月刊私塾界2026年4月号(通巻540号)

巻頭言

 読者諸氏は生徒の進路指導に際し、高等専門学校(高専)を念頭に置いたことがあるだろうか。
 高専は高度経済成長期の1962年に産業界の要請を受け、実践的な技術者養成を目的に創設された。実際に手を動かす中で技術を身に付ける場とした。
 従来、高専生の就職先といえば、地元の製造業やインフラ企業などが中心だった。学校側も長年の付き合いがある地元企業への推薦枠を重視し、学生もそのルートに乗って、手堅く就職を決めるのが一般的な高専生のキャリアだった。ここに学習塾が高専を視野の外に置いてきた理由がありそうだ。
 しかし、ここ数年で状況は一変している。
「好奇心、チームワーク、論理的思考力、そして手触り感のある現場経験。これらを高い水準で備えており」と。台湾積体電路製造(TSMC)の日本法人・人事責任者の声である。
 さらに、ここに来て外資系企業の参入が目立っている。学歴よりも実務スキルを重視する外資系の人事思想と、理論と実践を両輪で鍛える高専教育との相性は良い。グローバル基準の報酬を提示できる外資系の参入は、採用競争の構図を根本から変えつつある。
国内には計58校の高専があり、約5万6000人が学ぶ。各地域の技術者供給機能を担うと同時に、近年はAIなどの先端技術に精通した、より高度な教育機関へと進化してきた。その「進化した高専」が今、改めて見直されている。
 如何だろうか。一度高専を研究してみては。

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp 01 喜望ゼミナール 子どもが夢中で学ぶ「そろタッチ」で 塾への入口を広げる喜望ゼミナール
  • 8 CatchUp 02 寺小屋グループ  やる気スイッチグループ参画から1年 再び成長軌道に乗った寺小屋グループ
  • 14 塾長の決断(7) 大和塾・髙橋尚一塾長が守り続ける〝手を差し伸べる教育〟
  • 16 挑む私学 洗足学園小学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 50 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 51 【特集】 私塾界 Outsight 2026
  • 64 CatcHup03 野田塾 atama+を使った新業態で不採算校を黒字化へ
  • 68 TOP LEADER Interview 先進的な私学の取り組みをリリース 中学受験マーケットを拡大 株式会社 日能研関東
  • 80 企業研究(156) 株式会社新興出版社啓林館
  • 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(386)
  • 84 疾風の如く(201) 学習塾BOND(東京都) 教室長 島田 大和 さん
  • 86 現代学習塾経営概論(37)
  • 88 For Whom the 塾 Tolls(56)
  • 90 自ら動き出すチームにする方法(139) 中谷彰宏
  • 92 One Target(16) 的場一成
  • 94 PAPER REVIEW(25) 浅見貴則
  • 96 シン・ジュクジン(53)
  • 97 芸術見聞録(153)
  • 98 わが子、就学中(61)
  • 99 塾長の机
  • 100 為田裕行の「教育ICT行」(133)
  • 101 10¹⁵ PETA(60)
  • 102 キクチカラ(16) 菊地香江
  • 103 Opinion from School(81)
  • 104 林明夫の「歩きながら考える」(248)
  • 106 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(66)
  • 108 私塾界インサイト(97)
  • 112 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(53)
  • 114 咲かせよ桜(133) 小林哲夫
  • 118 論点2026(4) 次期学習指導要領の論点整理 ― 情報教育・評価改革・教育課程の「余白」が示す学校改革 ―
  • 122 編集後記
  • 124 Book Review
  • 126 塾長のためのガジェット講座

みんなが私塾界!