複数ドローンで思考力育成 HDL、授業モデル公開 導入後の発展重視へ

 ドローン教育事業を手がけるHDL合同会社は4月10日、教育用ドローンCoDrone EDUを活用した学校向け授業モデル「複数ドローン授業〈ドローンショー発想〉」を公開した。ドローン教育において、導入時の体験にとどまらず、その後の学習の広がりを重視する新たな選択肢として提案する。

 同モデルは、複数のドローンの動きをブロック形式で設計し、シミュレーターで検証したうえで、Pythonコードとして実機に反映する一連の流れを体系化したもの。単体操作にとどまらず、動作の順序設計や役割分担、全体構成を考えるプロセスを通じて、論理的思考力や問題解決力の育成を狙う。

 学校現場ではドローン活用が広がる一方、「操作体験で終わる」といった課題も指摘されている。同社は、既存の導入校に対しては授業の高度化を、導入検討校に対しては継続的な学習展開を見据えた教材選定の重要性を訴える。

 また、教員向けマニュアルを整備し、授業設計から実施、振り返りまでを一体で支援する点も特徴とした。成果が動きとして可視化されるため、評価や発表活動にもつなげやすいという。

 同社は今後、ドローンを単なる体験教材にとどめず、継続的な学びへ発展させる教育モデルの普及を進める方針だ。

a.school 探究人材育成講座「探究PLAYers!」刷新 3講座体系へ再編、法人支援も本格化

 探究学習事業を手がける株式会社a.schoolは4月7日、探究ファシリテーター養成講座「探究PLAYers!」を全面リニューアルしたと発表した。新講座の開設と講座体系の再編により、受講者の多様なニーズに対応するとともに、法人向け支援を本格化する。

 新たに開設した「教養講座」は、探究学習を理論や他分野の知見から捉え直す単発型の講座。国際バカロレアやイエナプラン、デザイン思考、認知科学などをテーマに、平日夜に開催する。入門者から実践者まで幅広い層の参加を見込む。

 既存講座も見直し、基礎を学ぶ「入門講座」、現場での実践力を高める「実践講座」とあわせ、「入門・教養・実践」の3講座体系に再編。経験や関心に応じて段階的に学べる構成とした。

 同講座はこれまで5年間で累計250人以上が受講し、高い満足度を得てきた。一方で、教育現場では探究学習の重要性が高まる中、指導者の育成や組織への定着が課題となっている。

 こうした背景を踏まえ、同社は学校や民間教育事業者などを対象とした法人向け支援も強化。研修や組織開発支援を通じて、個人のスキル習得にとどまらず、組織全体に探究文化を根付かせる体制づくりを後押しする。

 探究学習の普及が進む中、人材育成と組織変革を一体で支援する取り組みとして注目されそうだ。

東大発AI教育塾「ミライ式」、FCオーナー公募開始 異業種からの参入拡大へ

 AIを活用した教育事業を手がける株式会社TricoLogicは4月8日、学習塾「ミライ式」のフランチャイズ(FC)加盟オーナーの一般募集を開始したと発表した。これまで紹介制に限定していたが、異業種からの参入実績が積み上がったことを受け、初めて広く公募に踏み切る。

「ミライ式」は、東京大学の研究室発のAIスタートアップが展開する学習塾で、「考える力」と学力向上の両立を掲げる。全科目のプリント学習に加え、意見発表などを通じて思考力を育成するカリキュラムが特徴で、大阪を中心に約15教室を展開している。

 今回のFC募集では、製造業や不動産業、建設関連など教育業界以外からの参入も想定する。運営を本部に委託できるモデルも用意し、本業と並行した事業展開を可能とする。

 同社はまた、AIを活用した業務効率化や研修プログラムを提供し、オーナー企業の生産性向上にもつなげる方針。教室を地域の学びの拠点と位置づけ、コミュニティ形成や企業の採用力向上といった副次的な効果も見込む。

 代表の西尾彰将氏は「AI時代には課題解決そのものよりも、何を実現したいかという意思が重要になる。理念に共感するパートナーとともに、教育の価値を全国に広げたい」としている。

 同社はこれまで、小学館集英社プロダクションとの連携や、自治体・金融機関と協働したAI研修などを展開。教育と産業の接点を広げてきた。今回の公募を通じ、事業の全国展開を加速させる考えだ。

LINE WORKS、メジャーアップデートを実施。指定日時にメッセージ送信ができる「送信予約」機能を追加

 LINE WORKS株式会社は4月9日、同サービスのバージョン4.5をリリースし、指定日時にメッセージを送信できる「送信予約」機能を追加したと発表した。有償プラン(スタンダード、アドバンスト)の社内メンバー向けルームで利用できる。
 今回のアップデートは、勤務時間外の業務連絡を避ける「つながらない権利」への関心の高まりや、働き方の多様化を背景に開発された。従来は受信側が通知設定で対応する仕組みが中心だったが、新機能により送信側も配慮したコミュニケーションが可能になる。
 送信予約は、最短15分後から最大7日後まで、15分単位で送信時間を指定できる。1アカウントあたり最大10件の予約が可能で、リマインド通知や一斉連絡などへの活用を想定している。予約メッセージは送信時刻まで編集できる。
 同社は、拠点の分散化やシフト勤務の増加により、連絡タイミングの最適化が企業の課題になっていると指摘。従業員の心理的負担の軽減や労務リスクの低減と、業務連絡の確実性を両立する手段として本機能を位置付ける。
 LINE WORKSは、チャットや掲示板、カレンダーなどを備えたビジネス向けコミュニケーションツールで、スマートフォン中心の現場業務にも対応する点が特徴。富士キメラ総研の調査では、有料ビジネスチャット市場で国内シェア首位を維持しているという。

中学生の睡眠、年100時間不足 保護者の7割は「足りている」と認識にギャップ

 中学生の睡眠時間が推奨水準を下回る一方で、保護者の多くが「十分」と認識している実態が明らかになった。学習塾選びサービスを運営する株式会社DeltaXの調査で分かった。

 調査によると、中学生の平日の平均睡眠時間は7.56時間。厚生労働省が推奨する8~10時間と比べ、約26分不足している。1日あたりの差は小さいものの、平日ベースで換算すると年間で約100時間の不足に相当する。

 睡眠時間の分布では「8時間」が33%で最も多く、「7時間」が28%で続いた。全体として極端な短時間睡眠は少ないものの、8時間未満は55%に達し、半数以上が慢性的な睡眠不足の状態にあるとみられる。

 生活リズムを見ると、平日の就寝時間は23時前後、起床は6時台が中心。起床時間が学校により固定されるため、睡眠時間は就寝時間に大きく左右されている。

 一方、休日の平均睡眠時間は8.4時間と増加するが、起床時間の遅れにより生活リズムが後ろ倒しになる傾向も確認された。保護者の86%が「休日は平日より遅く起きてもよい」としており、平日の不足分を補う一方で、週明けの生活への影響も懸念される。

 こうした実態に対し、保護者の認識にはズレがある。「子どもの睡眠は足りている」との回答は、「十分」(24%)と「まあまあ」(47%)を合わせて約7割に達した。

 実際には推奨水準を下回る状態が続いているにもかかわらず、多くの家庭では問題視されていない状況が浮き彫りとなった。また、睡眠改善のために具体的な対策を講じている家庭は32%にとどまった。

 生活リズムの乱れの背景としては、スマートフォンやゲームの利用が挙げられる。保護者からは「使用時間が長くなりがち」「制限しても守られない」といった声が多く、夜間の利用が就寝時間の遅れにつながっているとみられる。

 対策としては、利用時間のルール設定に加え、「寝室に持ち込ませない」「アプリで使用制限をかける」など、家庭ごとにさまざまな工夫が行われている。

 今回の調査からは、中学生の睡眠不足が慢性的に続いている一方で、その深刻さが十分に認識されていない実態が明らかになった。起床時間の調整が難しい中で、睡眠時間を確保するには就寝時間を前倒しする必要がある。

 そのためには、夜間のスマートフォンやゲームの利用をどうコントロールするかが重要な課題となりそうだ。

アンケート調査概要
調査対象:中学生の子どもを持つ保護者(有効回答数100名)
調査時期:2026年2月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「中学生の生活リズム」に関する実態調査
https://bestjuku.com/shingaku/s-article/49763/

『LOVOT』が累計20冊の教科書・副教材・学校図書館図書に掲載

 LOVOTを開発するGROOVE X株式会社は8日、同製品が2026年度に新たに教科書や副教材など3冊に採用され、掲載教材数が累計20冊に達したと発表した。

 新たに採用されたのは、高校英語教科書「CROWN論理・表現Ⅰ」(三省堂)、小学校向け社会科資料集の付録ポスター(文溪堂)、学校図書館向け図書(ほるぷ出版)の計3点。小学校から大学まで、国語や社会、英語など幅広い教科で活用が広がっている。

 高校教材では、未来社会やテクノロジーを扱う単元の中で、人に寄り添うコミュニケーションロボットの事例として紹介。小学校教材では、AIの身近な活用例として掲載され、児童がテクノロジーと生活の関係を考えるきっかけとなる内容となっている。

「家族型ロボット」と位置付けられるLOVOTは、人に懐く、抱っこを求めるなど情緒的なインタラクションを特徴とし、教育分野に加え、医療・介護領域でも導入が進む。近年はメンタルケアやコミュニケーション促進といった観点からの活用も目立つ。

 教育現場では、AIやロボットを題材とした探究学習の重要性が高まっており、教材への掲載はその流れを反映した動きといえる。今後も、テクノロジーと人間の関係性を学ぶ素材として、ロボットの活用が一段と広がる可能性がある。

算数の勉強で悩みは少ない日本。しかし家庭環境により差 スプリックス6か国国際調査

 算数の学習に対する悩みは日本の子どもで比較的少ない一方、家庭環境による差が課題として浮き彫りになった。公益財団法人スプリックス教育財団が公表した国際調査で明らかになった。

 同財団が実施した「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子ども国際調査2025」は、日本、米国、英国、フランス、中国、南アフリカの6か国の小学4年生を対象に分析したもの。算数の学習における課題意識や計算力、家庭の社会経済的背景(SES)との関係を調べた。

 調査によると、日本の子どもは他国と比べて「算数の勉強で課題がある」と感じる割合が総じて低く、特に「何のために勉強しているのかわからない」とする回答は6.2%にとどまった。一方で、「覚えなければいけないことが多すぎる」「上手な勉強方法がわからない」といった回答は約3割に上り、暗記負担や学習方法に関する悩みが一定数存在する。

 計算力との関係では、各国共通で成績が低い層ほど課題を強く感じる傾向が確認された。日本では特に「覚える量が多すぎる」と感じる割合の差が大きく、計算力の低い層ほど暗記負担を強く認識していることが特徴的だ。

 さらに、日本では家庭の社会経済的背景による影響も顕著だった。世帯年収や教育費などをもとにしたSES別で比較すると、低所得層ほど「覚える量が多い」「勉強方法がわからない」といった課題を感じる割合が高く、他国に比べて差が大きい傾向が見られた。

 高SES層では課題意識が低く、算数を単なる暗記ではなく理解を伴う学びとして捉える機会が多い可能性が指摘される一方、低SES層では適切な学習方法や支援にアクセスしにくい状況が示唆される。

 同財団は、算数の学力向上には「暗記中心の学習からの転換」「わからない点を解消する力の育成」「学習方法の支援」が重要と指摘。特に家庭環境に左右されない学習機会の提供や、個別最適な支援の強化が必要だとしている。

 日本は基礎学力水準自体は高いとされるが、その内側では家庭環境による格差が広がっており、教育政策や現場での対応が問われている。

アルバイト時給、東西とも上昇続く 西日本は14カ月連続プラス

アイデムは4月7日、2026年3月のパート・アルバイト募集時の平均時給を発表した。東日本は1,283円、西日本は1,222円となり、ともに前年同月を上回った。特に西日本は14カ月連続で前年実績を上回り、上昇傾向が継続している。

東日本エリアは前年同月比55円増の1,283円。職種別では「専門・技術職」が1,419円で最も高く、「清掃・メンテナンス職」「事務職」「製造関連・ドライバー職」など主要6職種すべてで前年を上回った。関東4都県に限ると平均時給は1,310円で、東京都は1,347円と最も高水準だった。

一方、西日本エリアは前年同月比36円増の1,222円。6職種中5職種で上昇し、「販売・接客サービス職」や「飲食サービス職」などで伸びが目立った。関西3府県の平均は1,237円で、大阪府が1,259円とトップだった。

調査は求人サイト「イーアイデム」などに掲載された求人情報をもとに実施。東日本約9万件、西日本約3.6万件のデータを集計した。

人手不足を背景に、企業の採用競争は引き続き激しく、時給の底上げ圧力が続いている。特にサービス業や現場系職種では人材確保のための待遇改善が進んでおり、地域差はあるものの、全国的に賃上げの流れがアルバイト市場にも広がっている。

教学社、小論文対策にAI導入 「赤本AI」発売で自学自習を支援

 世界思想社教学社は4月6日、大学入試向け問題集「赤本」にAI機能を組み込んだ「赤本AIシリーズ」を発売した。小論文対策に特化し、受験生の自学自習を支援するのが狙い。

 小論文は明確な正解がないため自己採点が難しく、従来は書き方解説などインプット中心の学習に偏りがちだった。新シリーズでは、受験生が手書きした答案をスマートフォンなどで撮影すると、AIが内容を分析し、4つの観点別評価と10段階の総合評価を提示。改善点や良かった点を具体的にフィードバックする。

 これにより、従来は教員の添削に依存していたアウトプット学習を、自宅でも完結できる環境を整えた。学校現場では、小論文指導ができる教員不足や添削負担の大きさが課題となっており、負担軽減への効果も期待される。

 開発はみんがくの生成AI基盤「スクールAI」を活用し、予備校講師ら専門家の知見を反映。高校での実証実験を経て、AIの精度や使い勝手を高めた。

 第1弾として、人文・教育、社会科学、医歯薬系、看護・医療系の4分野を発売し、5月にはテーマ型・資料型も追加する予定。価格は各2750円。

 長年、大学別過去問で受験生を支えてきた大学赤本シリーズにAIを融合することで、同社はデジタル時代に対応した新たな学習体験の提供を目指す。

旺文社、学習アプリに一問一答機能 書籍連動でアウトプット強化

 旺文社は4月6日、学習アプリ「学びの友」に新機能「一問一答」を搭載したと発表した。参考書の掲載内容と連動したクイズ形式の演習が可能となり、インプットとアウトプットを一体化した学習環境を提供する。

 第1弾として、高校入試対策の定番シリーズである高校入試 でる順ターゲット(全6冊)に対応。英単語や数学公式、理科・社会などの頻出項目をもとに、3~5択形式の問題で理解度を手軽に確認できる。

 新機能は、通学中や就寝前などの「スキマ時間」での活用を想定。解答結果は自動記録され、誤答問題の復習や進捗管理もアプリ上で完結する。進捗率の可視化により、ゲーム感覚で学習継続を促す設計とした。

 同アプリは100冊以上の問題集に対応しており、自動採点や学習履歴の分析機能なども備える。基本利用は無料で、会員サービス「旺文社まなびID」と連携することで複数の学習サービスを横断的に利用できる。

 今後は対象を高校生・大学受験生向けにも拡大し、4月中旬には現代文や古文単語などの参考書にも対応する予定。