日本政府と国際協力機構(JICA)、「ぜい弱な地域における「みんなの学校」モデルに基づく児童の教育推進計画」を通じて、マリの子どもたちの教育の質とアクセスの向上を支援

 上薗英樹 駐マリ共和国日本国特命全権大使と国連児童基金(UNICEF)マリ事務所代表のピエール・ンゴムは、10月6日、日本政府の資金協力によって実施される「ぜい弱な地域における『みんなの学校』モデルに基づく児童の教育推進計画」に関する書簡に署名した。

 日本政府の5億2,000万円の無償資金協力で実施されるこの事業は、マリ国民教育省地方分権化・分散化支援室と共同で立案され、バマコ特別区とクリコロ州の432の小学校を対象に、主に教育へのアクセスと質に焦点を当てた支援が実施される。これらの地域は、国際協力機構(JICA)が実施する「学校運営委員会支援プロジェクト」などの活動の成果を強化し、また、教育へのアクセスや教育の質の問題に取り組む同機構の支援範囲を拡大するために選ばれた。この資金協力により、教育関係者の能力強化や、教育の重要性を訴える啓発キャンペーンが実施され、教室と給水所や男女別トイレなどの水と衛生設備の建設と修復、学校キットや月経衛生管理キットの提供に重点を置いた活動が行われる。

「本事業は、マリ政府の教育政策、特に『第二次教育開発10カ年計画』の実施を支援するという日本政府の決意を示すものであり、2023年9月18日と19日にニューヨークで2回目となる関連サミットが開催された、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも寄与するものです。」と、UNICEFマリ事務所代表のピエール・ンゴムは述べた。「日本はUNICEFにとって重要なパートナーです。本支援を通じて、日本政府はマリの学校に通っていない子どもの割合の削減だけでなく、教育の質の向上にも貢献しています。」

 上薗英樹 駐マリ共和国日本国特命全権大使は、「すべての子どもたちのための質の高い教育によって、子どもたちはどこで暮らしていても、しっかりと成長し、社会に貢献できるようになります。これは、生活水準や発展における差異を説明する重要な要素のひとつです。だからこそ、日本は『第二次教育開発10カ年計画(2019-2028年)』に沿った本事業に資金協力を実施したのです。」と語った。

 この支援は、現地のコミュニティと協力して学習の質を向上させとともに、子どもたち、特に女の子の、安全で守られた環境下における初等教育へのアクセスの改善を目指す。また、生徒たち、特に女の子が質の高い教育を受けられるようにするため、教員、学校の管理者や運営者、検査官の能力育成を行う。

 加えて、学校キット(ノート、ペン、文字を書くための石板、算数用教材)や10代の少女のための月経衛生管理キット(繰り返し使用可能な生理用ナプキン、石けんなど)の提供だけでなく、生徒たち、特に女の子たちが、学業成績の向上につながる安全で守られた学習環境にアクセスできるようにするため、教室や水と衛生設備の建設と修復が行われる。

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