高校受験の決意胸に、1400名の中学生が「合格出陣式」

興学社学園の合格出陣式が4月18日に日比谷公会堂(東京・千代田区)で開催された。興学社学園は、「プリンス進学院」「進学教室興学院」「東大ゼミナール」の3ブランドを展開している東京都・神奈川県・千葉県の小学生・中学生向け総合学習塾グループ。

興学社の池田晃学園長

興学社の池田晃学園長

この「合格出陣式」は、その興学社学園に通う中学3年生の高校受験生が、受験に向けて決意と覚悟を固め、合格に向けた受験勉強に集中するための「出陣式」だ。生徒だけでも1400人以上が一堂に会した出陣式は、興学社学園の受験にかける熱気にあふれていた。

池田晃学園長は、「完全燃焼の受験生たれ」と題した講話で受験生にエールを送り、「志望校に絶対合格するのだと固く信じ、日々の勉学に完全燃焼しよう。『絶対できる』という強い決意を持ってがんばってほしい」と語りかけた。

自身の合格体験を発表する卒業生

自身の合格体験を発表する卒業生

プログラムは、4月度の学内テストにおいて優秀な成績を収めた校舎、生徒たちの表彰式のほか、国内外で高い評価を受ける創作和太鼓集団「打鼓音」の和太鼓の演奏や有志の講師陣による「ソーラン節」も披露されるなど、刺激的で粋な演出で会場のピークに達した。そして、卒業生たちによる「卒業生合格体験発表」で、3人の卒業生が登壇し、後輩たちに向けてそれぞれの受験体験を語った。同じクラスの仲間、夏期講習会、夏期特訓合宿での体験など、辛く苦しい中で、努力が形となっていく道のり、そしてその先にあった志望校合格の喜びが語られた。

受験生たちにとって、先輩たちの口から受験体験を直接聞けたことは、指針となるだけでなく、何よりも励みになったのではないだろうか。

秒単位で構成された2時間にわたる式は滞りなく終了した。しかし、式が始まる前はどこか緊張感を欠いたような顔つきだった受験生たちだったが、合格出陣式が終わり、会場をあとにするころには、精悍な顔つきへと見間違えるほどだった。受験に向けて、それぞれが決意と覚悟を固めたに違いない。受験生の武運を祈る。

キャンパスプラザ京都にて、京阪神中心の中高入試の総括と分析

DSC_0042-300x201株式会社パピルス書房(京都府)は、6月11日(木)、キャンパスプラザ京都にて「教育情報セミナー2015」を開催。第1部には近畿地区の中学校、高等学校の事情に詳しい、龍谷大学附属平安中学・高等学校の校長補佐の平井正朗氏を招聘。「中高入試の総括と分析〜京阪神を中心に〜」と題し、関西の中高入試の全体像はもとより、トレンド情報、そして学習塾関係者からの地道なヒアリングを元にした地に足の着いた分析を展開。「子供の体は無限。あらゆる角度から教え込んでいったらいいと思います。(学校、塾の)両方から勉強する力をつけ、校塾連携を進めたい。」と述べた。京都全域から集まった学習塾関係者は食い入るように平井氏のレクチャーを聞き入り、これからの生徒指導にも役立つ内容となったようだ。
第2部には(株)エデュケーショナルネットワークの浅見喜久氏による「塾生獲得と退塾防止の有効策」と題した講演、別会場にて教材の展示会などもあり、内容の詰まったイベントとなった。

部活動支援員の配置検討 「チーム学校」骨子案 中教審

中央教育審議会(中教審)は6月12日、小中高校で教員以外の人材を充実させる「チーム学校」について「骨子案」を議論した。教員とは別に、部活の顧問や引率などができる「部活動支援員」(仮称)の配置を新たに検討することなどが盛り込まれた。部活動は教員の長時間勤務の主な原因の一つ。休日などに外部の指導員が教員に代わって引率しやすくするなどの狙いがある。骨子案はこのほか、子どもの心の相談に乗るスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーといった専門的な職種を法令に位置づけることも求めた。

寺子屋、先生育て10年 厚木市教委の無料講座

厚木市教育委員会の「先生のための寺子屋講座」が10周年を迎えた。土曜日を活用する自主講座ながら、無料で「かゆいところに手が届く」内容が現場に評価されていて、これまでに受講した小中学校の教職員らは延べ約3500人にのぼる。もともとは、団塊世代の大量退職に伴って増えた若手教師の指導力底上げが狙い。夏休みは他の研修も集中するために日程が重なってしまい、平日では授業にしわ寄せがいくとの理由から、土曜日の自主研修として2006年度に県内初の試みとしてスタートした。

臨海の社長に佐藤博紀氏が就任

神奈川・東京・千葉・埼玉に進学塾「臨海セミナー」や個別指導塾「臨海セレクト」を展開する株式会社臨海は、5月25日に開かれた株主総会ならびに取締役会において役員の改選をおこない、新経営陣を決定したことを明らかにした。今回の改選で、専務取締役の佐藤博紀氏が新たに代表取締役社長に就任した。代表取締役社長だった佐藤勝氏は、代表取締役会長に就任。そのほかに、取締役常務に松山雅之氏、取締役事業部長に日下部健司氏と西川普生氏が就任した。

佐賀県武雄市立小学校の反転授業 東洋大が検証報告

佐賀県武雄市立小学校が翌日の授業の要点を家庭でタブレット端末を使って予習する「反転授業」を東洋大学が検証し、「成績向上に寄与した可能性がある」とする報告書を6月9日に発表した。報告書によると、今年度の6年生について、昨春の県学力調査と今春の全国学力調査の結果を比較。市の平均正答率は、算数と国語でいずれも県平均を上回っていたが、算数の方で成績の伸びがみられたという。市教育委員会は今後、対象の学年や教科を広げる方針だ。

東洋大が検証報告

 

 

 

左から浦郷 究 氏、小松 政 氏、川崎 修平 氏、松原 聡 氏

品川区、英検5級の受験料を助成

東京都品川区は今秋から、区立小学校の6年生が実用英語技能検定(英検)5級を受ける際、受験料を全額助成する。英検5級は中学初級程度のレベルで、学校などで受ける場合の受験料は1500円。同区では年間約200人の受験を想定。受験料を助成するのは年1回だけで、学校ごとに受験結果をまとめて英語の指導に生かす。同区によると、中学生などを対象とした助成制度は他の自治体にもあるが小学生向けは全国で初めてという。

朝日新聞社とIGSがグローバル人材育成で提携 

igsz朝日新聞社は6月10日、IGS(本社・東京都渋谷区、福原正大社長)と業務提携したと発表した。IGSが進めるグローバル人材評価・育成事業「GROW(グロウ)」に、コンテンツの提供や学生の成長支援などで協力する。GROWは大学生を対象に、グローバル人材に必要な能力をウェブ上で評価し、学生の成長を支援し、企業とマッチングさせるサービス。IGSは2015年度後半のサービス開始を目指し、システム開発を進めている。
IGSは高校へのアドバイザリーなどのほか、小中高生向けに英語で考えるリーダー塾「igsZ」をZ会と手がけている。

全国立大に既存の学部見直し通知、人文社会系の学部と大学院 文科省

文部科学省は8日、全86の国立大学に、既存の学部などを見直すよう通知した。主に文学部や社会学部など人文社会系の学部と大学院について、社会に必要とされる人材を育てられていなければ、廃止や分野の転換の検討を求めた。国立大には、法人化された2004年度以降、6年ごとに「中期目標」を作って文科省に提出する義務がある。6月末が16年度からの目標案の提出期限で、大学の認可を受けるには、目標が通知の趣旨に沿っている必要がある。

来年は伊勢志摩サミット

政府は6月5日、2016年の日本での主要国首脳会議(サミット)を三重県で開き「伊勢志摩サミット」とすると発表した。主会場は志摩市の賢島。伊勢神宮は首相らが毎年参拝し、外国要人も頻繁に訪れるなど警備の経験が豊富だ。英虞湾にある賢島は本土と2本の橋でつながっており、交通を制限して不審者が入り込みにくいなど警備しやすい点も高く評価されていた。政府は近く伊勢志摩サミットの準備本部を設置する。日本でサミットを開くのは6回目。地方開催は00年の沖縄、08年の北海道・洞爺湖に続き3回目となる。