NTT西日本、関西学院大学、阪急電鉄による通学定期券購入などのDXに関する実証実験を実施

 西日本電信電話株式会社(大阪市、森林 正彰 代表取締役社長)、関西学院大学(兵庫・西宮市、村田 治 学長)、阪急電鉄株式会社(大阪市、嶋田 泰夫 代表取締役社長)は、約1400名の学生を対象に、通学定期券購入などのDXに関する実証実験を行う。
 従来、通学定期券の購入には、大学などの教育機関が発行する通学証明書を駅窓口に提出して購入する必要があり、毎年繁忙期には、定期券購入のための待ち時間が長くなり社会課題となっている。
 今回、全国初の試みとして、NTT西日本の証明書発行サービスから阪急電鉄の定期券インターネット予約サービス「eていき」(eていきシステム)へ通学証明のデータ連携を行い、学生が自宅等に居ながらスマートフォンなどで通学証明の発行や通学定期券のオンライン予約をし、券売機で通学定期券を購入できるサービスをトライアル提供する。この実証実験を通じて、学生向けサービスの利便性向上や大学・駅係員の業務効率化、駅窓口の混雑緩和等に対する有効性を検証する。


実証概要

 実証では、これまで関西学院大学が手作業で発行、学生に配布していた通学証明書発行業務のシステム化を行い、通学経路の申請/承認における業務効率化の有効性を検証する。 また、NTT西日本が大学に提供する証明書発行サービスの在学情報と通学経路データを阪急電鉄のeていきシステムに連携し、学生が阪急電鉄の定期券販売窓口に紙書類を持参することなく、券売機で通学定期券を購入できるサービスをトライアル提供する。この実証実験では、このサービスによる学生の利便性および阪急電鉄の業務効率化、駅窓口の混雑緩和等に対する有効性を検証する。


(1)実施期間2023年3月22日(水)~2023年4月30日(日)

(2)実施対象関西学院大学 教育学部 全学部生 (約1400名)

(3)実証に用いる技術

 ① 証明書発行サービス学生はこのサービスにログインすることで、通学経路の申請(②に連携)、通学証明書の発行、通学定期券のオンライン予約(③に連携)が可能。真正な在学情報と大学承認済みの通学経路データを組み合わせ、通学証明書のコンビニ発行やデータ連携を実現する。

② 通学Web通学証明に必要な通学経路の大学窓口への申請/承認がWebで可能。住所から自宅最寄り駅を特定し、大学最寄り駅までの最適な通学経路を探索可能。さらに最安経路など規定の条件を満たした場合に自動承認を行い、通学経路承認業務の効率化を実現。

③ 定期券インターネット予約サービス「eていき」(eていきシステム)阪急電鉄のWeb上で、利用区間や期間等を入力して予約番号を取得し、定期券発売窓口ではなく券売機で定期券の購入が可能。通学証明書の提出・確認は、駅窓口で行う方法と、Web上で画像を送付する方法の2種類がある。今回の実証実験ではAPIの実装により真正な予約内容がデータ連携されることにより、確認業務の省力化を実現。

(4)本実証で期待される効果
 今回の実証実験では通学経路の承認ワークフローに加え、大学・自宅最寄り駅かつ最短経路など規定の条件を満たした場合に自動承認を行うことで、大学の業務量を大幅に削減する。これにより、大学では新学期、入学シーズンの学生対応など本来注力すべきコア業務に時間を割くことが可能となる。 また、学生目線では、通学途中や自宅に居ながら通学証明の申請や通学定期券のオンライン予約が可能となり、購入時も予約番号を券売機に入力するだけで手軽に完了する。待ち時間の短縮や利便性向上の効果が期待できる。 鉄道会社にとっても、システムチェックにより目視確認の業務が削減できるほか、券売機での通学定期券の購入により、購入時の混雑の緩和や業務の効率化に繋がる。

今後の展開について
 この取り組みが多くの大学、鉄道会社、その他交通機関に広がることで、業務効率化の効果がさらに向上し、通学定期券購入の混雑緩和という社会全体の課題解決につながると考えている。 NTT西日本、関西学院大学、阪急電鉄では、今後もさらなるサービス品質向上、学生の利便性向上に向けて、取り組みを進めていくと共に、通学定期券購入のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献してゆく。

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