北海道立高入試、2028年度から内申書の「出欠の記録」を削除へ 道外受入れ枠の拡大も推進

 北海道教育委員会は3月30日、2027年度(令和9年度)北海道立高等学校入学者選抜の日程と、入試改善の基本方針を公表した。一般入試の学力検査は2027年3月3日に実施され、合格発表は3月16日に行われる。また、大きな変更点として、2028年度(令和10年度)入試から個人調査書(内申書)の「出欠の記録」欄を削除する方針が示された。

 日程の詳細については、推薦入試の面接を2027年2月9日、一般入試の学力検査を3月3日、追検査を3月10日に実施する。今回の改善方針では、道外からの入学者受入れ拡大も柱の一つに据えられた。2027年度入試から「道外受入れ枠」を拡大する実証事業を導入し、積極的に取り組む高校を特例校に指定する計画だ。
 注目される個人調査書の様式変更については、すでに2026年度入試の実施要項において「出欠の記録を選抜資料として使用しない」と明記されたことを踏まえた措置となる。選抜に必要な事項のみを記載すべきという観点から、2028年度入試より当該欄を完全に削除し、入試事務手続きの簡素化を図る。
 このほか、連携型中高一貫教育に準じる教育を行う義務教育学校と高校の間でも、道教委との協議を経て連携型入学者選抜を実施できるよう対象校を拡大する。さらに、2027年度入試からは連携中学校の生徒の進路動向に基づき、連携型推薦入試の実施可否を柔軟に判断できるよう要件を緩和するなど、地域の実情に合わせた制度改善を進めていく。

■2027年度北海道立高等学校入学者選抜日程
推薦入学面接日:2027年2月9日(火)
学力検査日:2027年3月3日(水)
追検査日:2027年3月10日(水)
合格発表日:2027年3月16日(火)

中央高等学院、東京ヴェルディと2026年も提携継続 18年目の教育連携へ

 中央高等学院を運営する株式会社ディー・エヌ・ケーは17日、東京ヴェルディと2026年シーズンのコーポレート・パートナー契約を締結したと発表した。協賛は2009年から続いており、今年で18年目となる。両者はこれまで、学業とサッカー競技の両立を支援する「ヴェルディS.S.中央高等学院 サッカーコース」を共同運営してきた。高校卒業資格取得に向けた学習を進めながら、専門的なサッカー指導を受けられる環境を整えている。

 このほか、スポーツイベント「GREEN DAY」や、生徒が試合運営をボランティアで支える「ありがとうプロジェクト」など、教育とスポーツを掛け合わせた取り組みも継続して実施している。中央高等学院は、通信制高校に通う生徒への学習支援や進路指導を行うサポート校として展開。個別カウンセリングや体験型学習に力を入れており、大学進学率は約70%としている。現在は吉祥寺、池袋、原宿、横浜、千葉、大宮、名古屋の7拠点で校舎を運営する。近年、通信制高校やサポート校では、学び直しや多様な進路支援に加え、スポーツ・芸術・eスポーツなど専門分野と学業を両立できる教育モデルが広がっている。今回の契約更新も、そうした実践型キャリア教育の一例といえそうだ。

留学生の就活支援へ新教材 明光キャリアパートナーズ、面接・ES対策本を発売

 株式会社明光キャリアパートナーズは16日、日本での就職を目指す留学生向け書籍『留学生向けふりがな付き 就職活動のための日本語表現基本テキスト』を発売した。日本特有の就職活動に必要な知識や表現を一冊にまとめ、留学生の就職活動を後押しする狙いだ。同社は、学習塾明光義塾を展開する株式会社明光ネットワークジャパンの子会社。外国人材の就職支援やキャリア形成支援を手掛けている。

 近年、日本企業への就職を希望する外国人留学生は増加しているが、日本独自の就職活動スケジュールや、エントリーシート(ES)、履歴書、面接で求められる敬語表現などに戸惑うケースも多い。こうした課題を受け、同社が運営する「明光就職塾」などで培った指導ノウハウを教材化した。書籍は、日本語能力試験(JLPT)N2程度の学習者を想定し、全編にふりがなを付与。就活準備、自己分析、ES作成、履歴書、メール文面、面接マナーまで、就職活動の流れに沿って学べる構成とした。また、単なる表現例の紹介にとどまらず、「なぜその行動が必要か」「どうすれば相手に伝わるか」といった背景や考え方まで解説している点も特徴という。自学自習だけでなく、大学や専門学校のキャリア授業での活用も想定している。少子化に伴い国内人材の確保が課題となる中、企業の外国人採用ニーズは拡大している。留学生の就職支援は、高等教育機関にとっても重要テーマとなっており、今回の教材発売はその受け皿整備の一環として注目されそうだ。

私大志願者数、桜美林大が増加数トップ

 2026年度私立大学入試で、志願者数の増加が最も大きかったのは桜美林大学だった。前年から2万3132人増え、5万2796人となった。学部再編や入試方式の見直し、年内入試拡大の反動などが背景にあるとみられる。

 増加数2位は日本大学で1万9670人増の11万1902人。3位は近畿大学で1万7263人増の17万4789人となり、大規模総合大学の人気の強さが際立った。

 4位は摂南大学で1万4707人増。前年比234.1%と上位20校の中で最も高い伸び率となった。5位は芝浦工業大学で1万4649人増となり、理工系人気の継続を示した。

 代々木ゼミナールのWebサイトでは、私大の出願状況や志願者数上位30校、志願者数増加上位20大学などを掲載している。各大学ごとの志願状況も確認できる。

【訂正】4月17日に掲載いたしました「2026年度私立大学入試、武蔵大など6大学で志願者が1000人以上減少 代ゼミが調査結果を公表」におきまして、大正大学の2026年度入試における志願者数に誤りがございました。

正しい内容は以下の通りです。

誤:志願者数 6,879人(前年差 ▲1,065人)
正:志願者数 8,578人(前年差 +634人)

誤記によりご迷惑をお掛けしました方々に、この場を借りて深くお詫び申し上げます。

未就学児のデジタル利用「毎日1時間」が主流 保護者の最大懸念は“考える力の低下”

 株式会社ア・ル・クは16日、2歳から7歳の子どもを持つ保護者を対象に実施した調査結果を公表した。デジタル機器の利用が日常化する中、子どもの「思考力低下」への懸念が強まっている実態が明らかになった。

 調査によると、子どもがスマートフォンやタブレットを「毎日」利用している割合は48.4%に上り、1回あたりの利用時間は「1時間程度」(29.0%)や「2時間程度」(23.8%)が中心となった。多くの家庭で「毎日1時間以上」のデジタル視聴が定着していることがうかがえる。こうした状況について、保護者が最も懸念している点は「自分で考える力が育たなくなる」(38.3%)だった。次いで「共感力が育ちにくい」(14.2%)、「判断・選択の機会が減る」(12.8%)が続き、受動的なコンテンツ接触が子どもの内面的成長に与える影響を不安視する声が多く見られた。

 一方で、AI時代に必要な能力としては「思考力・判断力」(57.6%)が突出。単に情報を得るだけでなく、その意味を読み解き活用する力の重要性が認識されている。また、日常生活における課題として「言うことを聞かない」(36.9%)、「行動の切り替えができない」(31.8%)、「集中が続かない」(29.4%)といった行動面の悩みも浮上。背景には、動画視聴など受動的な刺激への依存が、自己制御力や主体的判断の発達に影響している可能性が指摘されている。こうした課題への対応として、約8割の保護者が「運動や身体活動と集中力・行動の切り替えは関係がある」と回答。さらに約7割が、運動や遊びを通じて思考力や判断力を育む外部プログラムへの参加意向を示した。

 同社は、デジタル時代においては利便性の高いツールの活用と並行し、身体を使った能動的な体験の重要性が高まっていると指摘。今後はスポーツと探究を組み合わせた教育プログラムを通じて、子どもの主体性や自己制御力の育成を支援するとしている。

コンピュータ教室向け新ソフト「SKYMENU Pro 2026」7月発売へ ICT活用授業を支援

 Sky株式会社は16日、コンピュータ教室での学習活動を支援するソフトウェア「SKYMENU Pro 2026」を開発し、2026年7月に発売すると発表した。教育現場では、GIGAスクール構想のもと、1人1台端末の整備が進み、ICTを活用した学びが広がっている。一方で、コンピュータ教室には、個別端末では実現しにくい協働的な学習や高度なICT活用を支える場としての役割が求められている。「SKYMENU Pro 2026」は、こうした環境を背景に開発された学習支援ソフトで、教員による学習者端末の一括管理や操作、校内ネットワークを通じた遠隔確認など、コンピュータ教室全体の運用を支援する機能を備える。ユーザーIDの一括登録や進級時のデータ処理などにも対応し、教員の業務負担軽減にもつなげる。

 Sky株式会社は、従来から提供してきた「SKYMENU」シリーズの技術を基盤に、ICTを活用した授業環境をより使いやすくすることで、児童生徒が主体的に学べる環境づくりを支援するとしている。販売は全国の教育機関向けに代理店経由で行い、小中高校や大学での導入を想定。価格はオープン価格としている。

年内入試「面接必須化」に賛成7割 地域差と現場負担に課題も

 河合塾は15日、総合型・学校推薦型選抜(いわゆる年内入試)における面接必須化について、高校・大学教職員を対象に実施した緊急アンケートの結果を公表した。全体の約7割が賛成とする一方、地域によって意見に差が見られた。

 アンケートは、文部科学省が2028年度からの制度見直しとして面接必須化を検討しているとの報道を受け、4月3日から12日にかけて実施。全国の高校・中等教育学校、大学教職員196人が回答した。

 結果は、高校教職員の74%、大学教職員の66%が賛成と回答。志望動機や学習意欲などを多面的に評価するという、総合型・学校推薦型選抜の本来の趣旨に合致する点が支持理由として挙げられた。一方、反対意見も約3割に上り、とくに西日本で多く見られた。近畿地区では高校教職員の34%、大学教職員の58%が反対と回答しており、地域差が浮き彫りとなった。主な懸念は、面接実施に伴う学校側の負担増だ。

 河合塾教育研究開発本部 近藤治主席研究員は、現状でも多くの大学で面接は実施されているため、制度変更の影響は限定的としつつも、短時間で形式的に行われる面接の増加に懸念を示した。受験生の混乱を避けるためにも、丁寧な運用と十分な準備が求められるとしている。

 年内入試を巡っては、選抜の公平性や評価方法の在り方が議論されており、今回の面接必須化の動きが今後の入試制度にどのような影響を与えるか注目される。

千葉県内の高校で初導入 東京学館高、「7つの習慣J®」で主体性育成へ

 株式会社FCEは14日、同社が提供する教育プログラム「7つの習慣J®」が、東京学館高等学校(千葉県酒々井町)に2026年4月から導入されると発表した。千葉県内の高校での導入は今回が初めてとなる。「7つの習慣J®」は、7つの習慣をベースに中高生向けに体系化された教育プログラムで、主体性や協働性などの非認知能力の育成を目的とする。これまでに全国約100校で採用され、延べ36万人以上が受講している。同校では、日々の学習や部活動に取り組む姿勢は見られる一方で、目標設定や自己評価といった内面的成長を支える仕組みの強化が課題となっていた。こうした背景から、主体性や自律性を「行動習慣」として定着させる同プログラムの導入を決定した。

 東京学館高は「協働力」「思考力」「メタ認知力」など7つの力からなる独自の教育方針「7つのリソース」を掲げており、「7つの習慣J®」はこれらと高い親和性を持つ点も評価された。導入後は、高校1年生の「総合的な探究の時間」で活用し、主体的に学ぶ姿勢の育成を図る。同校の鈴木芳弘校長は「環境は変えられなくても自分の反応は変えられる。自ら目標を描き、行動を選択する力を育てたい」とコメント。今後は同プログラムを学校文化として定着させ、生徒主体の教育活動の深化を目指すとしている。

「自信」を数値化 全教研が独自診断導入、生徒の主体性育成へ

 株式会社全教研は14日、生徒の「自信」を数値化する独自ツール「自信度診断シート」を2026年度の新学期から導入すると発表した。学力向上だけでなく、自己肯定感や挑戦意欲といった“心の原動力”に着目し、個別最適な指導につなげる狙いだ。同社は北部九州を中心に81教室を展開する地域密着型の学習塾。受験競争の激化により、生徒が結果やできない点に意識を向けやすく、自信を失うケースが増えていることを背景に、「生徒が自信を持てる塾」を掲げた教育改革を進めている。

 新たに導入する「自信度診断シート」は、20の設問に対する4段階評価をもとに、生徒の状態を80点満点で数値化する仕組み。評価指標は「挑戦する自信」「努力できる自信」「自分を認める自信」「自分をコントロールする自信」の4項目で構成される。診断結果に応じて、スモールステップの学習設計や言語化による成長の可視化、コーチング型の声掛け、学習計画の伴走支援などを行う。同社の調査では、在塾生の約85%が「成果が見えることで自信がついた」と回答。日常的な声掛けや承認といったコミュニケーションも、自信形成に寄与していることが確認されたという。保護者からも「自ら机に向かうようになった」など、学習姿勢の変化を評価する声が寄せられている。同取り組みは、春期講習に参加していない小学生(4〜6年)および中学生を対象とした無料体験授業とあわせて実施。診断とフィードバックを通じて、生徒の内面的成長を可視化し、学力指標に加えた新たな評価軸として保護者にも共有する。

 全教研は今後、「自信度診断シート」を軸にした指導体制を強化し、生徒が自ら学び続ける力の育成を目指すとしている。

京進グループとLangGeniusが4月より協業開始

 株式会社京進 と、AI開発プラットフォーム「Dify」を手がける 株式会社LangGenius は4月、教育・介護分野におけるAI活用の推進に向けて協業を開始した。

 両社は、京進グループが展開する学習塾や介護施設などの現場にAIを導入し、業務効率化とサービス品質の向上を図る。具体的には、面談の音声を自動で文字起こし・分析・要約するツールや、社内マニュアルに基づき問い合わせ対応を自動化する仕組みの開発を進める。

 AI基盤には、プログラミング不要でAIツールを構築できる「Dify」の企業向けプランを採用。ログイン管理や操作履歴の記録などの機能を活用し、安全性を担保した運用体制を整える。加えて、LangGeniusによる技術支援や研修を通じて、現場スタッフが自らAIツールを開発・活用できる体制の構築も目指す。

 京進は学習塾や保育、語学、介護など幅広い事業を展開しており、グループ全体で約7,000人の従業員を抱える。今回の取り組みは、こうした現場に蓄積された運営ノウハウと、AI技術を組み合わせることで、教育・介護分野のデジタル化を加速させる狙いがある。

 両社は今後、現場での活用事例を拡大し、業務効率化と利用者へのサービス向上の両立を図るとともに、教育や介護業界全体へのAI活用の波及を目指すとしている。