調達資金は、『Mantra Engine』および『Langaku』のユーザー体験を向上させるための採用強化、および両サービスの基盤技術であるマンガに特化した自然言語・画像処理技術の研究開発などに活用していく。

NECと東北大学が「マイナンバーカードを活用した教育デジタルID」の実証実験を実施

 NECは、国立大学法人東北大学(宮城・仙台市、大野 英男 総長)とともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による教育の変革を目指して、マイナンバーカードを活用した教育デジタルIDの実現に向けた実証実験を実施した。

 政府は、デジタル社会の実現に向けた重点計画の中で、国立大学に対してマイナンバーカードの活用による事務効率化のモデル事業実施及び中期目標・中期計画への反映を定めている。こうした中、NECでは、教育に関するデータを安全・安心に利活用するため、マイナンバーカードを本人認証に利用した教育デジタルID構想(特許出願中)を企画・推進している。
 一方、 東北大学は「オンライン事務化宣言」を行った。その実現のため、窓口フリー、印鑑フリー、働き場所フリーを掲げた「業務のDX」や、学部入試での成績通知システムの導入、対面授業とオンライン授業を効果的に併用した授業等の取り組みによる「教育のDX」を実施し、DXの推進による大学経営の変革を行っている。併せて、「コネクテッドユニバーシティ戦略」では、主要施策のひとつである「大学経営の改革」で、データ活用による大学経営の高度化を掲げ、推進している。将来的には先進的な学生サービスを共通IDでつなぎ、一人一人の行動や状況に沿う一貫したリアル体験を提供するデジタルな仕組みの実現を目指している。

 【実証実験の概要】
教育デジタルID構想の有効性検証のために、東北大学の職員を対象に以下の実証実験を実施しました。
 ・教育デジタルIDと連携したデジタル学生証の発行
 ・窓口における学生の本人確認の実証
 ・教室における授業時の出席管理
 ・顔認証による本人認証

徳島県立博物館企画展「ネコ展」開催

 徳島市の徳島県立博物館で、7月16日(土)から8月28日(日)まで企画展「ネコ展」を開催している。この企画展では、ネコの進化の歴史や、これまでのネコと人との関係、ネコに関連する社会問題などを取り上げ、「かわいい」だけではない、ネコの姿や現状を紹介している。

 ネコは、現代ではペットとして世界中で飼育されている。 日本でも、ネコは伴侶動物と呼ばれ、特に近年では その人気が高まっている。一方で、ネコの由来や、これまでのネコと人との関係については必ずしも広く知られていない。さらには、近年のネコブームによって、様々な社会問題も引き起こされている。
 この企画展では、ネコの進化の歴史や、これまでのネコと人との関係、ネコに関連する社会問題等を取り上げ、「かわいい」だけではない、ネコの姿や現状を紹介する。

【開催概要】
企画展名:ネコ展
主催  :徳島県立博物館
会期  :令和4 年 7 月 16 日( 土 )から8 月 2 8 日(日) まで
休館日 : 月曜日 ※7/18、 8 /15 は開館、7/19 が休館
会場  :徳島県立博物館博物館1階 企画展示室(徳島県徳島市八万町向寺山 文化の森総合公園内)
観覧料 :一般 200 円、高校・大学生 100 円、小中学生 50 円
     2 0 名以上の団体は2割引/高校生以下は、土・日・祝日・振替休日は無料/高齢者(6 5 歳以上)は半額/身体障害者手帳、療養手帳、精神障害者保健福祉手帳所有者とその介助者1名は無料/学校教育による利用は無料

すららネット、文部科学省「日本型教育の海外展開(EDU-Port ニッポン)」応援プロジェクトに採択

 株式会社すららネット(東京・千代田区、湯野川孝彦 代表取締役社長)は、令和4年度文部科学省「日本型教育の海外展開(EDU-Port ニッポン)」応援プロジェクトに採択された。2018年度から4度目の採択となり、これまでの実績を活かしながら、緊急事態下のスリランカにおいて現地のNGOなどと連携し、子どもたちに学習機会を提供していく。

「Surala Ninja!」は、「すらら」の海外版として開発された、インタラクティブなアニメーションを通じて加減乗除の四則計算を楽しく学べる eラーニングシステム。スリランカにおいては、パートナー会社のNext Learners (Pvt) Ltd.と連携し、私立学校や学習塾に展開するほか、国内最大級のマイクロファイナンス組織である女性銀行と連携した低所得層の家庭の子供たちに向けた算数教室「Surala JUKU」の運営、家族と離別して暮らす子供を支援する「SOS子どもの村(SOS Children’s Village)」や子ども支援NGOの「Child Action Lanka」へ提供するなど、スリランカ国内の教育格差の是正にも積極的に取り組んできた。経済危機の中でも、Next Learnersのメンバーと現場のファシリテーターが連携し、停電時間を避けたクラススケジュールを作成するなど工夫しながら、すららの学習を続けている。

「EDU-Portニッポン」は官民協働のオールジャパンで取り組む「日本型教育の海外展開事業」。2016年より文部科学省、経済産業省、外務省、国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)をはじめ、地方公共団体、教育機関、民間企業、NPOなど官民協働で取り組み、日本の魅力ある教育の海外展開を促進している。

モノグサ株式会社、新入社員研修プログラムに記憶のプラットフォーム「Monoxer」を活用

 モノグサ株式会社(東京・千代田区、竹内孝太朗、畔柳圭佑 代表取締役)は、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」をモノグサの新入社員研修プログラムへ活用を始めた。
 ミッションやバリューをはじめとする、モノグサの従業員として業務を進めるために必要な知識事項を使えるスキルとして習得できるようになった。
 Monoxerを活用することであらゆる知識事項を「見るだけ」「読むだけ」ではなく、しっかり記憶定着している状態にさせることが可能となる。モノグサでは、新入社員研修プログラムを通して、職種を問わず働く上で必要な知識を使えるスキルとして習得できるようになった。
 記憶定着している内容はMonoxer上で可視化されるため、現場ではより客観的に従業員の知識・スキルを評価できる。研修で提供する内容は従業員のフィードバックをもとに、より適切な形へアップデートを重ねていく。

月刊私塾界2022年8月号(通巻496号)

巻頭言

安倍元首相が凶弾に倒れた。
第一報に触れてから、テレビにかじりついた。
我が国で白昼堂々、衆人環視の元銃撃事件が起きることなど、誰が想像できたであろうか。最初の衝撃が過ぎると、この事件に関し幾つかの違和感を持つようになった。
一つ。容疑者の職業を海上自衛隊員と盛んに報道していたこと。20年前にわずか3年間所属していただけにも関わらずに、である。何か特別な意図でもあるのかと勘ぐりたくなる。
 最近になり(7月18日時点)、無職◯◯容疑者というようになった報道機関が複数社出てきた。
 二つ目。事件発生当初から、背景に宗教団体の存在が囁かれていたが、教団名は報道されなかった。
 何故か教団側が記者会見を開き、その存在が明らかになった。
 日本の警察当局やマスコミは、宗教団体の扱いに非常に神経を使う。腫れ物に触るように対応する。
 背景が分かるにつれ、この事件の不可解さは増すばかりである。果たして社会と時代が大きく変わる転換点なのだろうか。
 さらに、大和西大寺駅前や増上寺に献花のため訪れた人の多さに驚かされた。あまりにも突然の出来事で、事件当日の夕方には訃報が知らされ、安倍ロスなる言葉も生まれたが、あまりにも多い参列者であった。
 元首相のご冥福を祈る。
 夏期講習真っ盛り。酷暑の中、体調に配慮し、拡大中の新型コロナ対策に万全を期し、熱い指導に励んでいただきたい。

(如己 一)

目次

16 CatchUp1 株式会社NSGアカデミー 受験の先を意識すれば モチベーションは向上する
18 CatchUp2 株式会社エデュライン オンライン英会話『KYO-KAI OnE』で 小学生コースをアップデート
20 CatchUp3 成基コミュニティグループ 代表取締役を社内外から公募
24 挑む私学 明星中学校・高等学校 SDGsに則った取り組みで人間力も大学合格実績も向上
27 目次・巻頭言
28 NEWS ARCHIVES
54 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
58 【特集】英語4技能の今
70 HOT TOPICS【的中速報】SDGsカリキュラムが次々と入試に「的中」する理由
78 TOP LEADER Interview独立自尊の社会・世界に貢献する人財を育成する 株式会社 ナガセ
88 教育サービス業界 企業研究(117) 株式会社フジテックス
91 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(342)
92 疾風の如く(157) 東大毎日塾 代表 内田 悠斗さん
94 For Whom the 塾 Tolls(15)
96 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(111)
98 白書界隈徘徊話(89) 西村克之
100 自ら動き出すチームにする方法(95) 中谷彰宏
102 塾の家計簿(63)
104 シン・ジュクジン(9)
105 芸術見聞録(109)
107 塾長の机
108 為田裕行の「教育ICT行」(89)
109 10¹⁵ PETA(17)
110 1981(41)
111 Opinion from School(38)
112 林明夫の「歩きながら考える」(204)
114 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(44)
116 私塾界インサイト(53)
120 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(9)
122 咲かせよ桜(90) 小林哲夫
126 論点2022(8) ディープラーニングとは?
130 編集後記
132 Book Review
134 塾長のためのガジェット講座

明光義塾 「情報Ⅰ」対策コースの提供を開始

 個別指導塾「明光義塾」を全国展開する株式会社明光ネットワークジャパン(東京・新宿区、山下 一仁 代表取締役社長)は、2022年4月から始まった新学習指導要領で学ぶ高校生を対象に、【「情報Ⅰ」対策コース】を7月1日より提供を開始した。

 「情報Ⅰ」対策コースは、株式会社メイツが提供する教育ICTプラットフォームaim@を利用した授業となる。 新学習指導要領で学ぶ高校1年生の定期テスト対策や、早期から大学入学共通テスト対策に取り組める。

■【「情報Ⅰ」対策コース】について
 授業は、情報科目に関連した用語の確認や仕組みを導入で丁寧に解説。その後、演習を解くと各自の苦手分野に応じた類題が自動で出題され、学んだ知識をもとに自分の力で問題を思考する力が身につく。

日本学術会議 軍事・民生両用の科学技術研究を容認

 日本学術会議(梶田隆章会長)は小林科学技術相にあてた7月25日付の書面で、軍事と民生双方で活用できる「デュアルユース(両用)」の先端科学技術研究について、軍事に無関係な研究と「単純に二分することはもはや困難」とし、事実上容認する見解を示した。日本学術会議は国内の科学者の代表機関であり、軍事目的の研究に一貫して反対する立場だが、安全保障に絡む研究の推進が重要視される中、踏み込んだ考え方を示した。
 見解では、「科学技術を(軍事への)潜在的な転用可能性をもって 峻別し、その扱いを一律に判断することは現実的ではない」と指摘。科学技術の急激な進歩により、軍事と民生の区別をつけるのが難しくなっている。
 日本学術会議はこれまで、科学者が戦争に関与した反省などから、1950年と67年にそれぞれ「軍事目的の科学研究を行わない」などと表明。2017年にも防衛装備庁の研究制度に懸念を示す声明を発表していた。

「第 13 回ベネッセ賞」、シンガポール・ビエンナーレ 2022 にて開催

 株式会社ベネッセホールディングス(岡山市、小林 仁 代表取締役社長 CEO)とシンガポール美術館は、シンガポール・ビエンナーレ 2022 において「第 13 回ベネッセ賞」を開催する。「ベネッセ賞」は、シンガポール・ビエンナーレ 2022 に出展するすべての参加アーティストの中から、既成概念にとらわれず、実験・開拓精神に富み、ベネッセグループの企業理念である「Benesse=よく生きる」に繋がるような作品づくりの可能性が期待されるアーティスト1名(1組)に授与される。受賞者はシンガポール・ビエンナーレのオープニングウィークに発表する。

■「ベネッセ賞」について
「ベネッセ賞」は 1995 年、「福武書店」から「ベネッセコーポレーション」への社名変更を契機に、傑出したアーティストのアート活動を評価し、ベネッセグループの企業理念である「Benesse=よく生きる」を体現するアーティストを支援する目的で、ヴェネチア・ビエンナーレにおいてスタートした。
「第 11 回ベネッセ賞(2016 年)」からはその拠点をアジアに移行し、シンガポール美術館と共催でシンガポール・ビエンナーレの参加アーティストを対象に授与している。受賞アーティストは、株式会社ベネッセホールディングスより、ベネッセアートサイト直島での作品制作またはベネッセアートサイト直島による作品収蔵の機会と賞金 300万円が授与される。

過去のベネッセ賞受賞者

  • 第1回(1995年) 蔡國強(中国)
  • 第2回(1997年) アレキサンドロス・プシフゥーリス(ギリシャ)
  • 第3回(1999年) オラファー・エリアソン(デンマーク
  • 第4回(2001年) ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー(カナダ)
  • 第5回(2003年) リクリット・ティラヴァーニャ(タイ)
  • 第6回(2005年) タシタ・ディーン(イギリス)
  • 第7回(2007年) アデル・アブデスメッド(アルジェリア/フランス)
  • 第8回(2009年) ハンス=ペーター・フェルドマン(ドイツ)
  • 第9回(2011年) アドリアン・ヴィジャール・ロハス(アルゼンチン)
  • 第 10回(2013年) アンリ・サラ(アルバニア / フランス)
  • 第 11回(2016年) パナパン・ヨドマニー(タイ)/ 福武總一郎特別賞 ズルキフリ・マハムード(シンガポール)
  • 第 12回(2019年)アマンダ・ヘン(シンガポール)


*第 1-10 回はヴェネチア・ビエンナーレ(第 46 回~第 55 回)で実施。第2回のみヴェネチア・ビエンナーレと共催。
*第 11 回以降はシンガポール・ビエンナーレ(第 5 回~)で実施、シンガポール美術館と共催。

総合型選抜専門塾AOIを運営する株式会社花形と株式会社ODKソリューションズが業務提携へ

「総合型選抜専門塾AOI」を主とした教育事業を行う株式会社花形は、データビジネスによる新たな価値の創造を目指す株式会社ODKソリューションズ(大阪市、勝根 秀和 代表取締役社長)と業務提携を行うことを発表した。

 株式会社花形は、”人のチカラを証明する“を企業理念に、「総合型選抜専門塾AOI」を主とした教育事業を展開している。関東・関西・オンラインを含む5校舎を全国に展開しており、高い合格率の実績と総合型選抜(AO入試)対策の豊富なノウハウにより、国内の総合型選抜専門塾において高いマーケットシェアを獲得している。

 ODKは、『UCARO®』を軸とした成長戦略により、データビジネスによる新たな価値の創造を目指している。『UCARO®』は、日本初の大学横断型受験ポータルサイトとして、2016年にリリース後、現在では全国94大学(2022年6月30日時点)に導入され、大学入試のマストハブとして成長している。また、コアコンピタンス(機密性の高いデータ処理)や長期的に目指す姿を軸に、10年後を見据えた事業ポートフォリオを策定しており、その中で、キャリア形成分野での次世代サービス確立を目指している。

 両社の連携により、総合型選抜支援事業、その他教育事業に関する新規サービスの創出が見込めると判断し、業務提携契約に至った。

業務提携の内容は総合型選抜支援事業、その他教育事業に関する新規サービスの共同開発。