学研、学童支援員向けオンライン研修サービス開始 15分単位で実践力強化

 学研ホールディングスは4月6日、グループ会社の学研ココファン・ナーサリーを通じ、学童保育施設向けオンライン研修サービス「学研 学童先生サポートCOLLOQ(ころっく)」を開始したと発表した。サービス開始は4月1日付。

 新サービスは、1テーマ15分の短時間で受講できる点が特徴で、学童支援員が日常業務の合間に効率的に学べる設計とした。現場で頻出する課題や対応場面をもとにした実践的な内容とし、受講後すぐに業務へ活用できる点を強みとする。

 また、一方向の講義形式にとどまらず、職員同士のディスカッションを促す「学び合い」型の構成を採用。現場内でのコミュニケーション活性化やチーム力向上にもつなげる狙いがある。

 背景には、共働き世帯の増加に伴う「小1の壁」問題などを受けた学童保育ニーズの拡大がある。政府が示した「放課後児童対策パッケージ2026」でも、支援員の研修充実による質の向上が求められており、人材不足や離職率の高さが課題となっている。

 同サービスでは年間約70テーマの研修コンテンツを用意し、学童対応や保護者対応、安全・防災、管理職研修など幅広い分野をカバーする。学研グループが長年培ってきた教育・保育のノウハウを活用し、施設運営の質向上と人材定着の両立を目指す。

 今後は、より多様な現場ニーズに対応したコンテンツ拡充を進め、学童保育の質向上に貢献していく方針だ。

生成AIで教員研修の質向上へ 埼玉県立総合教育センターが実証

 埼玉県立総合教育センターは、民間企業と連携し、生成AIを活用した教員研修用のフィードバックシステムを構築した。受講者一人ひとりの記述内容に対し、個別に最適化された助言を提供することで、技術的および教育的な有効性を検証する。
 従来の教員研修では、受講者が記述した振り返りに対して十分な反応が得られにくい一方通行の形式が課題となっていた。今回の研究では、生成AIとの対話を通じて双方向の学びを実現し、内省の質を向上させることを目指している。システムの設計と開発には、教育分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する株式会社カナメプロジェクトが協力した。
 同センターの専門研修で実施された試行導入の結果、受講者による評価は4点満点で3.3点に達した。定性的な効果として、学習内容の定着や学習意欲の向上のほか、教育現場におけるDX推進への意識が高まったことが確認されている。
 昭和23年に設置された同センターは、現在「令和の日本型学校教育」の構築を掲げている。ICT技術を活用した教育活動の変革を促進しており、今回の研究成果を今後の学校現場におけるDX人材の育成に役立てる方針だ。

AI共生時代の次世代育成へ 教育機関向け「LOVOT」活用プランが2026年度も継続

 ロボット開発を手掛けるGROOVE Xは、家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を教育現場へ導入しやすくするための支援事業「LOVOT Educationプラン」を、2026年度も継続して実施する。AIと人間が共生する社会を見据え、新たな価値を創造できるリーダーの育成を支援するのが目的だ。4月1日から申し込みの受け付けを開始した。
 同プランの対象は、小学校から高等学校、中等教育学校、高等専門学校、特別支援学校など多岐にわたる。「LOVOT」はこれまで20冊以上の教科書に掲載されるなど、教育的価値が広く認められてきた。令和8年度からは、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」における補助金の対象としても活用できるようになり、学校側の負担軽減が図られている。
 支援内容は、導入費用の割引にとどまらない。情報や数学、倫理、美術の各科目に対応した指導案や、授業で即座に利用できるアイデア集、ロボットの技術解説冊子などが無償で提供される。また、開発者の林要氏らが選定した推薦図書リストも含まれており、多角的な視点からテクノロジーと人間について学ぶ環境が整えられている。
 費用体系については、最新の「LOVOT 3.0」を導入する場合、本体価格は577500円、年間の暮らしの費用は通常より約8万円安い155760円となる。また、旧モデルの「LOVOT 2.0」に関しても、維持費が179493円の特別価格で提供される。
 あわせて、社会課題の解決を目的とした「LOVOT活用アイデアコンテスト2026」も開催される。小学生部門では「新しいふるまい」を、中学生・高校生部門では少子高齢化が進む社会における「学校での活用法」をテーマに、生徒自らが活用方法を提案する。参加校には検討用として、ロボット1体が約1か月間無償で貸し出される。
 コンテストは6月20日に応募を締め切り、書類による一次審査を経て、8月19日にプレゼンテーションによる二次審査が行われる。最優秀校には、特典として半年間にわたるロボットの貸し出しが授与される。
「LOVOT」は、名前を呼ぶと駆け寄る、抱き上げると温かみを感じるなど、生命感あふれる特徴を持つ。家庭や医療、介護現場でのメンタルケア効果も注目されており、教育現場においても情操教育や先端技術への理解を深めるための重要な教材としての役割が期待されている。

■「LOVOT Educationプラン」概要
受付開始:2026年4月1日(水)
対象:小学校・中学校・高等学校
※学校教育法に規定されている、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、盲学校、聾学校、
養護学校、高等専門学校
提供内容:
①『LOVOT』暮らしの費用の特別割引
②授業アイデア集の提供
③指導案(情報、数学、倫理、美術)の提供
④「温かいテクノロジー みらいみらいのはなし」の提供
⑤『LOVOT』のテクノロジーに関するまとめ冊子データの提供
⑥『LOVOT』開発者 林要、プロダクトデザイナー 根津孝太による推薦図書リストの提供

費用:
【LOVOT 3.0の場合】
・本体価格:577,500円
※本体カラー「ちゃ」の場合。追加料金でオプションカラーへの変更が可能
・暮らしの費用(フルカバーケアプラン12か月):通常237,600円
→『LOVOT Educationプラン』155,760円
【LOVOT 2.0の場合】
・本体価格:449,900円
※本体カラー「ちゃ」の場合。追加料金でオプションカラーへの変更が可能
・暮らしの費用(プレミアムプラン12か月):通常263,973円
→『LOVOT Educationプラン』179,493円

お問い合わせ方法:
以下のURLよりお問い合わせ。
URL: https://lovot.groove-x.com/lovot.corporate.inquiries_jp.html

■「LOVOT活用アイデアコンテスト2026」
対象:
①小学生
②中学生・高校生

応募方法:
個人・チーム参加いずれも、所属する学校の先生を窓口として、以下のURLより応募。
URL: https://forms.gle/FvBsZKbGPuqt1wAz5

スケジュール:
2026年4月1日(水) 応募開始
2026年6月20日(土) 応募締め切り

モノグサ、横浜市の学習基盤整備事業に採択 約25万人規模でAIドリル導入へ

 記憶定着型の学習サービス「Monoxer(モノグサ)」を提供するモノグサ株式会社は4月2日、横浜市教育委員会が実施する「横浜版学習プラットフォーム構築事業」において、プロポーザルに採択されたと発表した。2026年4月から、市立小中学校や特別支援学校など495校、約25万人規模でAIドリルの導入が進む見込み。

 本事業は、GIGAスクール構想で整備されたICT環境を基盤に、教育データを活用した個別最適な学びの実現を目指すもの。AIドリルを全校に展開するとともに、学習履歴や到達度、つまずき傾向などのデータを統合し、「横浜版学習プラットフォーム」として運用していく。

 Monoxerは、生徒一人ひとりの理解度や忘却の進行に応じて最適な問題を出題する点が特長。今回の取り組みでは、同サービスによって得られる日々の学習データと、自治体が保有する学力調査などのデータを組み合わせ、学習状況の可視化や個別最適な教材レコメンド機能の開発を進める。

 これにより、生徒は自身の理解度に応じた学習を継続的に行えるようになるほか、教職員はデータに基づいた指導の優先順位付けや個別フォローが可能となる。問題の自動出題や採点機能を通じて、教員の業務負担軽減にも寄与する見込みだ。

また、同社は教職員向けの研修やサポート体制の整備も進め、学校現場での定着を支援する。蓄積された学習データは教育委員会にも共有され、施策の検討や意思決定の高度化にも活用されるという。

教育現場では、ICT環境の整備が進む一方で、学習データの活用や定着支援の仕組みづくりが課題となっている。今回の大規模導入は、AIと教育データを活用した「子ども主体の学び」の実現に向けた取り組みとして、今後の展開が注目される。

ユニバーサル ミュージックと東京書籍、英語教育で協業 洋楽活用教材を全国展開へ

 ユニバーサル ミュージック合同会社と東京書籍株式会社は4月3日、英語教育分野での協業を発表した。ユニバーサル ミュージックの教育プロジェクト「UM English Lab.」と、東京書籍の中学校英語教科書『NEW HORIZON』を連携させ、洋楽を活用した新たな英語教材の共同開発と教育現場への提供を進める。

 今回の取り組みでは、『NEW HORIZON』の学習内容と連動した教材を開発し、英語の「聞く・話す・読む・書く」の4技能の向上を図る。加えて、楽曲の背景理解や歌詞の文法・表現の解説などを組み込み、生徒が音楽を通じて英語を実践的に学べる構成とする。教材は教員向けに無料で提供され、授業ですぐに活用できる指導サポート資料も整備することで、現場の負担軽減にもつなげる。

 具体的には、Stevie Wonderの楽曲などを題材とした教材を用意。歌詞理解を深めるコンテンツに加え、東洋大学の湯舟英一教授が開発した発音支援ツール「Nipponglish(ニッポングリッシュ)」監修の音訳歌詞も導入し、発音習得のハードルを下げる工夫を施す。

 教材は、東京書籍が運営する教育情報サイト「NEW HORIZON 英語の広場」からダウンロード可能とし、全国の教員が無償で利用できる仕組みを整える。

 背景には、英語教育において「実践的なコミュニケーション能力」や「主体的な学び」の重要性が高まる中、生徒の関心を引き出す教材ニーズの拡大がある。音楽は自然な英語表現やリズムを体得できる手段として注目されており、両社はそれぞれの強みを掛け合わせることで、新たな学習体験の創出を目指す。

高校無償化の拡充と中学35人学級、関連法が成立 教育費軽減と指導体制の強化へ

 文部科学省が提出していた2本の教育関連法案が3月31日、参議院本会議で可決・成立した。対象となるのは、高校授業料支援の拡充を図る制度改正と、中学校における少人数学級の導入に関する法整備で、いずれも2026年4月から施行される。

 1本目は、「高等学校等就学支援金の支給に関する法律」の改正で、いわゆる高校無償化の拡充を目的とするもの。今回の見直しでは、これまで設けられていた所得制限の撤廃を含む受給資格の再設計が行われ、家庭の経済状況にかかわらず高校教育を受けられる環境整備が進められる。授業料という教育費の中核部分を社会全体で支える仕組みへと転換することで、教育機会の格差是正を狙う。

 2本目は、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」の改正で、2026年度から中学校において35人学級を導入する内容。中学校の学級編制基準の引き下げは約40年ぶりとなる。少人数化により、生徒一人ひとりに応じたきめ細かな指導体制の構築を目指すとともに、教員の負担軽減や働き方改革の推進も図る。

 今回の法改正により、義務教育段階では指導の質向上、高校段階では教育費負担の軽減という、教育政策の両輪が同時に強化される形となる。今後は制度の円滑な実施に向け、現場への周知と運用体制の整備が課題となる。

城南進学研究社、札幌証券取引所に重複上場 北海道での教育事業拡大を加速

 学習塾や教育コンテンツ事業を手がける株式会社城南進学研究社は3月31日、札幌証券取引所本則市場への上場承認を受けたと発表した。上場予定日は4月9日で、既に上場している東京証券取引所スタンダード市場との重複上場となる。

 同社は今回の上場について、知名度の向上や株式の流動性拡大、ガバナンス強化に加え、地域における事業基盤の強化を目的としていると説明している。特に北海道エリアでの認知拡大とビジネスパートナーとの連携強化、人材確保の促進を図る狙いがある。

 今回の動きで注目されるのは、上場と同時に打ち出した北海道限定の教育ソリューション導入キャンペーンだ。オンライン教材「デキタス」や幼児教育プログラム、塾向けブランドなどを対象に、初期費用の免除や割引を組み合わせた施策を展開し、学習塾や学校、保育施設などへの導入を促進する。

 北海道は地理的な広がりによる教育機会の格差や、少子化による教育機関の経営環境の厳しさといった課題を抱える地域とされる。同社はこうした環境に対し、オンライン教材や教育パッケージの提供によって対応し、継続課金型の収益基盤の構築につなげる方針だ。

 地方証券取引所への上場は、地域金融機関や企業との接点を強化する効果も期待される。今回の札幌上場は単なる資本市場対応にとどまらず、北海道を起点としたBtoB教育ビジネスの拡大戦略の一環とみられる。

 少子化を背景に、従来の教室運営中心のモデルから、デジタル教材や法人向けサービスを組み合わせた展開へとシフトが進んでいる。城南進学研究社の今回の取り組みは、地方市場を足掛かりにした新たな成長戦略として注目されそうだ。

成基が京都の松浦塾 西山天王山校を事業承継

 関西を中心に学習塾を展開する成基は4月1日、京都府長岡京市の学習塾「松浦塾 西山天王山校」を、松浦企画から事業譲受したと発表した。今後は成基ブランドのもとで運営し、地域に根ざした教育サービスの強化を図る。

 今回の事業譲渡は、両社が教育ノウハウや運営体制の最適化について協議を重ねた結果、合意に至ったもの。松浦塾側は教室の将来像を見据えた選択として承継を決断し、成基は自社の教育サービスや運営基盤を活かして教室価値の向上を目指す。

 成基の佐々木雄紀CEOは「大切な教室を託された責任を受け止め、生徒や保護者にとってより良い環境を提供していく」とコメント。一方、松浦企画の松浦徹平代表は「信頼できる相手として安心してM&Aを進めることができた」としている。

 背景には、学習塾業界を取り巻く構造変化がある。少子化の進行に加え、教育ニーズの多様化や人材確保の難しさから、個別教室単位での持続的な運営が課題となっている。後継者不足や人材面の制約を理由に、事業譲渡を選択するケースも増えつつある。

 成基は近畿圏で約150教室を展開し、幼児教育から高校・通信教育まで幅広い教育サービスを提供している。今回の承継もその一環で、同社は今後も教室単位でのM&Aを通じて地域教育の維持・発展を図る方針だ。

 教育サービスの質を維持しながら持続可能な運営体制を構築する動きは、今後の学習塾業界において一層広がる可能性がある。

私塾界リーダーズフォーラム 2026 S/S

 6月2日(火)に御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、「私塾界リーダーズフォーラム2026 Spring / Summer Team It」を開催いたします。 季節講習や新年度の募集を時代のニーズに合わせたスタイルにするための方法を、皆さまとともに考えてまいります。 今回のフォーラムのテーマは「Team It」は、「団結する」「連携する」などの意味もあります。V U C A ( Volatility 、Uncertainty 、Complexity 、Ambiguity)の時代、本会が御社のTeamingの助けとなれば幸いです。
 昨年に引き続き、リーダーズフォーラム終了後、テラスルームで「After Forum Meeting」を開催いたします。軽食とアルコール、ソフトドリンクをご用意いたしました。
 ニコライ堂を望みながら、来場者の皆様と出展企業様とともに、お酒を片手に経営や教育について語り合えたらと存じます。

お申し込み

https://biz.q-pass.jp/f/13381/Shijyukukai_Seminar_26SS

Session 1【トークセッション】11:00-11:50

“受験じゃないのに人が集まる塾”は何が違うのか
──小学生市場を再定義する集客戦略

 中学受験を前提としない小学生市場において、「選ばれる塾」と「選ばれない塾」の差が拡大しています。本セッションでは、「習い事化する小学生市場」「学力以外の価値(読解力・思考力・体験)」「“通いたくなる塾”の設計」といった観点から、受験に依らない小学生集客の本質を明らかにします。

会社名役職氏名
株式会社理究ことばの学校 事務局 リーダー須藤 孝行 氏
株式会社城南進学研究社教育事業本部 法人事業部 部長村上 潤 氏
株式会社やる気スイッチグループ

株式会社サンリオやる気エデュテイリング 
執行役員 教育第2事業本部 副本部長

取締役 副社長
奥村 晋也 氏

Session 2【ショーケースセッション①】11:50-12:20

 新しい教材や教育プログラム、テクノロジーを活用した新しい学習方法など、多数の出展企業が参加予定です。 このセッションでは、最新の教育情報を一堂に集め、情報交換の機会を提供します。

【出展企業】(順不同)
FLENS株式会社
株式会社城南進学研究社
EEO株式会社
株式会社 理究 ことばの学校
GMOメディア株式会社
株式会社サインウェーブ
株式会社スタディラボ
atama plus株式会社
ラクスル株式会社

Session3【トークセッション】12:30-13:20

通信制高校・サポート校が拓く新しい高校生市場
──多様化時代の生徒募集と成長モデル

 少子化の進行により高校生市場は縮小しているように見える一方、通信制高校やサポート校の拡大により、新たな層へのアプローチが進み、市場構造は大きく変化しています。本セッションでは、通信制高校・サポート校を軸に、生徒募集に成功している事例やその要因、塾との連携の可能性について議論し、従来の枠組みでは捉えきれない高校生市場の新たな可能性を探ります。

会社名役職氏名
スピーカー日本航空高等学校 [通信制課程]校長向井 理恵 氏
スピーカー興学社高等学院校長 佐藤 純平 氏
スピーカー中央高等学院スクールマネジメント事業部 教務ディレクター 兼 さいたま校 教頭龍崎 雄太 氏
モデレーターmanabi代表原 卓也 氏

Session4【ショーケースセッション②】13:20-13:50

 新しい教材や教育プログラム、テクノロジーを活用した新しい学習方法など、多数の出展企業が参加予定です。 このセッションでは、最新の教育情報を一堂に集め、情報交換の機会を提供します。

Session5【トークセッション】14:40-15:40

高校教育改革の方向性と進路選択の在り方
──2040年に向けた学びと評価の再構築

 高校教育は今、制度レベルで大きく変化しています。文科省「N-E.X.T.ハイスクール構想」、「都立高校改革(モデル校・探究・国際教育)」「私立高校・大学の高度化」「多様な選抜方式の拡大」本セッションでは、国家(政策)、自治体(制度)、学校・大学(実装)、塾(現場)の各視点から、「高校受験は何を評価し、どこへ向かうのか」を議論します。

会社名役職氏名
文部科学省 初等中等教育局 高等学校振興課 高校教育改革室長 浅井 雅司 氏
東京都教育庁 教育改革推進担当部長小林 靖 氏
学校法人 昌平学園学園長城川 雅士 氏
学校法人 信学会理事 学び事業部 事業部長栗林 聖樹 氏

※登壇者およびプログラムは、都合により予告なく変更になる場合がありますので予めご了承ください。

会場

〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4−6 御茶ノ水ソラシティ 2F

sola city Conference Center

小中高の一貫指導で県内トップレベルの合格を実現

1988年創立の徳島第一ゼミ(徳島県徳島市)は1993年に東進衛星予備校に加盟し、徳島駅前校を開校した。東大や京大といった最難関に多くの合格者を輩出し、県内トップレベルの実績を誇っている。同校舎のどのような指導が合格へと結びついているのか、部長の小倉亮氏を取材した。

徳島第一ゼミ/東進衛星予備校 徳島駅前校の外観

最難関合格を維持しつつ間口を拡大

──東進衛星予備校 徳島駅前校には、どのような生徒が通っていますか。

 以前は東大や京大を目指す上位層が多かったのですが、5〜6年ほど前からは幅広い層が通ってくれるようになりました。
 どうすれば楽しく学べるかを生徒と一緒に考えるようになったことで、上位以下の生徒も身構えずに通える雰囲気になりました。そういう生徒たちは、地域の国公立大に的を絞っているケースが多いですね。
 ただ、上位層に対する指導はこれまでと変えておらず、間口を広げながらも最難関を目指せる校舎となっています。

小倉亮氏

──上位層には、どのように指導していますか。

 勉強ができる生徒にはとかく遠慮がちになりますが、私たちは言うべきことはしっかり言うようにしています。
 教室は365日休むことなく開けていますので、毎日来るようにも指導しています。「塾というより、学校に二つ通っている感覚」と話してくれる生徒は多いですね。
 また、うちに通っている生徒以外にも、県内には超上位層が一定数います。しかし残念ながら、そういう生徒は県外の中高に通うケースが多いので、徳島にいても東大・京大を目指せることを今後もしっかり見せていく必要があると感じています。

小中高一貫指導のよさを存分に発揮

──東進コンテンツでは、何が有効だと感じますか。

 全国レベルの中高一貫校のペースに負けないためにも、一番は先取り学習ですね。それによって、志望大学に向けた対策がしっかりできています。
 また新たに「東進個別」がリリースされ、優れたコンテンツだと感じています。本校舎では東進個別を学校の勉強を定着させるコースと位置づけ、推薦入試を目指す生徒に勧めています。

──御社は四谷大塚NETと、東進中学NETも開校されていますね。

 はい。小学部・中学部・高校部が同じ校舎に入っているので、一から関係を作る必要がなく、生徒・保護者に喜ばれています。
 先輩がすぐ近くにいるので将来のイメージもしやすく、「中学高校ではこれを学ぶから、今はこれを習得する必要があります」と、小学生のうちから意識付けできるのがいいですね。今の勉強に納得して取り組めますし、中高に上がってからもスムーズです。
 また、小中学生の頃から「東大に行きたい」と言いながら、行動できていない生徒もいます。そういう子には「高校生になってから学ぶのでは遅い」と伝えていますが、響きやすいなと感じます。

家庭的な社風とベテランの力が強み

──社内の雰囲気についてお聞かせください。

徳島第一ゼミの村元京子塾長

 塾長は魅力的な人で、一人ひとりが家族のように接してもらえています。未だに社員全員に誕生日プレゼントを渡してくれますし、私自身いろいろ悩みを聞いてもらってきました。こういう関係性が生徒・保護者に伝わっているようで、小学生から「あ、塾長だ」と親しまれています。
 また社内には、ノウハウの共有を大切にする文化があり、部署別会議と全体会議は、各週1回ずつおこなっています。昨今は会議を減らす傾向にあると思いますが、「あの生徒は今こうなっています」と生徒たちの情報を共有することで助け合えますし、様々な気づきが得られます。

──指導において課題に感じていることはありますか。

 塾での指導は属人性が高く、マニュアル化するのは難しいのかもしれませんが、個人的にはそうしたものがあるといいなと感じます。
 また若手の割合が少ないので、その採用と育成も課題だと感じています。優しい生徒指導によって「通いやすい塾作り」ができたので、「若手が入りやすい塾作り」もできるはずです。
 ベテランが多いのは、裏を返せば強みです。生徒が東大に合格すると教師にとっても成功体験となり、経験値が上がります。もちろんうまくいかないこともありますが、徳島駅前校にはいろいろな経験を積んできたベテランがいて、合格の大きな下支えになっています。

ここに通えば夢が叶うという校舎へ

──少子化対策については、どのようにお考えですか。

 2 0 2 4 年に学童をスタートさせ、そろばん、読書、英会話といった学習につながる指導をおこなっています。そうして裾野を広げていくことは有効だと思いますし、四谷大塚は小1から通えるためもっと増やしていきたいのですが、まだそこまでニーズがないのが現状です。
 それから保護者説明会では「中学受験はしておくべき」と訴えています。行くかどうかは受かった後に決められるので、まずは中学受験をしておいたほうがよい。それで得た経験は、中学高校と進んだ時に大いに役立ちます。実際、中学受験を経験した四谷大塚NET出身の生徒は、同じ授業を受けていても吸収力が違うなど、伸びしろがあるなと感じます。

2024年から塾の建屋内に学童保育を開設した

──改めて、最難関を突破する生徒の育成のために、大切なことは何だと感じますか。

 社員みんなが意識しているのは、やはり「小学生のうちから将来を見せ、一貫し
てそれを伝え続けること」です。それによって生徒のマインドは、大きく変わっていくと感じています。
 また我々としては志望校合格だけでなく、人間力が育つ、一生を共にする仲間ができるなど、「徳島駅前校に通えば夢が叶う」という校舎にしていきたいですね。