浜学園の寄附で京大に「教育脳科学講座」設置 学習メカニズム解明へ

 学習塾を展開する浜学園(本社・兵庫県西宮市)は4月30日、同社の寄附により、京都大学大学院医学研究科に寄附講座「教育脳科学講座」が2026年4月1日付で設置されたと発表した。同講座は、神経科学の知見と科学的手法に基づき、最先端の脳計測・解析技術を活用して、学習や教育の基盤となる脳のメカニズム解明を目指す。教育分野と医学研究を横断することで、エビデンスに基づく教育の質向上につなげる狙いがある。

 設置の背景には、知識や技能といった認知能力に加え、挑戦する力ややり抜く力といった非認知能力の重要性の高まりがある。浜学園では従来から学力向上に加え、こうした非認知スキルの育成にも注力しており、「最上の学びで、社会の伸びしろに挑む力を育てる」とのミッションのもと、今回の寄附に至ったとしている。今後は、講座の研究成果を広く社会に還元するとともに、科学的根拠に基づく教育モデルの構築を進める。浜学園は、新たな学びの可能性の創出と次世代人材の育成基盤の強化につなげたい考えだ。

大学生の仕送り、6割が据え置き 物価高でも生活費平均3.3万円にとどまる

 株式会社DeltaXは4月30日、同社が運営する塾選びサービス「塾選」による保護者調査の結果を公表した。物価上昇が続く中でも、大学生への仕送り額について「増額していない」とする家庭が63%に上り、家賃を除く生活費の平均は月3万3450円だった。調査は、大学生の子どもを持つ保護者100人を対象に2026年3月に実施したもの。物価高への対応については、「増額を検討している」が26%、「実際に増額した」は6%にとどまり、多くの家庭が仕送り額を据え置いている実態が浮かんだ。一方で、食費や光熱費の上昇により、子どもの生活負担を懸念する声も寄せられた。

 家賃を除いた仕送り額は「3万円台」が24%で最多、「2万円台」が22%と続き、全体の約半数が月2〜3万円台に集中した。平均額は3万3450円。これに対し、家賃を含めた仕送り総額の平均は約7万6000円で、「8〜9万円台」が最も多かった。また、家賃の支払い方法については「保護者が直接振り込む」が62%と過半数を占め、生活費とは分けて管理するケースが主流となっている。生活費が不足した場合の対応としては、「アルバイトで補う」との回答が88%に達した。子どものアルバイトについては「学業に支障がない範囲であれば問題ない」とする保護者が73%を占め、一定程度の就労を前提に家計設計がなされていることがうかがえる。仕送りに関する悩みとしては、「金額の妥当性」や「お金の使い方」が多く挙がった。これに対し、家計簿アプリなどで支出を共有するほか、「生活費は仕送り、娯楽費は自己負担」といったルールを設けるなど、家庭内での線引きを重視する傾向も見られた。

 同社は、大学生への仕送りについて「生活費は最低限を支え、不足分はアルバイトで補う」設計が主流だと分析。物価高の影響下でも、各家庭が家計とのバランスを踏まえた対応を取っているとしている。

世界の大学生と学ぶ1週間 高校生向け合宿、参加者募集

 一般社団法人HLAB(東京都世田谷区)は、国内外の大学生と高校生が1週間にわたって寝食を共にする教育プログラム「HLAB サマースクール」を東京都と宮城県女川町の2地域で開催する。現在、参加を希望する高校生を募集している。
 このプログラムは、多様な背景を持つ若者が互いに学び合う場の創出を目的としている。本年度は、東京大学や京都大学などの国内大学から61名、ハーバード大学やオックスフォード大学などの海外大学から27名、計88名の学生がメンターとして参加する。参加者は、国境や世代を超えた身近なロールモデルである「ピア」との対話や共感を通じて、自らの将来を主体的に考える力を育む。
 期間中は、少人数制のセミナーでリベラル・アーツを学ぶほか、社会の第一線で活躍するゲストを招いた講演や、対話を中心としたワークショップなどが実施される。共同生活を通じて、他者と協働する力や多様性を受け入れる姿勢を養う。
 HLABという名称には、人的交流の拠点となる「House(寮)」と、境界を越えるリベラル・アーツを意味する「Liberal Arts beyond Borders」の頭文字が込められている。事業は2011年に開始され、今年で16年目を迎える。
 参加申し込みの一般締め切りは6月14日まで。オンラインや対面での説明会も、4月30日から6月にかけて順次行われる。

■【募集日程】
https://h-lab.co/summer-school/apply/
4月26日(日) :応募受付開始
5月18日(月)23:59:Early Action (早期締切)
6月 4日(木)   :合格者発表(予定)
6月14日(日)23:59:Regular Decision (一般締切)
7月 3日(金) :合格者発表(予定)
※合否にかかわらずメールにて結果をご連絡いたします。
※いずれも日本時間(JST)となります。

■【説明会日程】
お申し込みはこちらから:https://hlab.peatix.com
4月30日(木)20:00〜21:00:全国説明会 @オンライン
5月 9日(土)10:00~11:30: HLAB 2026 MIYAGI-ONAGAWA サマースクール 対面説明会
5月20日(水)20:00〜21:00:全国説明会 @オンライン
6月12日(金)20:00〜21:00:全国説明会 @オンライン

探査機ボイジャー1号が観測装置を停止 寿命延長に向けた改修へ

 NASA(米航空宇宙局)の深宇宙探査機「ボイジャー1号」は、限られた電力を節約するために科学観測装置の一つである「低エネルギー荷電粒子観測装置(LECP)」の電源を停止した。この措置は、地球から最も遠く離れた場所で運用されている同探査機の寿命をさらに延ばすための苦渋の決断である。同様の停止措置は、2025年3月にボイジャー2号でも実施されていた。

 1977年に打ち上げられた両探査機は、それぞれ木星、土星、天王星、海王星のフライバイ観測を支援するための10種類の装置を搭載し、当初の予定寿命である5年を大幅に超えて稼働し続けている。現在、ボイジャー1号は地球から約254億キロ、ボイジャー2号は約213・5億キロの距離にあり、太陽圏の外で運用されている唯一の探査機となっている。探査機を稼働させる放射性同位体熱電発電機(RTG)からは毎年推定4ワットの電力が失われ続けており、技術者たちは燃料ラインの凍結などのリスクを避けつつ、極めて困難な電力のバランス調整を求められている。
 今後、運用チームは「ビッグバン」という愛称で呼ばれる大規模な電源切り替えの改修作業を計画している。これは一部の電源をオフにし、消費電力の少ない代替装置をオンにすることで、探査機の熱を保ちながら観測を継続する試みだ。この改修は2026年5月から6月にかけてボイジャー2号で試験され、成功すれば7月にはボイジャー1号でも試行される予定となっている。この計画が成功すれば、ボイジャー1号が飛行開始から50周年の節目を迎えられるだけでなく、停止したLECPを再起動して星間空間の驚くべき発見を継続できる可能性も期待されている。

私立大志願者数は前年比9%増の360万人 共通テスト利用やセット出願が増加の要因

 駿台予備学校は4月、2026年度の私立大学入試状況に関する分析結果を発表した。全私立大学の志願者数は、前年度と比較して約9%増の360万人前後となる見込みだ。一般選抜においては、大学独自の一般方式と共通テスト利用方式のいずれも志願者が増加しており、受験生の併願意識の高まりが鮮明となっている。

 同校が集計した私立231大学の一般選抜志願者数は、約312万人(前年度対比指数109)に達した。この増加の背景には、受験生の併願費用を抑える軽減制度の普及や、一度の出願で複数の選抜方式に登録できる「セット出願」の導入拡大といった、大学側の募集戦略が奏功していることが挙げられる。
 方式別の動向をみると、共通テスト利用方式において、成績中下位層での敬遠傾向は見られるものの、国公立大学を第一志望とする層を中心に併願校を増やす動きが目立った。さらに、新規に同方式を導入する募集単位が増えたことも、全体の志願者数を押し上げる要因となったという。大学入試のデジタル化や制度の複雑化が進む中で、志願者数の増加は私立大学間の競争がさらに激化していることを示唆している。

音楽が橋渡しする文化外交 阪大で5月19日に講演会 指揮者の大井氏が登壇

 大阪大学公認の学生団体である大阪大学国際問題研究会(SWADOM)は、2026年5月19日に、同大学豊中キャンパスで講演会を開催する。講師には国際的に活躍する指揮者でピアニストの大井駿氏を迎え、「音楽家に学ぶ文化外交・民間外交と国際情勢」をテーマに議論を深める。
 今回の企画は、国際情勢が緊迫し、政府間の外交が難航する中で、文化や芸術、民間交流を用いた「ソフトパワー外交」に着目したものだ。昨年の大阪・関西万博で見られた各国パビリオンでの文化交流などを背景に、外交の新たな選択肢を提示する。
 講師の大井氏は東京都出身で、フランス、ドイツ、オーストリア、スイスの音楽大学や大学院を卒業、修了した。2022年のひろしま国際指揮者コンクールで1位、2025年のハチャトゥリアン国際コンクール指揮部門で2位を収めるなど、国際的に高い評価を得ている。国内外の主要なオーケストラと共演するほか、昨年の万博ではオーストリアパビリオンでの演奏を担当した。また、福井県の武生国際音楽祭で3年連続の指揮を務めるなど、地域に根差した民間外交の現場にも携わっている。
 講演では、音楽が歴史的に外交で果たした役割のほか、冷戦やウクライナ侵攻といった具体的な情勢と音楽の関わりについて触れる。大井氏自身の欧州などでの活動経験に基づき、音楽を通じた相互理解や民間外交の在り方について解説が行われる予定だ。
 開催時間は18時30分から20時まで。会場は大阪大学豊中キャンパスのサイエンス・コモンズだが、オンラインでの参加も可能なハイブリッド形式で実施される。定員は対面が最大80人程度、オンラインが最大300人程度となっており、いずれも先着順で事前の申し込みが必要である。同研究会の代表を務める小松悠生氏は、国際的に活躍しながら地域にも密着した活動を展開する大井氏の視点から、学生が多くの学びを得ることに期待を寄せている。

■概要
日時:2026年5月19日(火) 18:30~20:00
会場:大阪大学豊中キャンパス サイエンス・コモンズ スタジオA(全学教育推進機構実験棟1F) オンライン会場あり
実施形式:講演+質疑応答(対面とオンラインのハイブリット方式)
主催:大阪大学国際問題研究会(大阪大学公認課外活動団体)
参加者:大阪大学の学生・教職員最大80名程度(対面)
    オンライン配信最大300名程度(学外の方歓迎) 
    ※原則先着順。
申込み先
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdPYeOeI2XxuyrCvNUd5Zt7LFHjhEz-GxCFi6VetlMkuesnog/viewform

日本式算数アプリ、インドネシアの小学校で試験導入

 教育事業を展開する株式会社Mathmaji(東京都渋谷区)は、自社が開発した算数学習アプリ「Mathmaji」を、インドネシアのスラウェシ州マカッサル市にあるイスラム教系私立校「Sekolah Qur’an Savaty」に試験的に導入した。同国の初等教育施設で同アプリが利用されるのは初めてとなる。
 アプリは、日本の学習指導要領を基にした独自のカリキュラムを採用しており、算数を学びながら実用的な英語も習得できるのが特徴だ。インドネシア政府は国家戦略として科学・技術・工学・数学を重視するSTEM教育の強化と英語教育の充実を掲げている。同校は、算数を通じて生きた英語を学べる点を評価した。
 アプリの内容は、図表やアニメーションを用いた1回5分程度の短いレッスンで構成されている。質問に回答すると即座にフィードバックが返ってくる仕組みで、学習を定着させるための計算ゲームなども備える。米国では既に72000件を超えるダウンロード実績がある。
 Mathmajiはこれまで同国の高等職業教育機関などで採用されていたが、今回の小学校での試行を通じて、日々の学習への最適な組み込み方法や、生徒の意欲を高める仕組みを検証する。この成果を基に、同国での初等教育市場への本格的な展開を目指す方針だ。

全国732大学の入試結果が公開 国立大医学部や私立文系学部で高倍率が目立つ

 旺文社の入試情報サイト「大学受験パスナビ」は、全国732大学の2026年度入試結果(倍率)を公開した。同サイトでは偏差値や入試科目に加え、合格最低点などの詳細なデータを、都道府県や学部学科ごとに検索することが可能となっている。
 国立大学の動向をみると、東北大学の一般選抜では理学部が5・4倍で最も高く、次いで経済学部が4・4倍となった。東北地方の他大学では、秋田大学医学部の9・6倍、山形大学医学部の5・8倍など、依然として医学部が突出した高倍率を維持している。また、公立大学では東京都立大学の理学部が6・2倍、大阪公立大学の工学部が5・8倍を記録し、都市部の公立校への根強い人気がうかがえる。

 私立大学においては、青山学院大学の経済学部が6・7倍と高い水準を示した。関西圏では、関西大学の商学部や経済学部が5倍を超える一方で、理工系学部は3倍前後にとどまるなど、学部間での人気に開きが見られた。これらのデータは、志望校選びだけでなく、共通テストの得点率や合格最低点と照らし合わせることで、より精度の高い受験対策に活用されることが期待されている。

英名門ゴードンストウン日本校、和歌山でSDGs実践の夏季講座 2027年開校に先駆け

 英国のチャールズ3世国王の母校として知られる名門パブリックスクール「ゴードンストウン」の日本校であるゴードンストウン・ジャパン(代表・根岸正州)は、2026年8月に和歌山県内で次世代リーダー育成プログラム「インパクト・チャレンジ・サマー2026」を開催する。2027年夏の和歌山キャンパス開校に先立つ教育事業で、知識の習得にとどまらず持続可能な開発目標(SDGs)を社会に実装する力を養う。
 対象は10歳から14歳で、プログラムは2期にわたって実施される。第1期は8月2日から7日、第2期は8月15日から20日の日程となっている。主な内容は、和歌山県・友ヶ島での海洋プラスチック問題解決に向けた調査や、ヒマラヤ地域の困窮家庭を支援する社会起業モデルの構築などである。
 選抜されたチームは実際にネパールへ渡航し、自ら考案したアイデアを現地で実行する。単なる体験型の学習にとどまらず、現実の社会課題に対して具体的な価値を創出することを目的としている。
 ゴードンストウンは1934年にスコットランドで創設された。学業、野外活動、奉仕活動を柱とした人格教育で世界的に知られ、チャールズ3世国王や故フィリップ殿下も輩出している。同校が提唱する教育モデルは、世界中のインターナショナルスクールが加盟する「ラウンドスクエア」の基盤にもなっている。
 日本校の初代校長を務めるナターシャ・デンジャーフィールド氏は、生徒が将来のために準備するだけでなく、今この瞬間から社会に価値を生み出す経験を重視する方針を示している。こうした実践的な教育経験が、未来のリーダーにとって重要な財産になると考えている。

■Impact Challenge Summer 2026 プログラム実施概要
名称:インパクト・チャレンジ・サマー2026
日程:
第1期:2026年8月2日(日)〜8月7日(金)
第2期:2026年8月15日(土)〜8月20日(木)
開催地:和歌山県内
対象:10歳〜14歳

東京理科大の高校別合格者数ランキング 千葉勢が上位を席巻、キャンパス立地が影響か

 大学通信が順次公開している2026年度入試の大学合格者高校別ランキングにおいて、東京理科大学の一般選抜合格者数で千葉県立船橋高校が1位(240人)となったことが分かった。続く2位には市川高校(230人)、3位には埼玉県の栄東高校(218人)がランクインし、上位3校を千葉・埼玉の有力校が占める結果となった。

 4位以下のランキングをみても、渋谷教育学園幕張(214人)、東邦大学付属東邦(208人)、東葛飾(200人)、県立千葉(191人)と千葉県の高校が上位10校のうち6校を席巻している。この背景には、同大学の野田キャンパス(千葉県野田市)や葛飾キャンパス(東京都葛飾区)が、千葉・埼玉・茨城方面からのアクセスに極めて優れているという立地条件が、受験生の志望動向に強く影響しているものとみられる。
 4月10日に発表された確定データによると、同大学の2026年度入試は志願者6万511人に対し、合格者は1万8503人で、倍率は3・3倍であった。11位以下には東京都の日比谷や西、開成といった全国屈指の進学校も名を連ねているが、最上位層の顔ぶれからは、通学圏内の優秀な生徒層を確実に集めている実態が浮き彫りとなった。
 大学通信のWebサイトでは、全国のおもな国公私立大学の2026年度合格者高校別ランキングを載せている。