新時代の教育とは? 文化の日に「新時代教育FEST」を開催

 11月3日、レシピのない実験型料理教室「ハクシノレシピ」を提供する株式会社Hacksii(東京・品川区、髙橋 未来 代表取締役)主催の「新教育FEST」が、クランテテ三田(東京都港区)で開催された。

 この「新教育FEST」について、髙橋未来氏は、

「私たちの思っている未来を一緒に実現してくれそうな仲間をお呼びして、たくさんの人にお届けできるイベントにしたいと思っていたのを形にしたものです」と語る。

 第1部には、「新時代教育セッション」と題し、先進的な教育活動を行なっている3社の代表者を交えたディスカッションが開催された。

 登壇者は、STEM教室「STEMON」などを展開する株式会社ヴィリング代表の中村一彰氏、「Think! Think!」を提供する株式会社花まるラボ公教育事業統括の金成東氏、そして会場でもあるクランテテ三田副校長の西村文孝氏の3人。

「家庭で何を取り組むべきか」という問いに対して、

「20代に活躍していた知識、スキルが、30代、40代でも生かせるかというとそうとは限らない。どの年代でもイキイキ生きてもらうためには、自由であることを大事にしてもらいたい」(中村氏)

「ご家庭では子供たちの好きとか楽しいとかを見守ってあげてほしい。ワクワクをしていく先に、自分で考えて、問題発見する力が身についていくと思う」(金氏)

「2つ大切にしていることがある。1つは、想定外を楽しむこと。想定外を一緒に楽しめるのがとても大切なこと。2点目は選ぶ自由。子供に何かを提案するときは、選択肢を3つ以上提示するようにしている」(西村氏)という意見が挙がった。

 第2部は、「ユーザーセッション」と題し、ハクシノレシピのユーザーの生の声が発表された。

 ハクシノレシピは、レシピのない料理教室。子供たちを対象にエプロン先生と呼ばれる講師が1対1で、子供たちの独創性を生かし、オリジナルの料理を作る中で、自由な発想で作ることを学んでもらうサービスだ。

「最初はもじもじしていたが、今は能動的に話すことができるようになった」

「『料理教室』というのは手段で、レシピを使わないことで、成長している」という意見が挙がった。

 第3部は、元Apple米国本社副社長で、ハクシノレシピのアドバイザーを務める前刀禎明氏が登壇した。

第3部の「アドバイザーセッション」で、会場からの質問に答える前刀氏と髙橋氏。インタラクティブなセッションが展開された

「ハクシノレシピは一つの手段。これが全てではない。でも、保護者は子供に対してこうなってほしいという像を持つが、ほとんどの親はその正反対に向かってやっている。それを変える一つの有効な手段として、そこを変えたいという思いがある」と、前刀氏はハクシノレシピの活動について語った。

 11月1日に創業一周年を迎えたHackssi。ハクシノレシピを含め、更なるサービスの向上を目指す。

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